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厚生年金「ひとりで月額15万円超の人」は何パーセント?

LIMO / 2021年12月3日 5時55分

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厚生年金「ひとりで月額15万円超の人」は何パーセント?

国立社会保障・人口問題研究所の調査では、2040年には単独世帯が全体の4割に増えると推計されています。

ひとり世帯の増加は「頼りにできる存在が身近にいない」という問題にも繋がるでしょう。せめて「お金の不安」だけでも解消できていれば、きっと安心感は違いますね。

私は以前、生命保険会社に勤務しファイナンシャルプランナーとして多くのみなさんのお金にまつわる相談を受けてきました。

その中で、最近ではつみたてNISAやiDeCoといった国が準備してくれた非課税枠のある資産運用の制度に興味がある方も多く、中には上手に資産運用をされている方もいます(※編集部注)

その経験もふまえ、現在のシニア世代の年金受給額事情を紐解きながら、老後へのお金の備え方についてお話ししたいと思います。

【※参考記事】【iDeCo】10年で資産残高1000万円を超えた人はどんな運用をしている?(https://limo.media/articles/-/26048)

公的年金のしくみ

まずは、日本の年金制度について復習します。

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拡大する(/mwimgs/1/e/-/img_1eec1bdccc14d162ee915647233d729a128819.jpg)


国民年金(基礎年金)は、日本国内に住むすべての20歳から60歳未満の人を加入対象としています。

年金保険料は定額制(保険料額=基本額1万7000円×保険料改定率)をとっており、20歳から60歳の40年間すべて保険料を納付すれば「満額」(78万900円×改定率)が受け取れます。納付期間が足りない場合はその割合を満額から差し引く計算方式をとっています。

一方、厚生年金は国民年金に上乗せする形で報酬比例の年金を支給する制度です。

そのため、勤務先にそもそも厚生年金の制度があるのか、どれだけの期間勤務しているか、毎月の報酬月額はいくらか、などが受給額を大きく左右します。

上記のことから、日本の年金制度は「2階建て構造」などと呼ばれています。

「厚生年金の月額」ひとりで15万円超の人はどれ程いるの?

ここからが本題です。厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業年報」から、厚生年金保険(第1号)の年金月額をみていきましょう。

※厚生年金保険(第1号)の年金月額は、基礎年金(国民年金)部分を含みます。

厚生年金保険(第1号)平均年金月額

全体…14万4268円(男子…16万4770円・女子…10万3159円)

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平均受給額の男女差は約6万円。この差は非常に大きく感じますね。

全体の平均額以上(15万円以上)をもらっている割合をみていくと、男性全体では約65%、対して女性全体では約10%という結果となりました。

女性の場合、結婚や出産、育児などで家庭に入る可能性が高いため、平均受給額が低くなっていると考えられるでしょう。

特に「女性のシングル世帯」の場合は、老後のお金対策をしっかり進めておいたほうがよさそうですね。

わたしはどのくらい年金をもらえそう?

男女いずれも、いざ年金を受取るタイミングで「こんなはずじゃなかったのに…」と肩を落とす事態は避けたいものですね。

ねんきん定期便やねんきんネットなどを活用し、「今から」年金額を確認することをおすすめします。

公的な年金だけに頼らず、自助努力で「今から」準備できれば、安心してセカンドライフを迎えることができるでしょう。とはいえ、銀行などの預貯金だけでは、どれだけ時間があっても、効率よくお金を増やしていくことは難しい時代となっています。

そこで視野に入れたいのが、「お金にも働いてもらう=資産運用」の活用です。

資産運用には「長期・分散・積立」という3つのキーワードがあります。貯蓄とは異なり、資産運用には元本保証はありません。そのため、集中的に投資をするのではなく、リスクを分散しながら積立を長期間で行えるかどうかがカギを握ります。

「老後の資金」は自分でつくる発想を

金融商品や資産運用のスタイルにはさまざまなものがあります。また、効率よくお金を育てていくためには、その中からご自身に合うものを見極める目が必要となるでしょう。

投資初心者の方の場合は、まずは情報収集からスタートしてみませんか?リスクやメリットをじゅうぶん理解したうえで、資産運用のはじめの一歩を踏み出せるとよいですね。

参考資料

国立社会保障・人口問題研究所「2018(平成30)年推計の『日本の世帯数の将来推計(全国推計)』」国立社会保障・人口問題研究所「2018(平成30)年推計の『日本の世帯数の将来推計(全国推計)』」(https://www.ipss.go.jp/pp-ajsetai/j/HPRJ2018/hprj2018_gaiyo_20180117.pdf)

厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業年報」(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/toukei/nenpou/2008/)

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