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【専業主婦世帯】平均年収は600万円台、本当の貯蓄額とは。人生100年時代を生き抜くには

LIMO / 2022年3月7日 5時20分

【専業主婦世帯】平均年収は600万円台、本当の貯蓄額とは。人生100年時代を生き抜くには

【専業主婦世帯】平均年収は600万円台、本当の貯蓄額とは。人生100年時代を生き抜くには

2021年6月に育児・介護休業法が改正され、段階的に男性の育児・介護休暇が取得しやすくなるようです。共働き世帯を支援する施策ですが、一方で厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」によると27.6%の方が専業主婦として家庭を守っておられます。

専業主婦の世帯では、ご主人様が高収入で働く必要が無い方や様々な事情で働くことができない方もいらっしゃるでしょう。良い悪いではなくお金の面では一般的に余裕があるイメージでしょうか。

そこで今回は専業主婦世帯のお金事情にスポットをあて、実際に余裕があるのかどうかを確認していきたいと思います。

専業主婦世帯の年収はいくら

まず初めに専業主婦世帯の年収ですが、総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)2020年」によると677万円となっています。続いて、年間の収入と家庭のようすも確認してみます。

専業主婦世帯の年間収入と家庭のようす

年間収入 677万円

世帯主の年齢 49.5歳

世帯人員 3.22人(18歳未満人員1.05人)

持ち家率 77.1%

国税庁の調べでは男性の平均給与が532万円ですから677万円という年収は高い水準といえるでしょう。また、持ち家の比率が高く大学進学を控えるお子様が1人以上いることも確認できます。やはり収入は高いようですが貯蓄額ではどうでしょうか。

専業主婦世帯の貯蓄額はいくらか

平均貯蓄額 1488万円

内訳
金融機関 1444万円

通貨性預貯金 543万円

定期性預貯金 415万円

生命保険など 292万円

有価証券 194万円

金融機関外 43万円

平均負債額 898万円(うち、住宅・土地のための負債847万円)

約1500万円とまとまった貯蓄額を確認できます。ただ住宅関係の負債があるため、差し引き590万円が純粋な貯蓄額といえるでしょう。

また、貯蓄額の内訳ですが、預貯金の割合が66%を占めています。

年収は平均より高く、まとまった貯蓄額もあるため余裕はありそうです。では、これから必要になる資金に対してはどうでしょうか。

老後資金はいくら必要か

では、老後資金も確認してみましょう。老後資金を考える上で参考にしたいのが2019年に金融庁が発表した「2000万円」という数字でしょう。まずはこの2000万円がどのように試算されたのか確認します。

【図表】老後2000万円問題とは?

試算は「夫65歳で妻が60歳以上の夫婦のみの無職世帯」をモデルケースとして算出されました。モデルケースの世帯収入20万9189円から支出額の26万3718円を差し引くとマイナス5万4529円となります。この赤字を老後が30年間続くと仮定して総額で約2000万円が不足すると試算されました。

注意したいのが2000万円の試算には介護費用や住宅リフォーム代、旅行などの趣味に関する費用がほとんど含まれていません。学費の支払いが終わる頃には退職までの期間も短くなっていますから大きな貯蓄を作るのは難しそうです。

100年時代を生き抜くために

まとまった貯蓄額をお持ちの専業主婦世帯でも今後の費用を考えると決して余裕とは言えませんでした。

対策として収入と支出をコントロールするのは難しいですから「お金に働いてもらう」のはいかがでしょう。

専業主婦世帯の貯蓄額は約60%が預金でした。例えばこの比率を変えて、資産運用も取り入れてみるという方法もあります。預貯金と違いリスクがありますがリターンも期待できます。その支援としてiDeCoや積立NISAなど国も準備を進めています。

どのような対策が合うのか、まずはお金事情の把握が重要でしょう。「人生100年時代」、長い老後生活は間違いないですからしっかりと準備をして老後を迎えたいですね。

参考資料

厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/index.html)

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2020年」(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20200&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1&tclass4val=0)

国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/000.pdf)

文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」(https://www.mext.go.jp/content/20211224-mxt_sigakujo-000019681_4.pdf)

文部科学省「私立大学の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/1412031_00004.htm#:~:text=)

日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査結果 大学昼間部(速報値)」(https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/__icsFiles/afieldfile/2021/09/24/data20sokuhou.pdf)

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2020年」(https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/market_wg/siryou/20190412/02.pdf)

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