米株上昇で日経平均も連れ高期待、心理的節目の2万9000円を超えるか
LIMO / 2021年12月13日 6時45分
米株上昇で日経平均も連れ高期待、心理的節目の2万9000円を超えるか
【日経平均株価】テクニカル分析 2021年12月12日
「オミクロン株」への懸念が後退
2021年12月10日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より287円70銭安の2万8437円77銭でした。
前週は、新型コロナウイルス「オミクロン株」感染拡大のニュースが世界の株式相場を引き下げました。しかし、その後、オミクロン株は感染力は強いものの、従来型と比べて深刻な症状に至りにくいとの見方が広がったことから、経済活動の再開遅延への懸念が後退し、買い戻される動きとなりました。
ただ、週末にかけては10日に発表される11月の米消費者物価指数(CPI)や、来週発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の内容を見極めたいと、利益確定売りなども出ています。
今週の展開はどうなるでしょうか。10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比216ドル30セント高の3万5970ドル99セントで終えています。
同日に11月のCPIが発表されました。前年同月比6.8%上昇と39年ぶりの高い伸びとなり、市場予想(6.7%)を小幅に上回ったものの、一部には7%に達するとの見方もあったことから総じて想定内と捉えられました。
インフレ懸念が後退したことから買われる展開となり、S&P500種株価指数、ナスダック総合株価指数も反発。日本株も週初から連れ高になることが期待されます。
さて、そろそろ年末が視野に入ってきました。2021年の株式市場はどのように終えるのでしょうか。大きなテーマは、やはりFRBのテーパリング(量的緩和縮小)です。
2022年には利上げが行われるとの見方が広がっており、年内の動きとしては、今週14~15日のFOMCでテーパリングの加速を決めると見られています。FOMCまでは様子見の動きになるかもしれません。ただ、どちらの結果でも、イベント通過後は買われることがよくあります。
利上げ加速が示された場合、円が売られ、ドルが買われる可能性があります。円安傾向になれば、自動車など輸出関連銘柄には追い風になるでしょう。
反発後、主要な移動平均線で上値を押さえられる
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は大きく下落した後、8月20日の安値(2万6954円)と、10月6日の安値(2万7293円)を結ぶ上昇トレンドの下限付近で下げ止まり、反発しました。
その後は25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線が収れんする2万9000円あたりを回復できるかどうかがポイントでした。実際には先週初は大きな陽線でこれらの移動平均線付近まで上昇したものの、超えることはできず、上値を押さえられるような形となりました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は悪くありません。直近の上昇トレンドで、押し目買いが入るべきところでしっかりと買いが入っています。
ただ、主要な移動平均線を回復できなかったのは少し心配です。しばらくもみ合うことも考えられます。判断が難しいようであれば、これらの移動平均を挽回してから出動しても遅くないでしょう。ちょうど心理的な節目となる2万9000円にも重なります。
このあたりを超えたら、次の目標は11月16日の高値(2万9960円)、心理的節目となる3万円、9月14日の高値(3万795円)あたりになります。9月14日の高値を超えて年内を終えるようであれば、視界が広がっており、来年に向けて大きな弾みになります。
逆に、主要な移動平均線や2万9000円を超えられない場合、2万8000円との間で小幅な動きになるかもしれません。さらに、12月3日の安値(2万7588円)を割り込むと、短期的な上昇トレンドが崩れてしまうので注意が必要です。
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