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【ケンタッキー】鶏肉不足の中でチェーン売上が上期過去最高に?

LIMO / 2021年11月27日 11時35分

【ケンタッキー】鶏肉不足の中でチェーン売上が上期過去最高に?

【ケンタッキー】鶏肉不足の中でチェーン売上が上期過去最高に?

コロナ禍の影響により、現在国内は鶏肉不足の状態です。そんな中でも「ケンタッキーフライドチキン」を運営する日本KFCホールディングス<9873>(以下、KFC)の業績は絶好調です。

コロナ禍の中でも堅調な業績を維持していたKFCですが、国内全体の鶏肉不足の状況下、国内最大の鶏肉イベントであるクリスマス商戦がある第3四半期の業績の行方が注目されます。

「ケンタッキーフライドチキン」のチェーン売上が上期過去最高

コロナ禍の中でも店舗業績が堅調に推移した「ケンタッキーフライドチキン」は、緊急事態宣言明けも堅調な業績を維持しています。

2021年11月10日に発表した中間期決算において、チェーン売上高が752億円(対前年同期比+8.1%増)で過去最高になったと発表しました。

2021年度 第2四半期 実績ハイライト

(/mwimgs/7/7/-/img_774806a6db77efa32b50e0fae92a8574118716.png)

拡大する(/mwimgs/7/7/-/img_774806a6db77efa32b50e0fae92a8574118716.png)

【出典】日本KFCホールディングス株式会社「2021年度(2022年3月期)第2四半期 決算説明資料」(2021年11月10日)

また「ケンタッキーフライドチキン」を運営する日本KFCホールディングス株式会社(以下、日本KFC)の業績も好調であり、下記の推移を見せています。

2020年3月期 売上高796億円、経常利益33億円、当期純利益15億円

2021年3月期 売上高897億円、経常利益55億円、当期純利益28億円

2022年3月期(Q2累計) 売上高481億円、経常利益46億円、当期純利益28億円

2022年3月期(予想) 売上高957億円、経常利益50億円、当期純利益28億円

今期は既に中間期の段階で経常利益と当期純利益は通期予想達成間近の状況です。同社は通期予想について、繁忙期の第3四半期の実績を検証の上で必要となった場合に改めて開示する、としています。しかし順調に進めば上方修正がなされる可能性が高いといえます。

外国産中心に鶏肉不足、ケンタは国産100%で鶏肉不足とはこれまで無縁

実は現在国内では鶏肉不足にあえいでいます。国内に流通する鶏肉は国産と外国産(タイ産が中心)がありますが、価格の安いタイ産の鶏肉が極端に品薄状態です。新型コロナウイルスの感染拡大によりタイは首都バンコクを中心にロックダウンを実施した結果、鶏肉加工工場が完全にストップし、現在も稼働が元に戻っていません。

海外産の鶏肉の主要生産国のタイが機能不全を起こしており、外食店中心に鶏肉不足の影響が目に見える形で現れています。その典型例がサイゼリヤの人気商品「辛味チキン」の本数減です。通常は1皿5本入りの所、現在は同じ価格(税込み300円)で4本しか入っていません。サイゼリヤで飲むいわゆる“サイゼ飲み”の絶好のお供となる「辛味チキン」を注文すると、店員の方から、通常より一本少ない4本になりますがよろしいでしょうか?、と一言入る所に鶏肉不足の深刻さが実感できます。(メニューにも断り書きがあります)

「ファミチキ」も品薄?

またファミリーマートのヒット商品「ファミチキ」も品薄状態であり、店舗に張り紙があります。

一方、「ケンタッキーフライドチキン」で使用されている鶏肉は100%国産です。国内の登録飼育農場で育てられた鶏のみを使用しており、現在のところ鶏肉不足の影響は受けていません。ただし海外産の鶏肉の代わりに国内産の鶏肉を求める動きも生じており、国内全体で鶏肉不足の状態に陥りつつあります。よって今後「ケンタッキーフライドチキン」にも鶏肉不足の影響が生じる可能性があります。

今年のクリスマスはケンタの一人勝ちの可能性も

世界的に見ればクリスマスにチキンを食べるのは日本以外に殆どないそうです。そして国内の鶏肉関係業界にとって最大イベントのクリスマスが約1ヵ月後に迫ります。しかし海外産の鶏肉不足は現在進行形で続いており、あと1ヵ月で状況の急速な改善は望めません。よって今年のクリスマスは、例年スーパーで見られる大量の鶏の骨付き肉の姿が見られない可能性があります。

例年「ケンタッキーフライドチキン」ではクリスマスシーズンに顧客が殺到し、筆者もかつて予約なしで訪問して1時間程度並んだ経験があります。外国産中心に鶏肉不足の今年は、クリスマスの鶏肉商戦は国産鶏の利用で鶏肉の影響が他社に比べ少ないケンタが一人勝ちとなる可能性もあります。

第3四半期はクリスマスがあり同社最大の繁忙期です。クリスマスを経てケンタは更に業績を伸ばすのか、それとも国内全体の鶏肉不足はケンタの業績にも影響を与えるのか、今後の同社の業績の行方が注目されます。

参考資料

日本KFCホールディングス株式会社「2021年度(2022年3月期)第2四半期 決算説明資料」(2021年11月10日(https://japan.kfc.co.jp/assets/articles/3208/files/430))(http://japan.kfc.co.jp/assets/articles/3208/files/430)

日本KFCホールディングス株式会社「2021年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2021年5月12日)(https://japan.kfc.co.jp/assets/articles/1836/files/266)

日本KFCホールディングス株式会社「2022年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(2021年11月10日)(https://japan.kfc.co.jp/assets/articles/3206/files/427)

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