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下調べは必要。中高生の部活動費はどのくらいかかる?

LIMO / 2022年2月20日 17時50分

下調べは必要。中高生の部活動費はどのくらいかかる?

下調べは必要。中高生の部活動費はどのくらいかかる?

立春が過ぎたとはいえまだ寒い日が続いていますが、来月は卒業式が行われる3月になり、出会いと別れが交差する「門出の季節」です。しかし、新年度に中学生や高校生になる子どもがいる家庭にとっては、「おめでたい季節」では済まされない一面もあります。

ご存知の通り、進学には何かと出費がかさみます。とくに意外な出費となるのが部活動に関わるものです。今回は文部科学省のデータ等から部活動のお金についてご紹介していきます。

活発な部活ほどお金はかかる

学校の部活動は強制ではなく任意となっています。また、教員の働き方改革の一環として休日の部活動の在り方を見直す動きが活発化しており、普通の学校であれば昔のように「自由時間がないほど部活動に励む」という状況は一変しています。

部活動の在り方は確実に変化していますが、現実的には多くの生徒が部活に所属しており学校生活での存在感は大きいです。

部活には活動を支える部費が発生します。文部科学省が隔年で調査している(令和2年度は新型コロナウイルスの影響で中止)「子供の学習費調査」のうち、部活動費を含む教科外活動費のデータをみると以下の通りの金額となっています。

平成30年度 教科外活動費

公立中学校:2万9308円

私立中学校:5万5796円

公立高等学校:4万427円

私立高等学校:5万6224円

公立よりは私立学校の方が高い傾向がありますが、年間で約3万円から5万6000円の範囲ということになります。しかし、これはあくまでも平均額。部活によって部費の違いは当然ながらあります。

遠征などが多い部活動または強豪であれば、交通費など部活動に関わる出費は増えていきます。とくに運動部の場合は、ユニフォームやシューズなどの備品はもちろんのこと、お揃いのTシャツ、応援グッズを作ることも珍しくありません。チームワークを高める意味合いもありますが、正直家庭の懐事情によっては痛い出費です。

また、コロナ禍以前でしたら部員同士で出かけたり大会の打ち上げで食事会を開催することも少なくなく、「予想外の出費がある」という印象を持つ方もいることでしょう。

こうした純粋に競技以外での出費が発生しやすいのは運動部というイメージがありますが、吹奏楽部も楽器購入となるとまとまったお金を準備する必要があります。

吹奏楽部は「楽器購入組」と「学校分の使用組」に分かれる

文化部というと、演劇部や書道部、美術部や書道部そして吹奏楽部が思い浮かびます。その中でも吹奏楽部は楽器が必須なため、文化部の中でも「お金がかかりそう」と捉えられてしまう部活です。

株式会社マーケットエンタープライズが国公立の中学校の吹奏楽部に5年以内に所属経験のある中学生の子を持つ母親を対象にしたアンケート調査(2020年2月21日22日実施)では、吹奏楽部にまつわるお金が明らかになっています。

まず、吹奏楽部で使用する楽器に関しては以下の結果となりました。

学校所有の楽器を使用:68.4%

新品を購入:21.2%

中古品を購入:3.3%

家族のものを使用:3.3%

譲り受けた:1.6%

知人などから借りた:1.0%

知人などから購入:0.6%

すでに持っていた:0.4%

その他:0.2%

学校の楽器使用が最も多いものの、新品や中古品の購入を合わせると24.5%で「約4人に1人は楽器を購入している」ことになります。

楽器購入費用も新品の平均額は24万4480円、中古が11万3487円、最も平均額が安いのは知人からの購入で5万7190円でした。どういったルートで購入するかにより金額は変動していますが、入部の際に楽器購入する場合はそれなりにお金がかかることに変わりはありません。

出所:株式会社マーケットエンタープライズ「吹奏楽部の活動に関する実態調査」

青春の1ページを彩る部活動

中学生や高校生にとって部活動は青春の思い出が詰まった大切な存在です。しかしながら、好きな部活に入らせようと思っても現実的にはお金の問題もあり、そう簡単に「どんな部活でも大丈夫」とは言えません。

進学の際に発生するお金というと制服や体操着を揃えることや通塾などに気を取られることが多いですが、進学先の部活動はどのくらいお金がかかるのかといった事前リサーチも必要です。

学校の備品を使うからあまりお金のかからない部活と、送り迎えも含めてお金だけでなく親の負担も大きい部活もあるなど様々です。外からでは見えにくいため、知り合いの先輩ママから情報を集めて「リアルに部活動でかかるお金」「意外と負担の大きい部活」を下調べするのは無駄なことではありません。

いざ学校生活が始まり新しい環境で希望に満ちている子どもが、「○○部に入りたい」と言ってきたのに「経済的に厳しい」と言うしかないのは、親としても辛いものがあります。家庭の経済事情を踏まえ「どの部活なら大丈夫か」と考えておき、入学前から親子で話し合いを重ねておきたいですね。

参考資料

文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」(https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_01.pdf)

株式会社マーケットエンタープライズ「吹奏楽部の活動に関する実態調査」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000015239.html)

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