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年収1000万円以上の割合。日本全国と東京の子育て世代ではここまで変わる

LIMO / 2022年2月13日 17時50分

年収1000万円以上の割合。日本全国と東京の子育て世代ではここまで変わる

年収1000万円以上の割合。日本全国と東京の子育て世代ではここまで変わる

「年収1000万円」というと、一つの目標として掲げる方も多いです。実際に年収1000万円を達成する人はどれくらいいるのか気になるところですよね。

ただし、ひとことに年収1000万円といっても、住んでいる場所によってその印象は異なります。今回は日本全国の「年収1000万円の割合」と、東京の子育て世帯における「年収1000万円の割合」を比べてみたいと思います。

日本で「年収1000万円」はどれくらいいるのか

まずは国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」から、日本全国の年収1000万円の方はどれくらいいるのかを確認しましょう。

出典:国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」

 
資料によると、「1000万円超 1500万円以下」の割合は3.4%です。ただし男性が5.2%、女性が0.7%と差があります。

また年収1000万円以上に広げると、割合にして4.6%になりました。

いずれにしても、日本で「年収1000万円」を達成できる人はかなりの少数派であることがわかります。

「世帯収入」で1000万円以上の割合とは

個人で年収1000万円以上の割合は4.6%でした。次は世帯年収で見てみましょう。

少し前の調査になりますが※、厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」から確認していきます。

※2020年の調査は新型コロナウイルスの影響で中止となっています。

出典:厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」

 世帯収入で1000万円以上を達成できているのは、12.1%という結果になりました。つまり、およそ1割の世帯が年収1000万円を超えているということです。

ここ数年で共働き世代も増えたので、世帯合算であれば1000万円を狙える家庭も多くなると言えますね。

「年収1000万円以上」東京の子育て世代に限定すると何割か

年収1000万円に対する印象は、居住地やライフステージ、子どもの有無などでも異なります。最も年間収入の平均が高いところは、東京都区部の957万円です。(総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債編)詳細結果表(2020年(令和2年))表番号 8-1」より)

そこで、東京で子育てをしている世帯での「年収1000万円」の割合も眺めてみたいと思います。「平成29年度 東京都福祉保健基礎調査『東京の子供と家庭』」を参考に、詳しくみていきましょう。

世帯収入の状況

出典:平成29年度 東京都福祉保健基礎調査『東京の子供と家庭』

一番多いのは「600~800万円未満」の20.2%。そして1000万円以上の割合は、21.2%です。

全国でみると年収1000万円以上の世帯は12.1%だったので、東京の子育て世代ではその2倍弱であることがわかります。

そもそもの根拠となる調査は「国民生活基礎調査の概況」と「東京都福祉保健基礎調査『東京の子供と家庭』」で異なるため、若干の齟齬はあると推測されます。

しかし、「年収1000万円」に対する印象が地方都市と東京では違う問題について、このあたりが関係するといえるでしょう。

逆に考えると、東京で子育てをしようと考えると、年収1000万円であっても決して裕福な暮らしができるとは言えないのかもしれません。

共働き率は居住地で異なるのか

ここまでの結果から、下記の様子がわかりました。

全国で年収1000万円以上の割合は4.6%

全国で世帯年収1000万円以上の割合は12.1%

東京の子育て世代で世帯年収1000万円以上の割合は21.2%

「年収1000万円」を目指すにあたり、個人と世帯、そして居住地で違いが出る様子がわかります。では、共働きの割合も居住地で変わるのでしょうか。

最後に都道府県庁所在市別の共働き率をチェックしましょう。

同じく総務省統計局の「家計調査(貯蓄・負債編)詳細結果表(2020年(令和2年))表番号 8-1」を参考にします。

都道府県庁所在市別「世帯主の配偶者のうち女の有業率」

全国平均:55.3%

1位・金沢市:69.3%

2位・鳥取市:68.4%

3位・浜松市:67.7%

4位・松江市:65.4%

5位・前橋市:64.8%

48位・北九州市:45.5%

49位・横浜市:44.8%

50位・那覇市:44.0%

51位・京都市:41.8%

52位・水戸市:41.1%

ちなみに東京は43位の48.3%です。こちらを見る限り、共働き率が世帯年収の金額に大きな影響を及ぼしているとは言い切れません。

年収1000万円を目指す場合、「個人」「世帯」両方からもアプローチが必要になりますね。

「年収1000万円の壁」とともに考えるマネープラン

昨年は、18歳以下への10万円相当の給付をめぐってさまざまな意見が出ました。年収約960万円で線引きされることに、多くの人が不満を感じたのです。

年収1000万円前後では、10万円給付だけでなく「児童手当」や「私立高校授業料実質無償化」、自治体によっては「子ども医療費」など、対象外になる制度が存在します。

細かな判定は違うものの、年収1000万円前後で設定されることが多いことから、「年収1000万円の壁」とも揶揄されますね。

所得税や住民税も高くなることから、働き方をセーブするか迷う方も出るほどです。年収1000万円を目指す場合は、こうした制度面もしっかり検討した上で、生活設計を考えていきたいですね。

参考資料

国税庁「令和2年分(2020年)分民間給与実態統計調査」調査結果(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/002.pdf)

厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/index.html)東京都「平成29年度東京都福祉保健基礎調査」(https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/10/31/13.html)

総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債編)詳細結果表(2020年(令和2年))」(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20200&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1&tclass4val=0)

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