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世帯年収500万円未満「今年家計苦しくなりそう」貯蓄の中央値はいくら?

LIMO / 2022年1月7日 15時0分

世帯年収500万円未満「今年家計苦しくなりそう」貯蓄の中央値はいくら?

世帯年収500万円未満「今年家計苦しくなりそう」貯蓄の中央値はいくら?

各地で新型コロナウイルスの感染者が増加してきたと報じられています。コロナ禍により、収入や雇用など経済的にも影響を受けてきたここ約2年。年が明け、今年はどんな1年になるのかと考える方も多いでしょう

株式会社ビースタイル ホールディングスが運営する「しゅふJOB総研」が就労志向の主婦・主夫層520名を対象に、2021年11月17日(水)~11月24日(水)まで行った「家計と収入の増やし方2022年」によると、世帯年収500万未満の方では64.2%が2022年の家計は「苦しくなりそう」と答えています(2021年12月16日公表)。

年収や貯蓄などのお財布事情については、ご家庭の人数や子どもの年齢、地域によって異なりますが、世帯年収500万円未満と以上ではその感じ方も異なるようです。

今回は年収500万円未満の世帯に焦点をあてて、その貯蓄分布などを見ていきましょう。

年収500万円未満世帯、6割以上が家計は苦しくなりそう

先ほどのしゅふJOB総研の調査より、世帯年収500万未満と以上に分けて、2022年の家計について見てみましょう。

出典元:『しゅふJOB総研』の「家計と収入の増やし方2022年」

「家計が苦しくなりそう」と答えているのは、世帯年収500万未満では64.2%、世帯年収500万以上で42.7%。およそ20ポイントの差が見られました。

また、世帯年収500万以上では、家計が苦しくなりそうよりも「変化はなさそう」と答える人が多い結果となりました。世帯年収500万円というラインは、今後の家計予測に影響を与えていることが分かります。

同調査のフリーコメントより、家計が苦しくなりそうと回答した人の意見を見ていきましょう。

家計が苦しくなりそうと回答した人の意見

物価の高騰が続く中で、収入は増えず。家に居るため光熱費が増え家計の負担が増している(40代:パート/アルバイト)

外出することができるようになって、出かける頻度は上がるけど、一度下がった給与が戻るまでには時間がかかりそうだから(30代:今は働いていない)

主人の、残業代もほぼなくなり残業代でやっと暮らしていたのに、日々生活が苦しくなりそう(50代:フリー/自営業)

この冬は食料品や電気料金などの値上げが続いています。その一方で、収入が増えないことへの不安を感じている声が多く見られます。

ここ10年ほど平均給与は400万円台前半

日本の平均給与は、ここ10年ほどほとんど変わっていません。

国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、2020年の日本の平均年収は433万円(男性532万円・女性293万円)。男女差は239万円です。

正規、非正規別に平均給与をみると、正規は496万円、非正規は176万円。その差は320万円にもなります。

ここ10年の平均給与の推移も確認しましょう。

出典元:国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」

上記を見て分かる通り、2010(平成22)年より平均給与は400万円台前半で推移しています。

正規・非正規や男女の平均給与差が大きいこと、また物価は上がるものの平均給与が上がらないことも、家計が苦しく感じる一因でしょう。

年収500万円未満の貯蓄分布は?

では、実際に年収500万円未満の方はどれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」より、今回は世帯年収300万円未満と300~500万円未満に分けて、それぞれ二人以上世帯の貯蓄分布を確認します。

年収300万円未満・二人以上世帯の貯蓄

平均907万円・中央値300万円

金融資産非保有:30.4%

100万円未満:6.6%

100~200万円未満:5.7%

200~300万円未満:4.6%

300~400万円未満:4.0%

400~500万円未満:3.2%

500~700万円未満:6.0%

700~1000万円未満:8.9%

1000~1500万円未満:7.4%

1500~2000万円未満:4.9%

2000~3000万円未満:6.0%

3000万円以上:8.9%

無回答:3.4%

世帯年収300万円未満では、金融資産非保有世帯がおよそ3割を占めます。

平均貯蓄額は907万円ですが、こちらは一部の大きな金額に引っ張られやすい傾向にあります。

より実態に近い中央値の貯蓄額は300万円でした。

年収300~500万円未満・二人以上世帯の貯蓄

平均1079万円・中央値420万円

金融資産非保有:17.9%

100万円未満:8.4%

100~200万円未満:7.3%

200~300万円未満:7.8%

300~400万円未満:4.9%

400~500万円未満:5.5%

500~700万円未満:7.4%

700~1000万円未満:6.4%

1000~1500万円未満:8.8%

1500~2000万円未満:6.5%

2000~3000万円未満:8.5%

3000万円以上:8.4%

無回答:2.3%

世帯年収300~500万円未満では、貯蓄ゼロ世帯は17.9%に下がります。ただ貯蓄100万円未満でみるとおよそ26%で、4世帯に1世帯となりました。貯蓄の中央値は420万円です。

上記は一般的な結果なので、ご家庭により状況は変わります。先ほどのコメントでみられたように、物価が上昇したり残業代がなくなったりといったことも家計へ大きく影響しているでしょう。

まだ年が明けたばかりで、今年の先行きは見えません。ただコロナ禍1年目に比べれば、だんだんとその様子も変わってきています。

家計については引き続き厳しい状況が続く可能性もありますが、新年のこの時期に家計の見直しなどの対策を考えておくとよいでしょう。

参考資料

厚生労働省「オミクロン株の国内発生状況について」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23172.html)

PRTIMES「【2022年の家計は?収入の増やし方は?】「苦しくなる」50.2%、収入増やすなら「ポイントためる」41.9%~就労志向の主婦・主夫に調査~」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000688.000003176.html)

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和2年)」(https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/)

国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/minkan.htm)

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