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米アマゾン決算解説、AWS好調も苦戦した海外と国内外で悪化した収益性、2021年Q4

LIMO / 2022年2月12日 12時0分

米アマゾン決算解説、AWS好調も苦戦した海外と国内外で悪化した収益性、2021年Q4

米アマゾン決算解説、AWS好調も苦戦した海外と国内外で悪化した収益性、2021年Q4

企業決算を深堀りシリーズ

2022年2月3日に発表された米EC大手アマゾンの2021年第4四半期及び2021年通期決算について、決算内容がどうだったかを同社が発表した決算書をもとに見ていきましょう。

アマゾンの損益計算書を深堀り

まず、アマゾンの損益計算書(PL)から見ていきましょう。

出所:米アマゾン決算資料

売上高について

商品売上高(ネット)は2021年第4四半期(2021年Q4)は71416百万ドルで対前年同期比+0.5%増、またサービス売上高(ネット)は65996百万ドルで対前年同期比+21%増となっています。

こうしてみると、アマゾンの商品売上高の成長率はほぼ横ばいとなっており、サービスの売上高の成長が全体をけん引していることがわかります。

また、アマゾン全体の売上高全体で見ると、引き続き商品売上高は大きいものの、サービスの売上高と拮抗してきているのがわかります。

オペレーティング費用と営業利益

2021年Q4のPLを見ていただければすぐにお分かりかと思いますが、売上原価、発送費用、テクノロジーとコンテンツ、販管費とあらゆる費用が増加しています。

もっとも、成長している企業であれば当然ですが、2021年Q4に限って言えば、売上高の伸びよりも費用の伸びが大きくなったために、営業利益は大幅減益となりました。

本業の儲けをしめすオペレーティング・インカム(おおよそ営業利益と同じ定義)は2021年Q4については3460百万ドルと対前年同期比▲50%の減益となりました。

アマゾンの地域別売上高とAWS

ここからは、アマゾンの地域別売上高とAWSの売上高について見ていきましょう。

出所:米アマゾン決算資料

2021年Q4に関して言えば、北米の売上高は対前年同期比+9%増、海外は同▲1%減、AWSは同+40%ということで、AWSの成長が顕著な決算といえます。

ちなみに、海外については為替影響除きでいえば、対前年同期比でみれば+3%増というのは付け加えておきます。

また、2021年通期でいえば、北米は対前年比+18%増、海外は同+22%増、AWSは同+37%増ということで、2021年Q4とは違った景色に見えます。

アマゾンといえばキャッシュフロー重視の会社

最後にキャッシュフローについて確認しておきましょう。

出所:米アマゾン決算資料

アマゾンはキャッシュフローにこだわる会社としてもよく知られています。

2021年Q4のオペレーティング・キャッシュフローは対前年同期比で▲30%減となっており、また設備投資が増加していることもあり、フリー・キャッシュ・フロー(FCF)は▲9069百万ドルのマイナスとなっています。

前年同期が31020百万ドルであったことを考えると大幅な悪化といえます。

キャッシュフローを四半期ごとに見る意味合いは強くはないですが、FCFにこだわりのあるアマゾンですので気になります。

まとめにかえて

ここまでECで成長してきた印象のあるアマゾンですが、今回の決算でも見てきた方に、商品売上高の伸び率を考えると過去の成長率を将来にも同じように考えるのは難しいと考える人も多いのではないでしょうか。

アマゾンも本格的にサービスの売上高をどう伸ばすのか、また伸ばす施策があるのかなどを真剣に考えている局面かと思います。

また、消費者目線ではAmazonプライムの値上げは気になるところです。

参考資料

アマゾン決算資料(https://s2.q4cdn.com/299287126/files/doc_financials/2021/q4/business_and_financial_update.pdf)

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