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プロゴルファーで生活できるのは200人以下?

LIMO / 2021年11月20日 18時15分

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プロゴルファーで生活できるのは200人以下?

プロゴルフの試合中継を見ていると、「賞金総額○億円!」や「優勝賞金○千万円!」など、1週間で会社員の年収の何倍ものお金を稼いでしまい、とても華やかな世界に感じます。

最近の女子プロゴルフでは黄金世代やプラチナ世代など若いゴルファーの台頭により、
プロゴルファーを目指したい子供や、子供をプロゴルファーにさせたがる親も増えたのではないでしょうか?

職業という観点から見るプロゴルファーの現実や、ゴルフを生業にするための思考法について解説します。

ツアープロとして食べていけるのは男女合わせて200人以下!?

初めに少し厳しいプロゴルファーの現実からお話します。
2021年の日本ツアーの賞金ランキングを見ると、上位の数人の選手は数億円の賞金を手にしています。賞金ランキング100位までみていくと、女子で獲得賞金780万円、男子で獲得賞金430万円程度です。

決して少なくない獲得賞金額ですが、プロゴルファーは基本的に個人事業主です。
賞金を稼ぐためにトーナメントに参加し試合に出れば、プレー代、昼食代がかかります。さらにキャディ代、コーチ代、マッサージ代、遠征費、宿泊費なども全て自己負担です。

帯同するメンバーがいれば、基本的にその人たち分も含めて自分持ちです。

プロゴルファーがまともにツアーに参加して1年間戦おうとすると、500〜700万円の予算が必要になると言われています。

つまり、賞金ランキング100位になったとしても、収支は±0からやや黒字にしかならないということですね。(もちろん別途スポンサー料などもありますが贅沢はできないでしょう・・・。)

プロゴルファーというキャリアの厳しさ

プロのアスリートというと引退後の「セカンドキャリア問題」がたびたび取り上げられます。

しかしゴルフの場合はセカンドキャリア以前に、プロとして第一線で戦っている最中の収支面にもかなりの課題があります。

他の競技の中には、プロチームの運営会社が給料とは別に衣食住に加え練習環境も整えてくれるものもあり、プロとして結果を出すことに専念できます。

しかし、ゴルフの場合は賞金ランキング上位に食い込むか、大きなスポンサーがいない限り、ゴルフに専念する環境を作ることは難しいでしょう。

「厳しいプロテストをやっとの思いで通過しても生活が保障されているとは限らない」「ゴルフだけに集中できる環境が手に入るとは限らない」というのが個人事業主であるプロゴルファーの辛い部分ではないでしょうか。

ゴルフを生業にする戦略的思考

ゴルフの実力を活かしてプロゴルファーとしてゴルフに関わっていく方法はツアープロ以外にもたくさんあります。その1つがレッスンプロです。

多くのプロゴルフファーがツアープロとして食べていけない現実の壁にぶつかると、レッスンプロに転向します。ツアープロを引退→レッスンプロという流れがあります。

ゴルフを生業にして稼ぎたいという方は早い段階でレッスンプロを目指してはいかがでしょうか?

練習場(打ちっぱなし)で場所を貸してもらえば、家賃はほぼ無料同然。月謝1万円で5人のグループレッスンを1日4コマ、週5日間やれば月収100万円です。労働時間も一般的な会社員の半分程度でしょう。

ツアープロを目指す場合とレッスンプロを目指す場合とでは学ぶべきことや、身に着ける技術が大きく変わります。

丁寧な接客方法、言葉遣い

具体的でわかりやすい指導方法

クラブのフィッティング知識

店舗開発の知識

集客方法、マーケティングの知識など

上記を学ぶために、IT企業や広告代理店、不動産関係の会社に一度就職して経験を積むという道もありでしょう。

初めからレッスンプロを目指して若いうちからゴルフスクール事業に必要なこと学んでおくと、自分1人で生徒を集客し個人事業主とて生きていくこともできます。

また、組織を作ってゴルフスクールの事業化、フランチャイズ化などを行い、ツアープロ以上のお金を稼ぐことも夢ではありません。

何よりレッスン事業に特化して若いうちから学んでいる人が少ないため、生徒の集客方法や指導方法が上手ければ、ゴルフスクール業界の中で勝率が上がることは明白です。

まとめ|勝率の高い場所で戦う

アスリートのセカンドキャリア問題が取り上げられることはありますが、プロゴルファーのファーストキャリアについてはあまり取り上げられることがありません。

そこで今回は職業としてみるツアープロの厳しさについて解説させていただきました。

ツアープロという職業に夢があるのは事実です。しかし、厳しいプロの中でもゴルフの試合だけで生活していけるのは、男女合わせて200名以下です。自分に一握りの選手になれるという自信があるなら、迷いなく突き進むべきだと思います。

少しでも迷いがあるのであれば、早い段階でゴルフとの関わり方を変えてみてはいかがでしょうか。

幸いにもゴルフの市場規模は他の競技と比較にならないほど大きい市場です。ゴルフを生業にする方法はツアープロ以外でもたくさんあります。

試合で勝てない=ゴルフを生業にするのを諦めるのではなく、ゴルフ業界内の手薄な部分を見つけて、自分の強みを活かしゴルフビジネスにチャレンジして行ってください。

参考資料

日本女子プロゴルフ協会「年間獲得賞金」(2021年11月14日)(https://www.lpga.or.jp/stats/2020-21/lpga/money)

ゴルフダイジェスト・オンライン「国内男子 賞金ランキング 2021年度」(2021年11月14日)(https://news.golfdigest.co.jp/jgto/ranking/2021/)

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