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【都道府県別】学習塾費用ランキング!「小学校・中学校・高校」別に塾費用が高いのはどこか

LIMO / 2022年2月25日 14時50分

【都道府県別】学習塾費用ランキング!「小学校・中学校・高校」別に塾費用が高いのはどこか

【都道府県別】学習塾費用ランキング!「小学校・中学校・高校」別に塾費用が高いのはどこか

もうすぐ入学・進級の季節。お子さんの塾について悩まれている方もいるでしょう。

年々過熱する、中学受験。人気のある塾であればその席を確保するために、低学年から入塾するという話も聞かれます。一方で、近くに私立中学がない地域では、全く別世界の話のように感じられるかもしれません。

筆者は大阪在住ですが、子ども達の通う小学校では毎年およそ1割の生徒が私立中に進学しているようです。ただ、地方出身でもある筆者自身は、小学校から高校まで公立校に通い、周りの友達も大多数が公立校を選ぶことが当然という環境だったこともあり、地域による教育環境の違いを痛感しています。

経済産業省の「平成30年特定サービス産業実態調査報告書(学習塾編)」では、都道府県別に学習塾にかかるお金を調査しています。学習塾にかかる費用も、地域によってずいぶん違いがあるよう。

都道府県別での私立中学に通う生徒の数と合わせて、学習塾にどのくらいお金がかかるものなのか詳しく見ていきましょう。

学習塾の費用が最も高い都道府県は東京で年間「48万2218円」

全国には4万6734の学習塾があり、312万1984人の生徒が在籍しています。学習塾全体の年間売上高(学習塾業務(主業))は9833億9700万円。単純に学習塾全体の売上を在籍する生徒数で割った概算金額は「31万4991円」です。

同様に都道府県別で算出したところ、以下の通りになりました。

経済産業省の「平成30年特定サービス産業実態調査報告書(学習塾編)」を参考に筆者作成


最も高かったのは東京で「48万2218円」、次いで神奈川「42万1787円」、埼玉「38万6243円」、京都「36万2490円」、千葉「34万6659円」、奈良「34万1502円」、兵庫「33万4138円」、大阪「33万431円」、福岡「32万7669円」、滋賀「30万9107円」。

上位10位までの都道府県は、学習塾に年間30万円以上も支払っていることが分かります。

一方で、学習塾費用が最も安かったのは岩手で「17万1255円」。次いで新潟「17万5228円」、秋田「18万8299円」、長野「19万592円」、鳥取「19万2218円」富山「19万6311円」、三重「19万7026円」、山梨「19万7932円」青森「19万7935円」、沖縄「19万7949円」。こちらの学習塾費用は年間で20万円未満に収まっています。

また最も高かった東京と最も安かった岩手では、30万円以上も差があることが見て取れます。

学習塾に通うタイミングは人それぞれですが、通う時期によっても学習塾の費用に違いがあります。

学習塾の売上を在籍する生徒数で割った概算金額は小学生が「23万2407円」、中学生が「33万761円」、高校生が「50万2099円」。年齢が上がるにつれて費用は増加します。大学受験を控えた高校生をもつ家庭では、かなり費用負担が大きいことが窺えます。

それでは次から、小学生、中学生、高校生で学習塾にかかる費用を都道府県別にトップ10までご紹介します。

【小学生】塾費用トップは東京「36万4708円」

小学生部門で最も高かったのは東京で「36万4708円」、次いで兵庫「31万3645円」、神奈川「28万7423円」でした。

経済産業省の「平成30年特定サービス産業実態調査報告書(学習塾編)」を参考に筆者作成

上位に挙がった都道府県に共通しているのは、国立の超難関大学に合格者を多数輩出している有名な私立の中高一貫校があり、また私立中学への進学率が高いという点が挙げられます。

文部科学省の令和3年度「学校基本調査」によると、中学生全体の生徒数は322万9698人。そのうち私立中学に通う生徒の割合は7.6%(24万5245人)でした。都道府県別で見ると東京の25.2%が突出して高く、4人に1人が私立中学に通っている計算になります。

さらに、東京だけで、全国の私立中学に通う生徒の31.9%(7万8474人)を占めており、低学年から進学塾の席の確保をするという話も頷けるでしょう。

そして、中学受験が学習塾の費用を押し上げる要因の1つになっているともいえるでしょう。

【中学生】塾費用トップは神奈川「51万5222円」

中学部門で最も高かったのは、神奈川で「51万5222円」、次いで東京「47万907円」、奈良「39万606円」という結果でした。

経済産業省の「平成30年特定サービス産業実態調査報告書(学習塾編)」を参考に筆者作成

9位にランクインしている島根は、47都道府県ある中で最も塾の数が少なく、かつ最も塾に通う生徒が少ない県でもあります。高校受験の時期に合わせて、通塾する学生が多いのかもしれません。

【高校生】塾費用トップは埼玉「89万5907円」

高校部門で最も高かったのは、埼玉で「89万5907円」で、東京「80万5659円」と、年間80万円越えの費用になっています。

経済産業省の「平成30年特定サービス産業実態調査報告書(学習塾編)」を参考に筆者作成

そして神奈川「64万2088円」、千葉「61万7264円」、岡山「60万4985円」までが60万円以上という結果でした。

塾に頼らなくても、生徒全体の学力レベルが高い地域も

学習塾にかける費用というより、そもそも学習塾の数や私立校の数で、都市部とそれ以外の地域で、かなり格差があるといえる結果でした。

ところが、小学6年生と中学3年生を対象に実施される文部科学省の「令和3年度全国学力・学習状況調査」を見ると、「秋田」「富山」「山梨」「青森」「高知」「群馬」「福井」など学習塾費用にそれほどお金をかけていない都道府県の成績も高い傾向にあり、考えさせられる調査結果になっています。

周りの子どもが塾に通い始めると親の方が焦りがちですが、学習塾以外でも通信教育など、比較的リーズナブルな価格で学習する選択肢もあります。冷静さを失うことなく、お子さんにあったベストな学習方法を選びたいものですね。

参考資料

経済産業省大臣官房調査統計グループ「平成30年特定サービス産業実態調査報告書学習塾編」(https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabizi/result-2/h30/pdf/h30report27.pdf)

国立教育政策研究所「令和3年度 全国学力・学習状況調査 報告書・調査結果資料」(https://www.nier.go.jp/21chousakekkahoukoku/index.html)

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