熟年夫婦が後悔…「若いうちからやっておけばよかった」2位は運動、1位は?
LIMO / 2021年12月8日 18時45分
熟年夫婦が後悔…「若いうちからやっておけばよかった」2位は運動、1位は?
12月に入り、もうすぐ今年も終わります。仕事や育児に忙しいはたらく世代の方は、目の前のやるべきことに追われ、なかなか生活や人生を振り返る機会もありませんよね。1年が終わるこの時期は、ふと立ち止まって生活を見直す良い時期でしょう。
日々精一杯生活しているつもりでも、後から振り返り「やっておけばよかった」と後悔することはあるものです。特に「お金」にまつわることは、老後になってからでは身動きが取れない場合も多いので早めに対策をとっておきたいところ。
少し前の統計になりますが、松井証券が全国の結婚3年以内の20~30代男女400名(以下、若年夫婦)、結婚30年以上の50~60代男女400名(以下、熟年夫婦)合計800名を対象に行った「夫婦の家計管理事情に関する調査」(2020年6月30日公表)によると、熟年夫婦が若いうちにやっておけばよかったと後悔したこと2位は「定期的な運動」でした。
では、1位は何でしょうか。
熟年夫婦、「若いうちからやっておけばよかった」1位は?
同調査より、熟年夫婦への「あなたが、若いうちからやっておけばよかったと後悔することをすべて教えてください」という質問に対する回答を確認しましょう。
熟年夫婦「やっておけばよかった後悔」
1位:資産形成・資産運用(37.6%)
2位:定期的な運動(26.0%)
3位:後悔したものはない(24.7%)
4位:旅行(19.9%)
5位:親孝行(18.7%)
※松井証券株式会社調べ
2位の運動を超えた1位は「資産形成・資産運用」でした。
歳を重ねると多くの方が不安を感じるのは「健康」と「お金」のことでしょう。若い頃は多少無茶をしても取り戻せますが、年齢を重ねるほど難しくなります。両方とも、長年の積み重ねの結果が老後にあらわれます。
熟年夫婦の後悔は、健康に関することを超え、お金が一番。老後を目の前にし、実際に貯蓄や年金額を目にして不安を感じる人が多いと考えられます。
一方で、若年夫婦への「あなたが、まだやっていないことの中で、やらないことで将来、後悔したくないこと」という質問の回答も見てみましょう。
若年夫婦「将来後悔したくないこと」
1位:資産形成・資産運用(30.9%)
2位:教育計画(26.0%)
3位:出産計画(22.0%)
4位:家計管理(21.3%)
5位:パートナーの資産確認(19.8%)
こちらも1位は熟年夫婦と同様、「資産形成・資産運用」ですね。資産形成や資産運用に興味をもたれている方が多いことが分かります。
しかし熟年夫婦では後悔したことの1位になっているように、実際にはできなかった方も多いようです。
具体的にいつ資産形成・資産運用を始めればよかった?
熟年夫婦はどのタイミングから資産形成・資産運用を始めればよかったと思っているのか、そのベストタイミングを確認しましょう。
資産形成・資産運用を始めるのがよいと思うタイミング
独身時代(50.8%)
結婚時(31.6%)
子どもの就学時(6.1%)
出産時(2.5%)
子どもの入園時(0.8%)
その他(8.3%)
半数以上が独身時代、約3割が結婚時と答えています。子どもが生まれると仕事や育児・家事で夫婦ともに忙しく、なかなか運用を考える時間も取れないでしょう。余裕のある独身~結婚時がベストタイミングと考えている方が多いようですね。
ただ、独身時代には資産運用の必要性を感じなかったり、結婚してすぐに子どもが生まれたりする方もいます。子どもが生まれた後でも、資産運用を始めるには遅くありません。入園・就学などのタイミングではじめるのもいいですね。
昔とは違い、いまは「年金だけでは生活できない」といわれています。2019年には年金以外に2000万円が必要という「老後2000万円問題」も話題となりました。
今のはたらく世代は、教育費や住宅ローンを払いながら、同時に老後資金を貯めていく必要があります。では、実際に皆どれくらいの貯蓄できているのか、年代別にみてみましょう。
20~70代の貯蓄額、平均はいくら?
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」より、二人以上世帯の年代別の貯蓄額を確認しましょう。
【年代別・金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)】平均・中央値
20歳代:292万円・135万円
30歳代:591万円・400万円
40歳代:1012万円・520万円
50歳代:1684万円・800万円
60歳代:1745万円・875万円
70歳以上:1786万円・1000万円
平均は一部の大きな金額に引っ張られる傾向にあります。より実態に近いのは中央値でしょう。
中央値をみると、若年夫婦では30代の貯蓄額で400万円。熟年夫婦では60代で875万円です。皆さん貯蓄をしているものの、「老後2000万円」には遠い結果となりました。
今後、少子化の影響で年金の受給額が減ることも考えられます。先輩たちの意見をもとに早いうちから資産運用をはじめたいですね。
年代ごとにとれるリスクは変化する
最近ではつみたてNISAやiDecoなど、運用益が非課税になる制度が整っています。熟年夫婦の方が若年夫婦のころよりは、資産運用をはじめやすいでしょう。
たとえばつみたてNISAは、投資信託等から自分で商品を選んで、毎月コツコツと積み立てていくもの。通常は運用益に対してかかる20.315%の税金が、毎年40万円、最長20年間非課税になります(非課税投資枠は最大800万円)。
資産運用なのでリスクがありますが、投資対象や投資時期が分散されているので、ある程度リスクを抑えながら運用できるでしょう。
資産運用ははじめようと思ったときがタイミングです。ただ、年代ごとにとれるリスクは異なるもの。30代であれば時間が味方になってくれるので、リスクを取りながら運用を行えます。一方で50代以降は安定を重視して、着実に資金を増やす方法をとりたいものです。
思い立ったが吉日。年末年始の長期休暇などに、資産運用について夫婦で話し合われてみてはいかがでしょうか。年を重ねた後の後悔を今から減らしていきましょう。
参考資料
松井証券「若年夫婦・熟年夫婦の実態調査」(https://www.matsui.co.jp/company/ir/press/research/20200630.html)
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」(https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2020/20bunruif001.html)
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