「厚生年金が月25万円」はどれだけレアなのか?将来の資産を作るヒント
LIMO / 2021年12月11日 4時55分
![「厚生年金が月25万円」はどれだけレアなのか?将来の資産を作るヒント](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushin1/toushin1_26392_0-small.jpg)
「厚生年金が月25万円」はどれだけレアなのか?将来の資産を作るヒント
コロナ禍をきっかけに在宅勤務が広がり、副業の可能性もひろがりました。
現在の収入を増やす方法はいくつかありそうですが、将来の年金額はどうでしょうか。今の勤め先をいずれ定年退職した後、どれくらいの年金を受け取れるか把握している方は、多くないと思います。
生命保険文化センターの調査によると、老後の最低日常生活費として必要となる金額は平均22万1000円。最低で22万1000円なので、趣味や旅行などを夢見る場合は、月に25万円程度を一つのラインとみてもよさそうですね。
そこで今回は、厚生年金を月25万円以上受給している人の割合を調査し、退職後の資産づくり(※編集部注)について考えてみたいと思います。
【参考記事】【iDeCo】10年で資産残高1000万円を超えた人はどんな運用をしている?(https://limo.media/articles/-/26048)
厚生年金の受給額「平均や相場」が丸わかり!
実際に厚生年金を受給している方の年金月額を見てみましょう。
厚生労働省「令和元年度 厚生年金国民年金事業年報」によると、厚生年金の男女全体の平均額は14万4268円。
男女では次のような違いがあります。まずは図でイメージをつかみましょう。
厚生年金の受給額事情。月25万円超の人はどのくらい?
(/mwimgs/c/8/-/img_c8f57bc107acd721a1f485c39581d4f7257967.jpg)拡大する(/mwimgs/c/8/-/img_c8f57bc107acd721a1f485c39581d4f7257967.jpg)
男女差・個人差にも注目!
厚生年金保険(第1号)男女別の平均受給月額
男性:16万4770円
女性:10万3159円
厚生年金を月25万円以上受給しているのは男性が約2.87%、女性が0.09%という結果に。25万円以上の年金を受給するのは、かなり狭き門だと言えそうです。
ちなみに、これらの金額には国民年金(基礎年金)部分が含まれています。年金だけの収入になれば、生活は厳しくなるかもしれません。
「年金の額を増やす方法」、もしくは「老後の資金を自力で作る方法」はあるのでしょうか。
年金を増やす方法
まずは年金を増やす方法をいくつか紹介します。
国民年金の未納がないかチェックする
「学生納付特例制度」で納付猶予を受けているなど、「未納や免除」がないか確認しましょう。未納分は10年間追納することができます。保険料を納めれば、その分国民年金部分の受給額をあげられるということです。
年収アップを目指す
厚生年金は収入に連動して保険料が決まり、それに応じた年金額がもらえる仕組みです。つまり、現在の給料水準をあげれば年金額が増える可能性があるということ。加入期間も反映されるので、長く働くことも検討しましょう。
年金の「繰下げ受給」を検討する
老齢年金は原則65歳から受給できますが、開始時期を遅らせることで受給額をあげることもできます。1ヶ月あたり0.7%増えるので、70歳まで繰り下げれば42%増額できる計算に。
ただし年金の開始年齢が遅ければ、その間貯金の切り崩しが発生します。再雇用や再就職などを見通せないときにはリスクがあるかもしれません。
自分で老後資金を準備する方法
年金収入を増やす努力と並行して、自力で資金を貯める準備も始めましょう。
老後資金は、期間が長いほど貯めやすい資金です。しかし、毎月の住宅ローン返済や子どもの教育資金など、目先のやりくりで少額しか貯金できないことも。
預貯金はリスクがほとんどないものの、低金利時代に資産を増やすことは望めません。数十年先のための貯金となれば、インフレのリスクも見過ごせないですね。
日々のやりくりで精いっぱいの中、少額しか貯金ができないようなら、「資産運用」も視野に入れてみてはいかがでしょうか。例えばiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)なら、毎月少額から老後資金を積み立てていくことができます。
運用成績によって増やせる可能性があるだけでなく、税制メリットも高いため、政府も後押ししている制度です。
資産運用では元本割れのリスクはゼロにできません。しかし、長期運用で分散投資を心がければその不安は軽減できます。預貯金も蓄えしつつ、分散して運用することも検討してみましょう。
老後を豊かに過ごすために
厚生年金(国民年金を含む)を月25万円受給できるのは、男性が約2.87%、女性が0.09%でした。受給額をあげる対策をとったとしても、年金だけで25万円の収入を得るのはとても難しそうです。
今後、年金の支給水準が下がる可能性はじゅうぶんあります。現役世代の私たちがリタイヤする頃にはもっと厳しくなっているかもしれません。
豊かな老後を迎えるためには、自分で老後資金を準備する対策が欠かせないといえるでしょう。
預貯金だけでなく、資産運用なども視野に入れながら、自分に合う方法を見つけてみましょう。ウェブサイトでは様々な情報が発信されていますので、たくさん情報収集していきたいですね。
参考資料
厚生労働省「令和元年度 厚生年金・国民年金事業年報」(https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/toukei/nenpou/2008/)
日本年金機構「年金の繰下げ受給」(https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-02.html)
生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」(https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1141.html)
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