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18歳未満の子どもがいる世帯数と平均所得、貯蓄はどれくらい?

LIMO / 2021年11月9日 18時35分

18歳未満の子どもがいる世帯数と平均所得、貯蓄はどれくらい?

18歳未満の子どもがいる世帯数と平均所得、貯蓄はどれくらい?

オムツ代や食費、習い事費用に教育費とお金のかかる子育て。一方で特に核家族や1人で育児を行うワンオペ育児の家庭では、育児や家事との両立のために女性が働き方をセーブしている家庭も多いもの。今回のコロナ禍で収入や雇用に影響が出た家庭もあるでしょう。

そういった子育て世帯を支援するために、公明党が打ち出した公約「未来応援給付」。0歳から高校3年生まで1人一律10万円を支援する支援策で、今後自民党との協議を本格化させる方針です。

実際に、日本において児童がいる世帯数や所得金額、貯蓄はどれくらいなのでしょうか。厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査」よりながめていきます。

児童がいる世帯数や平均所得金額は?

「国民生活基礎調査」は新型コロナウイルスの影響により2020(令和2)年調査が中止となりました。そのため、2019年の結果をみていきましょう。

2019年6月6日時点における、全国の世帯総は5178.5万世帯。そのうち、「児童(18歳未満の未婚の子)のいる世帯」は1122.1万世帯で、全体の21.7%です。

児童数は以下の通り。

児童数

1人:525万世帯

2人:452.3万世帯

3人以上:144.8万世帯 

「児童のいる世帯」は1986(昭和61)年に46.2%でしたが、2001(平成13)年に28.8%、2019(令和元)年の21.7%と、年々減少傾向にあります。

それでは、2018年の平均所得金額について、全世帯や母子世帯もあわせて見てみましょう。

2018年の1世帯当たり平均所得金額

全世帯:552.3万円(稼働所得410.3万円)

児童のいる世帯:745.9万円(稼働所得686.8万円)

母子世帯:306.0万円(稼働所得231.1万円)

※稼働所得とは、雇用者所得、事業所得、農耕・畜産所得、家内労働所得のこと。

児童のいる世帯では、全世帯の平均を超えて約745万円。母子世帯では約306万円でした。

参考までに、国税庁が2021年9月29日に公表した「令和2年分(2020年)分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者数5245万人の平均給与は433万円(前年比0.8%減)。平均給与に比べると、児童がいる世帯の所得は高い印象です。

ただ今は共働きも多いので、共働きの割合についてもみてみましょう。

共働き率や母親の雇用形態は?

児童のいる母親の仕事状況で「仕事あり」は 72.4%と、7割以上が共働きです。

共働きは2004年に56.7%、2010年に60.2%、2015年に68.1%と、年々増加しています。

では、雇用形態についてもみてみましょう。

児童のいる世帯における母の仕事の状況

正規の職員・従業員:26.2%

非正規の職員・従業員:37.8%

その他:8.5%

正規・非正規でみると、非正規で働く方が正規よりも10ポイント以上多い結果に。共働きが増えていますが、女性は非正規の方が多いと分かります。

男女共同参画局の「男女共同参画白書 令和3年版」によると、2020年4月は前の月と比べて就業者数が男性で39万人、女性で70万人減少。女性は男性のおよそ2倍近く減少しています。

産業別に就業者数の増減を見ると、2020年4~5月の前年同月差の一月当たり平均で、女性は「飲食サービス業(25.0万人減)」「生活関連サービス業、娯楽業(17.0万人減)」「小売業(15.5万人減)」。

共働きが増える一方で、コロナ禍においては非正規で働く女性の雇用に影響が及んでいると考えられます。

児童がいる世帯・母子世帯別、貯蓄の構成割合は?

それでは次に、児童がいる世帯と母子世帯に分けて、貯蓄の構成割合をみていきましょう。

2019年・貯蓄額階級別世帯数の構成割合

貯蓄額:児童のいる世帯・母子世帯(総数100.0%)
貯蓄がない:11.6%・31.8%
貯蓄がある:84.4%・65.0%

~50万円未満:4.3%・9.9%

50~100万円未満:4.9%・7.0%

100~200万円未満:10.1%・9.4%

200~300万円未満:8.1%・4.7%

300~400万円未満:7.7%・4.0%

400~500万円未満:4.4%・3.7%

500~700万円未満:10.6%・7.1%

700~1000万円未満:8.1%・3.2%

1000~1500万円未満:8.7%・6.7%

1500~2000万円未満:3.8%・0.3%

2000~3000万円未満:4.6%・2.5%

3000万円以上:3.9%・2.0%

貯蓄あり額不詳:5.3%・4.5%
不詳:4.0%・3.2%

児童のいる世帯では、貯蓄0~100万円未満の世帯が約2割。

母子世帯では、貯蓄ゼロ世帯が約3割。貯蓄がある世帯でも100万円未満が16.9%で、およそ半数は貯蓄0~100万円未満という結果になりました。

日々の生活費や教育費、またもしもの時の備えを考えると、心許ない結果でしょう。

コロナによる影響は多くの世帯に及ぶ

「教育費・住宅費用・老後資金」と、人生三大支出を支払っていく子育て世帯。今回は2019年の結果を眺めましたが、特に2020年の女性の就業者数の減少を考えると、コロナ禍の影響を受けたご家庭も多いことでしょう。

所得金額や貯金をみると、共働き世帯もさることながら、母子世帯への影響も大きいと考えられます。

一方で、コロナにより生活に影響を受けたのは子育て世帯のみではないことも、考えておきたいところでしょう。

参考資料

公明党「【主張】子育て・教育支援 「未来応援給付」など実現を」(https://www.komei.or.jp/komeinews/p195599/)

厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/index.html)

国税庁「令和2年分(2020年)分民間給与実態統計調査」調査結果報告(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/002.pdf)

男女共同参画局「男女共同参画白書 令和3年版」(https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r03/zentai/index.html)

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