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年収400万円「ひとりの老後」はつみたてNISAのインデックス投資で備える

LIMO / 2021年12月20日 15時0分

年収400万円「ひとりの老後」はつみたてNISAのインデックス投資で備える

年収400万円「ひとりの老後」はつみたてNISAのインデックス投資で備える

年末年始の長期休暇が近いこの時期は、この一年のお金事情を振り返るのに良い時期です。

コロナ禍2年目となる2021年。去年に比べれば外出自粛等による支出の変化をコントロールしやすくなったものの、思うように貯蓄できなかった方もいるのではないでしょうか。

国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は433万円です。つまり、「日本のふつうの年収」は年収400万円台なのですね。

今は「おひとりさま」を選ぶ方も増えています。「令和3年版 厚生労働省白書」によると、2020年の50歳時の未婚割合は男性で26.7%・女性で17.5%。2040年には男性29.5%、女性18.7%に増えると予測されています。

平均年収400万円でひとりで生きていくとなると、特に気になるのは老後です。今は生活できていても、老後は年金生活になります。年金の受給額によっては赤字が出て、老後資金が足りなくなる場合も。

そうならないためにも、いまからどのように備えればいいのでしょうか。年収400万円の手取り月収をながめながら、その方法についてみていきましょう。

日本の平均給与は年収400万円台

平均年収400万円台の方の月の手取りはいくらでしょうか。先ほどの国税庁の調査の「第3表 給与階級別の総括表」より、年収400万円台の詳細を確認します。

平均給料・手当:379万9000円

平均賞与:67万6000円

平均給与(年収):447万5000円

年収400万円台の平均給料・手当は約380万円。月の額面給与は約31万円ですね。社会保険料や税金を引いた手取り額は約25万円と考えられるでしょう。

月25万円で生活すると、いくら貯蓄できるでしょうか。

住んでいる地域、居住形態、生活水準などにより異なるので個人差は大きいもの。ただ一例として、一般的にすすめられている貯蓄額の「手取りの20%」を参考にすると、月収25万円の理想の貯蓄額は月5万円です。

この5万円でどのように貯蓄すればよいでしょうか。

貯金に合わせてはじめたい「つみたてNISA」とは?

貯蓄の基本は「貯金」です。メガバンクの普通預金金利は年0.001%程度ですが、元本割れをせず、もしもの時にいつでも引き出せる貯金は大切な資産です。万が一の場合に備えて、まずは月収の3~6ヶ月分くらいは貯金しておきたいですね。

貯金をする際には、給料日に自動的に引き落とされる「先取り貯金」が無理なく続けられるでしょう。

あわせて検討したいのが、資産運用です。先ほども確認したとおり、メガバンクの普通預金金利は低く、昔とは違って銀行に預けてもほとんど増えません。

一方で今年は、秋から冬にかけて食料品や電気料金などの値上げが相次いでいます。最近は老後に年金だけでは生活できないとも言われています。これらを考えても、貯金のみよりは「貯金+資産運用」で備えるといいでしょう。

資産運用にはリスクが付き物ですが、初心者の方がはじめやすいのは積立投資です。毎月一定額を、コツコツと長期間かけて積み立てていくのがキホンです。

いまは国の制度として、通常は運用益に20.315%かかる税金が非課税になる「つみたてNISA」制度が利用できます。

つみたてNISAは、金融庁が定めた投資信託の中から自分で商品を選び、毎月一定額を積み立てるもの。毎年40万円まで、最長20年間非課税で運用できます(非課税運用額は最大総額800万円)。

リスクはありますが、つみたてNISAなら投資対象・投資時期ともに分散できるのである程度リスクを抑えられるでしょう。

非課税枠を考えると、月に投資できるのは3万円ほど。貯金の5万円のうち、2~3万円はつみたてNISAを検討するといいでしょう。

投資対象はインデックス投資で考えてみる

つみたてNISAで投資できるのは、下記のいずれかです(2021年10月25日時点)。

インデックス投資信託:173本

アクティブ運用投資信託等:21本

上場株式投資信託(ETF):7本

ご覧頂くと分かるように、長期間の積み立てに向いているインデックス投資信託が多くを占めます。

インデックス投信は、株価指数などのベンチマーク(指標)に連動する運用成績を目指します。ベンチマークとは日本株式ならTOPIXや日経平均、米国株式ならNYダウ、世界株式ならMSCI指数などです。

アクティブ投信は目標とする株価指数を設定し、その指数以上の運用成果を達成できるよう、運用担当者(ファンドマネージャー)が銘柄や資産配分を決定して運用します。

運用成果を重視する方はアクティブ投信になりますが、良いファンドを選ぶ難しさがあります。また、保有コストはインデックス投信のほうが安いという特徴もあります。

ひとりで銘柄を選ぶ初心者の方はインデックス投信が向いているでしょう。

インデックス投信を選ぶ際には、特に次の3点を考えることが重要です。

資産:株式、債券、REIT、色々と混ぜたバランス型など

地域:日本、米国、さまざまな地域、全世界など

運用会社

以上の条件などでどの資産を選ぶかでパフォーマンスが決まります。最長で10年、20年と積み立てるものですから、基本的に右肩上がりで上昇していく先を選びましょう。

たとえば「月3万円・年率3%・20年」で積み立てることができると、元本720万円が984万9060円になります(※金融庁「資産運用シミュレーション」を利用)。

老後に向けて、貯金以外に運用で1000万円近く準備できると心強いでしょう。

ちょうど年末年始の長期休暇もあるので、ご自身のお財布事情と相談しながら、貯蓄について考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

厚生労働省「図表1-1-2 50歳時の未婚割合の推移」(https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/20/backdata/1-1-2.html)

国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/minkan.htm)

金融庁「つみたてNISAの概要」(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html)

LIMO「インデックスファンドで失敗しない選び方、初心者が注目すべき3つのポイント」(https://limo.media/articles/-/26309)

金融庁「資産運用シミュレーション」(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html)

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