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チーズ料理のおいしいレシピも様々。ニュージーランドのチーズ事情

LIMO / 2021年12月24日 18時45分

チーズ料理のおいしいレシピも様々。ニュージーランドのチーズ事情

チーズ料理のおいしいレシピも様々。ニュージーランドのチーズ事情

「ワールド9チーズ・クワトロ」は、世界を代表する9種類のチーズを使った4つの味のピザが楽しめるドミノ・ピザの期間限定商品です。

9種類のなかには、エグモントチーズという二ュージーランド産のチーズが入っています。上記のピザでは、このチーズを使い、国民食ともいえるミートパイ風に仕上げられています。

エグモントチーズは、言わずと知れた酪農大国ニュージーランドのバラエティに富んだ数々のチーズの1つなのです。

日本人好みの味、エグモントチーズ

ニュージーランドでは、40のチーズ生産者が300種類のチーズを作っています。チーズの歴史は、移民の歴史とも言えます。英国の植民地として始まったこの国では、英国に輸出するためにチェダーチーズが最初に作られました。

オランダからの移民はゴーダやエダムを、フランスの移民はカマンベールやブリーを、イタリアからの移民はモッツアレラチーズを……といった具合に、各々の原産国の伝統を受け継ぎつつ、ニュージーランドのチーズ製造業は発展してきました。

2001年には国内の二大乳業協同組合が合併し、フォンテラ社になりました。国内にある企業の中で最も規模が大きく、酪農家1万戸が所属しています。乳業メーカーとしても、その規模は世界でも5本の指に入る規模です。

ドミノ・ピザで紹介されたエグモントチーズは、このフォンテラ社のブランド「Mainland(メインランド)」のうちの1つです。チェダースタイルのチーズで、なめらかな食感と、少し甘く、ナッツのような味わいがあります。

ほかの味とよく調和すると言われ、さまざまな料理に使えます。ドミノ・ピザでは「日本人好みのもの」を厳選し、9種類のチーズを選んだそう。確かにエグモントチーズのマイルドな味わいは、日本人の味覚にぴったりといえるでしょう。

毎年、チーズのチャンピオンを審査・決定

ニュージーランドでどんなチーズに人気があるかは、毎年行われているNZチャンピオンズ・オブ・チーズ・アワーズの結果を見るとわかります。「ブティック」「中規模」「大量生産者」と、チーズ生産者の規模別にその1年で最も優れたチーズが3つ選ばれるのです。

今年、ブティック部門では「ドランケン・ナニー・ブラック・タイ・ぺティート」、中規模部門では、「マホエ・ベリー・オールド・エダム」、大量生産者部門では、「カピティ・テ・ティヒ・プレミアム・エイジド・チェダー」が選ばれました。

「ドランケン・ナニー・ブラック・タイ・ぺティート」は、2018年からチーズ作りを始めたばかりの新しい生産者、ドランケン・ナニー社の製品で、伝統的なフランスの製法でできたヤギのチーズです。柔らかでみずみずしく、ピラミッド型をしています。春から秋の間の、ヤギの乳しぼりの時期にのみ売り出される特別なチーズです。

「マホエ・ベリー・オールド・エダム」は、とるべき生産者が賞をとったと評されるほど、安定した実力を見せるマホエ社のチーズです。同社は、2012、2013、2014、2015年に同賞に輝いた経験があります。最低10年は熟成の必要があるチーズで、口に入れると甘さを感じ、ほんのりとナッツの味わいが残ります。

「カピティ・テ・ティヒ・プレミアム・エイジド・チェダー」は、ニュージーランド人にお馴染みのヴィンテージ・チェダー。最長で3年間は熟成されています。歯ごたえがあり、風味豊かな味わいで、ひと口食べるとチーズはポロポロと砕けます。

各家庭に必ずある食材、チーズ

ニュージーランド人のチーズ好きは相当なものです。市場や消費者データを専門に扱うスタティスタ社によれば、2019年の国民1人あたりのチーズ消費量は約8キロにも上るとか。日本の農林水産省によると、近年増加傾向がみられるとはいえ、2020年の日本人1人あたりのチーズ消費量2.7kgと比べると、かなりの開きがあります。

チーズは、ニュージーランドのどの家庭にも必ずあるといっていい食品です。スーパーマーケットでは、ブロックでチーズが売られています。250gのものから1kgまでのものまであり、これをチーズグレーター(おろし器)で削って、パンやパスタ、ピザなどの上に乗せて食べるのが一般的です。

250gのものは問題ありませんが、それ以上の重さのブロックをチーズグレーターで削るのは、結構大変。まるで腕のエクササイズをしているようです。

チーズパフやチーズロールなど、レシピもさまざま

チーズはさまざまな料理に使われています。庶民的なものとしては、 マカロニチーズやチーズソースがあります。チーズマフィンやチーズスコーンも定番です。軽食やおやつにぴったりです。

ひと口大のシュークリームのような、チーズパフも人気です。外側はカリカリで、中はなめらかなチーズ。1個食べたら、もう1個、さらにもう1個……とおいしくて、後を引きます。

メイン料理の1つとしておすすめなのは、ムール貝に刻んだニンニクとハーブ、削ったチーズを乗せ、オリーブオイルをかけてオーブンで焼いたものがあります。ムール貝には、この国で採れるグリーンリップド・ムッセルを使います。ムール貝とチーズと、ダブルでニュージーランドの味覚が楽しめます。

また、南島の南端にあるサウスランド地方で有名なのがチーズロールです。玉ねぎ、玉ねぎの粉末スープ、無糖練乳、チーズ、ニンニクを加熱して混ぜ、それをパンに塗り、巻きます。そして巻いたものを耐熱容器に並べ、表面にバターを塗って、オーブンで焼いて出来上がりです。

1930年代に南島のレシピに初めて登場し、サウスランド地方では何世代にもわたって、愛されてきました。なぜサウスランド地方発なのかは残念ながら、わかっていません。ですが、北島では最近になるまでほとんど知られていなかった、特別なレシピということだけは確かなようです。

誕生日やイベント、帰郷を祝う会などの折に食べたり、たくさん作って売り、募金活動に使われたりと、人が集まる場でチーズロールは楽しまれています。新型コロナウイルスによるロックダウンや、ワクチン接種をめぐって、人と人の間に溝ができがちな今日この頃。またみんなが集まってチーズロールを楽しめる日が早く戻ることを願うばかりです。

参考資料

Per capita consumption of cheese in New Zealand from 2014 to 2019(https://www.statista.com/statistics/1102958/new-zealand-per-capita-cheese-consumption/)(statista)

食料需給表(https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/zyukyu/)(農林水産省)

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