JALの株を1年前に買った人、本当はいくら損したのか【優待・配当・株価】（2022年3月）

株式投資をする上で、配当金や株主優待を目当てに買う株を考える人もいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに、実際にお金が振り込まれたり、優待ギフトが送られてきたりすると、リターンを実感しやすいです。

しかし、株式投資には「株価の値上がり・値下がり」もリターンに大きく影響を与えます。

今回は日本航空（9201）について、「1年前に100株買っていたとしたら、株主優待・配当金・株価変動含めてトータルでリターンはどのくらいだったのか」を見ていきたいと思います。

それではまず、配当金について見ていきましょう。

JALの配当金のリターンはいくらか

JALの株式を2021年3月16日の終値（2,700円）で買い、持ち続けたとすると、2021年3月期の期末配当と、2022年3月期の中間配当の計2回受け取ることができます。

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

出所：日本航空株式会社　コーポレートサイト

ただ、JALの2021年3月期の期末配当と2022年3月期の中間配当はともには0円でした。

そのため、100株ベースの配当金のリターンは0円でした。

JALの株主優待のリターンはいくらか

JALは、毎年3月31日・9月30日現在の株主名簿に記載のある株主に株主割引券と旅行商品割引券を提供しています。

株主割引券については、JAL、日本トランスオーシャン航空、琉球エアーコミューター各社の国内線全路線を対象に、割引券1枚で搭乗日に適用となる普通席大人普通運賃1名様分の片道1区間を50％割引で購入可能となっています。

3月末時点保有の場合

100～299株：1枚

300～499株：2枚

500～699株：3枚

700～899株：4枚

900～1,099株：5枚

1,100～99,999株：5枚+1,000株超過分500株ごとに1枚

100,000株～：203枚+100,000株超過分1,000株ごとに1枚

9月末時点保有の場合

200～399株：1枚

400～599株：2枚

600～799株：3枚

800～999株：4枚

1,000～1,099株：5枚

1,100～99,999株：5枚+1,000株超過分500株ごとに1枚

100,000株～：203枚+100,000株超過分1,000株ごとに1枚

また、旅行商品割引券についてはJALパックツアー商品とJMBツアー商品が、正規旅行代金からそれぞれ7%割引、5%割引、ダイナミックパッケージが正規旅行代金から2%割引で利用できます。

今回の検証は100株保有を想定しているため、受け取る優待は株主割引券1枚となります。

株主割引券1枚で、大人片道1区間（東京～大阪）を通常時に予約したとすると25,700円であり、割引を適用させると12,850円の割引適用となるため、1枚12,850円の経済価値と想定します。

そのため、優待のリターンは12,850円となります。

JALのトータル・リターンはいくらか

2021年3月16日の終値は2,700円で、2022年3月16日の終値は2,235円でした。

100株ベースの株価変動によるリターンは-46,500円でした。

配当金が0円、優待のリターンが12,850円ですので、トータル・リターンは-33,650円、-12.5％となりました。

まとめにかえて

JALの株式の年間リターンは-12.5％となり、優待がありながらもマイナスとなりました。

どのように感じられたでしょうか。

株価や配当金の動向、優待の内容など、今後も注目です。

参考資料

日本航空株式会社　IR情報（https://www.jal.com/ja/investor/）

日本航空株式会社　株主優待のご案内（https://www.jal.com/ja/investor/individual/guidance/）

日本航空株式会社　2021年10月31日～2022年3月26日搭乗分　運賃表（普通運賃系）（file:///C:/Users/NP-L-W008-ishidu/Desktop/0c9bd0a0f57faaf4440df655f68ce10ef8dbd67d.pdf%20(jal.co.jp)）