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専業主婦世帯「年収600万円台」の貯蓄は平均1500万円。でも本当の貯蓄は半分以下に

LIMO / 2022年3月9日 5時20分

専業主婦世帯「年収600万円台」の貯蓄は平均1500万円。でも本当の貯蓄は半分以下に

専業主婦世帯「年収600万円台」の貯蓄は平均1500万円。でも本当の貯蓄は半分以下に

共働き世帯が主流となった現在ですが、厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査の概況」によると、子供がいる世帯で仕事をしていない女性、すなわち専業主婦である割合は27.6%とのこと。

専業主婦は少数派ということになりますが、子どもの育児だけでなくその他やむを得ない理由から専業主婦を選ばざるを得ないという方も中にいらっしゃるかもしれません。

女性が専業主婦を選ぶ場合、やはり大きく影響するのは世帯としての年収でしょう。

私は以前、生命保険会社に勤務しファイナンシャルプランナーとして多くのみなさんのお金にまつわる相談を受けてきました。その経験もふまえ今回は、専業主婦世帯に視点をあてて、その年収や貯蓄事情などを紐解きながら、老後のお金の備え方についてお話をしていきたいと思います。

【注目記事】「月30万円の不労所得」を作る4つの方法を元証券会社員が解説!FIREに必要なもの(https://limo.media/articles/-/27215)

「夫のみ有業世帯」その平均年収は677万円

専業主婦世帯の一般的な年収や、貯蓄や負債といったお財布事情を確認していきましょう。

総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)2020年」を参考に、「夫のみ有業世帯」の平均をみていきます。

専業主婦世帯の年間収入と家庭のようす

年間収入:677万円

世帯主の年齢:49.5歳

世帯人員:3.22人(18歳未満人員1.05人)

持家率:77.1%

専業主婦世帯の年収は677万円でした。また、持ち家率は8割近く、大学進学を控えた18歳未満のお子様が1人以上いることもわかりました。

それでは、貯蓄や負債はどうでしょうか。

専業主婦世帯のお財布事情

平均貯蓄額:1488万円

〈内訳〉
金融機関:1444万円

通貨性預貯金:543万円

定期性預貯金:415万円

生命保険など:292万円

有価証券:194万円

金融機関外:43万円

平均負債額:898万円(うち、住宅・土地のための負債847万円)

純貯蓄額:1488万円-898万円=590万円

平均貯蓄額は約1500万円になり、まとまった貯蓄があることが分かりました。一方の負債は、住宅ローンがおよそ800万円残っています。

貯蓄から負債をひいた純貯蓄額が約600万円となりました。

老後資金は準備できるのか?

前述のデータをふまえ、マイホームの住宅ローンや、大学進学を控えた子どもがいる世帯が多いと考えると、目先の支払いで手一杯になっているという専業主婦世帯が多いのかもしれません。

しかし、世帯主の年齢が約50歳となると、将来の老後生活への準備も気になるところではないでしょうか。

「老後2000万円問題」という言葉が記憶に新しいという方も多いでしょう。

「高齢夫婦無職世帯の実収入と実支出の差額(約5万円)を毎月保有金融資産から取り崩すと30年間で2000万円(約5万円×12カ月×30年≒2000万円)となる」というのが、2000万円の算出根拠です。

女性に関わらず世帯の一方が専業主婦(夫)となると、将来受け取ることになる公的年金についても、共働き世帯より少なくなる可能性が高くなります。

実際に老後に必要となる金額は世帯によって異なりますが、老後資金が気になるという方は、まずは将来いくらぐらい必要になりそうなのかを計算されてみてはいかがでしょうか。

悠々自適な老後生活を過ごすために…

ここまで、専業主婦世帯の貯蓄事情を紐解いてきました。

将来を見据え、手っ取り早く収入を増やすために育児などの合間をぬって仕事を再開するというのが一般的な考えかもしれません。

しかし、これからは「お金にも働いてもらう」すなわち「資産運用」を始めることも検討されてみてはいかがでしょうか。

退職金や公的年金だけに頼らず、自助努力で資産を増やしていければ老後の安心にもつながるでしょう。

預貯金とは異なり、資産運用には元本保証はありません。集中的に一つの対象に投資をするのではなく、リスクを分散しながら長期で積立てを行えるかどうかがカギを握ります。

「時間はたっぷりあるのに、やりたいことを我慢する」、そんな老後はちょっともったいないですよね。

資産運用のポイントのひとつとして、「運用期間をできるだけ長くとること」が挙げられます。時間を味方にすることで、リスクが軽減され、リターンが安定してきます。

老後のお金対策を早めに意識していくことで、定年退職後の過ごし方の選択肢がひろがるかもしれません。悠々自適なセカンドライフを楽しむための、大切な準備の一つといえるでしょう。

参考資料

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)2020年」(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20200&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1&tclass4val=0)

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