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結局「専業主婦と共働きはどっちがいいの?」その割合と女性たちの本音とは

LIMO / 2021年12月13日 11時45分

結局「専業主婦と共働きはどっちがいいの?」その割合と女性たちの本音とは

結局「専業主婦と共働きはどっちがいいの?」その割合と女性たちの本音とは

2016年からはじまったパート・アルバイトの社会保険適用の拡大ですが、2022年10月にはさらに対象が拡大となります。特定適用事業所の適用要件が500人超から100人超の適用事業所へ、短時間労働者の雇用期間の要件は1年以上から2か月を超えて使用される見込みへと改正される予定です。

総務省統計局の「労働力調査(詳細集計)」によると、2020年は共働き世帯が1240万世帯、専業主婦世帯が571万世帯。今では共働き世帯が主流となっており、社会保険の適用も拡大され、ますます働く女性は増えると考えられるでしょう。

一方で、育児中の女性は自身のキャリアについて悩むもの。子どもの年齢や環境によって専業主婦でいようか、それとも働くか、働くならどんな働き方をしようかと迷う方は多いでしょう。実際に専業主婦・働く女性それぞれのリアルな本音をみていきましょう。

専業主婦と働く女性、その割合は?

まずは厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」より、子どもがいる世帯の母親の仕事状況を確認します。

児童のいる世帯における母の仕事の状況の構成割合(2019年)

仕事あり:72.4%

うち正規の職員・従業員:26.2%

うち非正規の職員・従業員:37.8%

その他:8.5%

仕事なし:27.6%

※「その他」は会社・団体等の役員、自営業主、家族従業者、内職、その他、勤めか自営か不詳及び勤め先での呼称不詳を含む。

子どもがいる世帯のうち、働く女性は72.4%。働く女性の内訳をみると、非正規が正規よりも約10ポイント多くなっています。一方で、仕事をしていない専業主婦は27.6%です。

末子の年齢階級別にみると、0歳では半数以上が「仕事なし」。お世話が大変な時期でもあり、また子どもが小さいうちはそばにいたいという女性は多いですよね。特にはじめてのお子さんだと、育休明けに「本当に仕事に復帰して良いのか」悩まれる方もいるでしょう。

その後は末子の年齢が上がるにつれて働く女性が増加します。

また、末子が0~2歳では正規で働く女性が多いですが、それ以降は非正規の女性が増える傾向にあります。子どもは成長するものの急な看病や習い事の送迎、行事への参加、また小学校に上がり学童保育の終了時間が保育園より早い「小1の壁」などもあり、働き方をセーブする方が多いのでしょう。

「苦労が多い」と感じる専業主婦は56.7%

では、専業主婦の方は今の生活に満足しているのでしょうか。ソニー生命が全国の20歳~69歳の女性1000名に行った「女性の活躍に関する識調査2020」(2020年10月27日公表)より、専業主婦(293名)の本音をみていきましょう。

専業主婦の方で「現在の生活に満足している」と答えたのは58.4%。およそ6割の専業主婦は今の生活に満足しているのですね。

一方で「本当は外に働きに行きたい」と思う専業主婦は28.3%。子どもが小さいから、今はあえて専業主婦を選択しているという女性も多いでしょう。とはいえ「子育て後の再就職は厳しい」と65.2%が感じています。

「専業主婦は苦労が多いと思う」と思う女性は56.7%です。家の中での家事育児は無償労働ゆえ、人によって捉え方が変わり、やって当たり前と思われてしまう場合もあります。また、慣れない家事育児に苦労したり、子どもが小さな頃は外に出る機会が少なく孤立しやすかったりなど、専業主婦ならではの苦労も多いでしょう。

外に出れば、家事育児は有償労働になります。同調査より、日々の家事・育児や地域社会での貢献などを時給に換算するといくらになると思うのか、その平均額をみてみましょう。

「(未就学児の)育児・世話」1673円

「(小学生以上の子どもの)育児・世話」1376円

「PTA活動」1286円

「親戚づきあい」1200円

「食事の準備・後片付け」1184円

「掃除・洗濯」1030円

「地域とのつきあい(自治会・町内会など)」1016円

※ソニー生命調べ

トップ3は育児関連が占めました。上記は専業主婦だけでなく、働く女性、また男性も行っていることですね。それだけ家事育児が大変なことが分かります。

働く女性のリアルな本音は?

働く女性(594名)の本音も見てみましょう。働く女性の中で、今の生活に満足しているのは49.3%。子どもの有無別でみると、子どものいる人で満足している人は60.1%と、全体より10.8ポイント高くなりました。子育てをしながらの仕事に満足している方も多いようですね。

キャリア観について、「今後(も)、バリバリとキャリアを積んでいきたい」と思う女性は34.2%。子どもの有無別でみると、子どもがいる女性は40.6%とこちらも平均より高い結果になりました。

「女性が社会で働くには不利な点が多いと思うかどうか」という問いには、66.8%が「そう思う」と答えています。女性の育児等による離職がのちのキャリアに響いたり、育児と仕事の両立に苦労したりといった面はまだ多いのでしょう。

一方で「本当は専業主婦になりたい」と思う働く女性は29.8%でした。年齢別にみると、最も多いのは20代で41.7%。小さなお子さんを育てながら苦労を感じる方もいるのでしょう。

女性の人生は選択肢が多い

結局、専業主婦がいいのか、共働きがいいのか。この答えは個人により異なります。ワンオペ育児や実家が遠方など、環境により働き方をセーブせざるを得ない人もいるでしょう。もともと専業主婦が向いているという、本人の得意分野や性格も人それぞれです。どちらが良い悪いもなし、答えは個々人の中にあります。

現代は一時的に専業主婦であっても、それは過程という方も多いでしょう。子どもが小さい間は専業主婦で、入園・入学をしたら働くという女性は筆者の周りでも多いです。いざ働くとなっても、正社員、契約社員、派遣社員、パート、フリーランスなど、働き方はさまざまですよね。

まだまだ女性の人生はライフスタイルの変化に左右されやすいもの。選択肢が多いゆえに、迷いも大きいでしょう。時代の流れもありますが、人生は一度きり。自分の中で納得のいく選択ができるといいですね。

参考資料

日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」(https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/tanjikan.html)

厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/index.html)

独立行政法人労働政策研究・研修機構「図12 専業主婦世帯と共働き世帯」 (https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0212.html)

ソニー生命「女性の活躍に関する意識調査2020」(https://www.sonylife.co.jp/company/news/2020/nr_201027.html#sec6)

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