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【共働き世帯】妻がフルタイムorパートの「平均的な月の収支」はいくら?専業主婦世帯との違いも確認

LIMO / 2022年3月18日 14時50分

【共働き世帯】妻がフルタイムorパートの「平均的な月の収支」はいくら?専業主婦世帯との違いも確認

【共働き世帯】妻がフルタイムorパートの「平均的な月の収支」はいくら?専業主婦世帯との違いも確認

結婚、出産、育児を経て職場復帰したり、また男性でも育児休暇を取れるようになったりと、子育て世代の働く環境はずいぶん変化しています。共働き世帯が年々増加しているのも、そういった制度の後押しもあるといえるでしょう。

一概に共働き世帯といっても、フルタイムかパートタイムかで世帯収入は全く異なります。

今回は総務省の「家計調査(家計収支編)2021年度」から、妻がフルタイム、パート、専業主婦の世帯でそれぞれの家計がどうなっているのか見ていきましょう。

フルタイム・パートタイムの共働き世帯の年収!妻の収入はいくらか

「家計調査報告(家計収支編)2021年度」によると、二人以上の世帯のうち勤労者世帯(うち世帯主が60歳未満)の家族構成と収入は以下の通り。

【妻の月収8万円以上の共働き世帯】

世帯主の平均年齢…45.8歳

世帯人員…3.53人

持ち家率…81.8%

実収入…80万9777円(うち、夫の収入:52万2146円、妻の収入:24万6947円)

【妻の月収8万円未満の共働き世帯】

世帯主の平均年齢…46.5歳

世帯人員…3.73人

持ち家率…80.2%

実収入…61万5675円(うち、夫の収入:52万353円、妻の収入:5万7324円)

※実収入とは、世帯主を含む世帯員全員の現金収入(税込み)を合計したもの。勤め先収入のほか、事業・内職収入、公的年金等の社会保障給付、財産収入などが含まれます。

妻の月収が8万円以上と8万円未満の共働き世帯の月当たり「実収入」の平均は、それぞれ「80万9777円」と「61万5675円」でした。中身を見ると、夫の収入はどちらも月収約52万円ですから、年収でいえば624万円ほどにボーナスがプラスされます。

国税庁の令和2年度分「民間給与実態統計調査」によると、40歳~44歳の平均給与が571万円、45歳~49歳が621万円。世帯主の収入は、平均よりやや高めだといえます。

妻の収入では、妻の月収8万円以上の世帯では月収が24.6万円ですから、年収では300万円弱にボーナスがプラスされます。夫の収入と合わせれば世帯収入は1000万円弱ですから、平均よりかなり高い収入でしょう。

一方、妻の月収8万円未満の世帯の月収は5.7万円。時給1000円で換算すると月57時間になりますから、週3~4日で3~4時間働いているイメージではないでしょうか。

小学生になっても、低学年のうちは「家の鍵を失くされたり、落とされたりしたら困るから、子どもには渡せない」というお母さんの声も多く聞きます。

また、高学年になっても習い事や塾の送迎を考えると、女性がフルタイムで働くには考えている以上に、ハードルが高いといえるでしょう。

専業主婦世帯の収入は?

続いて、専業主婦世帯も見ていきましょう。

前出の共働き世帯と、世帯主の平均年齢も世帯人員もさほど変わりはありませんが、当然ながら実収入は夫1人の収入だけになります。

【専業主婦世帯】

世帯主の平均年齢…44.0歳

世帯人員…3.50人

持ち家率…71.5%

実収入…58万8065円(うち、夫の収入:54万8346円)

共働き世帯では妻の月収に関係なく持ち家率は8割を超えていましたが、専業主婦世帯では約7割になっています。

専業主婦世帯では夫しか仕事をしていないので、夫が働けなくなった時のリスクを考えると、マイホーム購入に慎重になるのは当然と言えるでしょう。

共働き世帯と専業主婦世帯のひと月当たりの支出は?

妻がフルタイム・パート・専業主世帯のそれぞれの収入と支出は以下の通りでした。

出典:総務省の「家計調査(家計収支編)2021年度」を元に筆者作成

妻の月収が8万円以上の共働き世帯では、やはり非消費支出が大きいのが分かります。

支出の項目では、共働き世帯では食費や交通・通信費、教育費は増えがちで、さらにその他の消費支出も多くなっています。

「仕事と家庭の両立」とは言うものの、現実はそう簡単ではありません。特に、日々の食事の準備は手間がかかりますから、どうしても食費は増えがちになります。

また、大きく差があるその他支出の中には、使途不明金も含まれています。「何に使ったかよく分からないけど、財布にお金がない」というのもよくありがちです。

ひと月あたりの金融資産純増額※では、妻の月収8万円以上の共働き世帯が27万4346円と最も多く、妻の月収8万円未満の世帯(14万6860円)と専業主婦世帯(14万6002円)ではほとんど変わりません。

この統計では世帯主収入に差があるため、一概に比べることは難しいですが、パートで働いていても貯蓄を増やすのはなかなか厳しいことが窺がえる結果になっています。

※金融資産純増は、金融資産が純粋に増加した部分(金額)をいいます。「貯蓄純増」に「有価証券購入」と「有価証券売却」との差も加わっています。

家庭に合った働き方や生活スタイルを大切に

共働き世帯が増えている背景には、8割を超える持ち家率からも分かるように、住宅ローンの返済や教育費、さらには自身の老後資金の問題があるといえます。

とはいえ、イクメンの男性が増えてきてはいても、家事や育児の負担はまだまだ女性の方が圧倒的に多いのが現実。

一方で、働いて収入が上がればその分税金や社会保険料などが高くなり、子ども手当などの給付金の対象外になることもありますから、共働きによって世帯収入が上がると分かっていても躊躇してしまう理由はたくさんあります。

収入が上がるにこしたことはないですが、それぞれの家庭にあった働き方や生活スタイルも大切にしたいですね。

参考資料

国税庁 「令和2年分 民間給与実態統計調査」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/minkan.htm)

総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 2021年」(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330005&result_back=1&tclass4val=0)

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