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離婚に関する年金や保険のあれこれ。「お金」関係で忘れがちな3つの手続きとは?

LIMO / 2021年12月15日 18時45分

離婚に関する年金や保険のあれこれ。「お金」関係で忘れがちな3つの手続きとは?

離婚に関する年金や保険のあれこれ。「お金」関係で忘れがちな3つの手続きとは?

コロナ禍2回目の年末を迎えようとしています。一時期「コロナ離婚」という言葉も流行りましたが、厚生労働省の「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、2020年の離婚件数は19万3251組で前年より1万5245組の減少でした。

2020年は婚姻件数・離婚件数ともに減少へ。コロナの影響で結婚や離婚どころではないというケースもあるでしょう。また、経済的な理由で離婚に踏み切れない方やコロナの影響により調停の期日が伸びた方もいると考えられます。

いざ離婚となると、特に女性は手続き面でやるべきことが多く時間もかかります。その中でも忘れがちな「お金」にまつわる部分について、特に確認したい3つをご紹介します。

2年以内に年金分割の手続きを

多くの方に関わる離婚後の手続きとして「年金分割」があります。年金分割は、夫婦の年金の不公平を正す制度。婚姻期間中に築いた財産は「夫婦の共有財産」とされ、離婚時に収入が多いほうの年金を分割します。

対象となるのは20歳以上60歳未満の方が原則加入する国民年金でなく、会社員や公務員などが加入する厚生年金です。自営業やフリーランスの夫の場合は分割できないので注意が必要でしょう。

年金分割には2つの方法があります。

合意分割

対象:婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)がある。

2007年(平成19年)4月1日以後に離婚、もしくは事実婚関係を解消

2人の合意もしくは裁判手続きにより、年金分割の割合が定められている

請求期限(離婚をした日の翌日から2年)内である

3号分割

対象:国民年金第3号被保険者(※)であった方からの請求により、3号被保険者期間における相手方の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を2分の1ずつ分割できる。
※第3号被保険者…会社員や公務員など国民年金の第2号被保険者(夫など)に扶養される配偶者の方(20歳以上60歳未満)

2008年(平成20年)5月1日以後に離婚、もしくは事実婚関係を解消

2008年(平成20年)4月1日以後の国民年金の第3号被保険者期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)がある

請求期限(離婚をした日の翌日から2年)内である

どちらも「離婚が成立した日の翌日から2年」という期限があります。年末のこの時期に再度確認し、まだ手続きをしていない方は行いましょう。

もしもの時の保険の加入を検討する

一般的には夫婦で収入が多いほうにもしものことがあった場合、備えとして死亡保険等に加入される方が多いでしょう。離婚してお子さんと生活していく場合には、死亡保険等への加入も検討したいものです。

シングルマザーとなり親に万が一のことがあった場合、条件を満たせば子ども(18歳になった年度の3月31日までにある方、もしくは20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方)は「遺族年金」を受給できます。

参考までに、遺族基礎年金の年金額を確認しましょう。

遺族基礎年金の年金額(令和3年4月分から)

子が受け取るとき(次の金額を子の数で割った額が1人あたりの額)
78万900円+2人目以降の子の加算額

1人目および2人目の子の加算額:各22万4700円

3人目以降の子の加算額:各7万4900円

お子さんが1人の場合78万600円、月額で6万5075円になりますね。生活費や教育費等を考えると足りない印象を受けます。また、子どもが大学生になったときの生活費等も必要です。

月々の足りない部分を補うために利用を検討したいのが保険です。とはいえ、できるだけ保険料は抑えたいですよね。

たとえば最近加入する方が増えている保険の中に収入保障保険があります。これは一定期間に親に万が一のことがあった場合、毎月決めた金額を年金で受け取れる保険。一例として「下の子が大学を卒業するまで毎月10万円」を年金形式で受け取ったり、保険会社によっては一時金で受け取れる場合もあります(一時金の場合は金額が少なくなる場合もあります)。

収入保障保険は時間の経過とともに受取総額が減るので、定期保険に比べると保険料が安いのが特徴です。無理のない範囲で加入すると安心でしょう。

車の名義変更や乗り換えをする

離婚後に車の名義を自分に変えたり、乗り換えを検討される方もいるのではないでしょうか。名義変更には管轄の運輸支局などへ行く必要がありますが、手続きは早めに行っておきましょう。

婚姻時はミニバンやSUVに乗っていても、女性がずっと運転するとなると運転しにくかったり、自動車税や維持費等の負担が大きかったりします。コンパクトカーや軽自動車への乗り換えも検討すると、家計にもやさしいでしょう。

車は維持費も買い替えもまとまった金額がかかります。おひとりさまとして生きていくには、将来車を手放す選択肢も考えるといいかもしれませんね。

離婚にまつわる手続きは数多くのものがあり、時間のかかるものもあります。ついつい年金や保険、車関係は後回しにしてしまいがちでしょう。年末年始のこの時期、忘れていないか振り返り手続きをおこなってください。

参考資料

厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai20/index.html)

日本年金機構「離婚時の年金分割」(https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/kyotsu/rikon/20140421-04.html)

日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」(https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/izokunenkin/jukyu-yoken/20150401-04.html)

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