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65歳以上リタイヤ夫婦の「収入・支出」老後に向けた貯蓄はOK?

LIMO / 2021年12月1日 18時0分

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65歳以上リタイヤ夫婦の「収入・支出」老後に向けた貯蓄はOK?

コロナ禍で迎える2度目の師走。新たな変異株である「オミクロン株」の猛威が、私たちの健康と暮らしを脅かし始めています。

緊急事態宣言の全面解除後、各地の観光スポットで見られたのは、私たちが取り戻した「束の間の日常」だったのかもしれません。

旅好きのみなさんであれば、年明けに再開が見込まれていた「Go To トラベル」の行方も気になるところです。年金世代のみなさんのなかには、老後のゆとり時間にめいっぱい旅行を楽しむつもりでいらした方も多いでしょう。

コロナとのたたかいが終わった暁には、思う存分、季節の景色を味わいながら、ゆったり旅行を楽しみたいものですね。

さて、そこで気になるのが「出費」のこと。特に老後を年金収入で暮らしている方にとっては悩ましい部分でもあるでしょう。

そこで今回は、65歳以上の無職世帯のなかでも夫婦世帯の家計収支を見ていきます。これから今後老後を迎える40・50代の方も必見の内容です。老後を見据えたマネープランを立てるうえで参考となるでしょう。

65歳以上・無職「夫婦世帯」の収入と支出

総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)家計の概要」から、「65歳以上・無職世帯」(夫婦世帯)の、ひと月の家計収支の平均値をみてみましょう。

65歳以上・無職「夫婦世帯」の収入

収入合計:25万6660円

【内訳】

社会保障給付(公的年金など):21万9976円

仕送り金:531円

その他:3万6153円

65歳以上・無職「夫婦世帯」の支出

支出合計:25万5550円

【内訳】

非消費支出計(税金や社会保険料):3万1160円

消費支出:22万4390円

食費:6万5804円

住居:1万4518円

光熱・水道:1万9845円

家具・家事用品:1万258円

被服及び履物:4699円

保健医療:1万6057円

交通・通信:2万6795円

教育:4円

教養娯楽:1万9658円

その他の消費支出(交際費や諸雑費など):4万6753円

65歳以上・無職の夫婦世帯の「ひと月の家計の収支」は、1110円の黒字となりました。

老後の「家計収支」を考えるときに注意したいこと

さて、2019年に話題となった「老後2000万円問題」。まだ記憶に新しい方もいらっしゃるでしょう。夫婦の老後生活には年金以外に2000万円が必要、という試算で世間の注目を集めました。

実はこの「2000万円」という不足額は、2017年の家計調査データをもとに試算されたもの。ここでは夫婦世帯のひと月の赤字は約5万5000円と示されていました。よって、家計の収支は3年間で大きく改善されていることになります。

とはいえ、いくつか留意すべき点があります。改善されたのはどのような理由か、今後も注意しなくてはいけないことは何か見ていきましょう。

家計収支が改善されたのは、なぜ?

65歳以上・無職世帯(夫婦世帯)のひと月の収支が大きく改善された理由を解説していきます。理由は大きく分けて2つです。

     「教育娯楽」「交際費」が大きく減った

    「実収入」が大きく増加した

1については、コロナ禍における、外出・レジャー自粛の動きが大きく関連していますね。また、2についてはコロナ対策の特別給付金など、公的支援が背景にあることなどが考えられます。

緊急事態宣言が解除され、多くの方が外出し、娯楽や交際費への出費がもとに戻ることを考えると、今後は支出が増えることが予想されます。

さらに、特別給付金などはあくまでも「臨時収入」です。この先も続くものではないでしょう。

次に、2017年と2020年の家計調査のデータに共通している「3つの注意点」についてみていきます。

    実支出はあくまで平均

    住居費が約1万5000円で計算されている

    介護費がまったく含まれていない

みなさんの「今現在の」毎月の実支出はいくらでしょうか。お住まいは持ち家・賃貸、どちらでしょう。さらに、長寿時代を見据えた、ご自分の「介護費用」がどのくらいかかるかイメージできそうでしょうか。

老後に備えるべき金額は、世帯によってそれぞれです。価値観やライフスタイルによって、必要となる金額は変わってきますね。

「老後に必要なお金」イメージしてみませんか?

ここで一つの目安になりそうな金額をみてみましょう。

生命保険文化センターの意識調査によると、「ゆとりある老後生活」を送りたいと考えた場合に必要となる月々の生活費は36万1000円。これを約25万円の収入から引くと、不足額はひと月約11万円。老後生活を90歳までと考えると、約3000万円必要となります。

そこに介護費1000万円~2000万円×人数分をプラスして準備することを考えると、かなり大きな金額になりますね。

年金生活が始まる前にできる対策を、具体的に考える必要がありそうです。

老後に向けて「しっかり貯蓄」を!今からできることとは?

「老後のお金」のために、今からできることはどんなことでしょうか。

いまの生活費と、将来の年金額を調べる

老後どのような暮らしをしていきたいかご夫婦で相談する

いつまでにいくら必要かの目標金額を見積もる

目標金額を達成できる方法を見つける

家計簿をつけて収入・支出を把握する、ねんきんネットやねんきん定期便で年金見込額を調べてみるなど、取り組みやすい作業から始めてみましょう。将来に向けたマネープランを作る上での大切なステップです。

「老後の資金」は、時間をかけてコツコツ準備していくのが理想的。預貯金や資産運用をじょうずに組み合わせていけるとよいですね。

参考資料

日本経済新聞社「観光業者7割「客数増えた」7~8月比、コロナ前には届かず」(https://www.nikkei.com/article/DGKKZO77814080T21C21A1EA2000/)

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)家計の概要」(http://www.stat.go.jp/data/kakei/2020np/gaikyo/pdf/gk02.pdf)

生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」(https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1141.html)

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