年収400万円台の給与所得者は平均並みか。実際の割合と傾向
LIMO / 2022年2月8日 5時20分
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年収400万円台の給与所得者は平均並みか。実際の割合と傾向
岸田新内閣が発足して4ヶ月あまり。賃金アップの意向を示しているものの、コロナ禍の直面もあり私たちが賃上げを実感できるのはいつになるか不明確です。
国税庁の「令和2年分 民間給与実態調査統計」によれば、日本の給与所得者の平均年収は433万円。2010年の平均412万円と大きく変わることなく、年収400万円台が平均並みと言えそうです。
しかしもう少し深掘りしていくと、平均だけではわからないお金事情が浮き彫りになりました。なかなか聞きにくい他人のお給料事情について、今回はまとめてみたいと思います。
年収400万円台の割合は何%?
平均では433万円だった日本の平均年収。では実際に400万円台であった人は、全体の何%いるのでしょうか?国税庁の「令和2年分 民間給与実態調査統計」のうち、「給与階級別給与所得者数・構成比」を参考に計算してみましょう。
給与所得者全体:5244万6000人
うち年収400万円超~500万円:764万3000人
年収400万円台の割合:14.6%
単純計算で、全体の14.6%という結果に。つまり給与を得ている人の7人に1人が、年収400万円台ということになります。平均並みというには、若干少ない印象を受けますね。
分布図でわかる給与所得者の実態
次はもう少し実態をつかめるよう、給与階級別に整理してみましょう。
![](https://limo.ismcdn.jp/mwimgs/e/f/-/img_ef0a919e2fcc6e411df5e4c7776f60cf286042.png)
男女計:構成比
100万円以下 8.4%
100万円超 200万円以下 13.8%
200万円超 300万円以下 15.5%
300万円超 400万円以下 17.4%
400万円超 500万円以下 14.6%
500万円超 600万円以下 10.2%
600万円超 700万円以下 6.5%
700万円超 800万円以下 4.4%
800万円超 900万円以下 2.8%
900万円超 1000万円以下 1.8%
1000万円超 1500万円以下 3.4%
1500万円超 2000万円以下 0.7%
2000万円超 2500万円以下 0.2%
2500万円超 0.3%
分布図を見る限り、ボリュームゾーンは「300万円超 400 万円以下」です。その次が「200 万円超 300万円以下」。500万円超になると一気にボリュームダウンすることがよくわかります。
年収400万円台の割合は14.6%と少なめでも、500万円に満たない層が多いため、平均値が433万円となっているようです。
男女別・給与階級別給与所得者数
もう少し掘り下げて、男女別の内訳も見てみましょう。
【男性】給与階級別給与所得者数・構成比
![](https://limo.ismcdn.jp/mwimgs/3/9/-/img_39bf0f838bda59c3d5b324419d085daf262586.png)
男性:構成比
100万円以下 3.6%
100万~200万円以下 7%
200万円超 300万円以下 11.5%
300万円超 400万円以下 17.5%
400万円超 500万円以下 17.3%
500万円超 600万円以下 13.4%
600万円超 700万円以下 9.2%
700万円超 800万円以下 6.5%
800万円超 900万円以下 4.1%
900万円超 1000万円以下 2.8%
1000万円超 1500万円以下 5.2%
1500万円超 2000万円以下 1.1%
2000万円超 2500万円以下 0.4%
2500万円超 0.4%
【女性】給与階級別給与所得者数・構成比
![](https://limo.ismcdn.jp/mwimgs/1/4/-/img_14246f1dbe5a6c2378e76204e284bd49242341.png)
女性:構成比
100万円以下 15.2%
100万円超 200万円以下 23.4%
200万円超 300万円以下 21.3%
300万円超 400万円以下 17.3%
400万円超 500万円以下 10.7%
500万円超 600万円以下 5.7%
600万円超 700万円以下 2.6%
700万円超 800万円以下 1.5%
800万円超 900万円以下 0.8%
900万円超 1000万円以下 0.4%
1000万円超 1500万円以下 0.7%
1500万円超 2000万円以下 0.2%
2000万円超 2500万円以下 0.1%
2500万円超 0.1%
男性のボリュームゾーンは「300万円超 400万円以下」ですが、女性では「100万円超 200万円以下」でした。女性は出産や育児を機に「非正規雇用」や「短時間勤務」を選ぶことも多いため、年収に響いていると考えられます。
平均年収から読み解く今後のキャリア
今回は日本の給与所得者における平均年収や、ボリュームゾーンの実態に迫りました。500万円を超えるほどに少数派となることや、男女差の実態などが浮き彫りになりましたね。
年収は、会社の規模や経営状況、自身の能力などによって左右されます。ボーナスを含んだ数字のため、直近ではコロナの影響をまともに受けた人もいることでしょう。
条件が人によって違うため、数字だけで比較することはできません。現状を客観的に整理することで、今後のスキルアップやキャリアアップの参考にしていただければと思います。
今回ご紹介したのは給与所得者の数字なので、フリーランスとして独立する選択肢も視野に入れながら、自分のキャリアをじっくり考えてみたいですね。
参考資料
国税庁「令和2年分 民間給与実態調査統計」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/002.pdf)」
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