【正社員vsパート】育児中に働くならどちらか、メリット・デメリットを比べてみた
LIMO / 2022年3月23日 14時50分
【正社員vsパート】育児中に働くならどちらか、メリット・デメリットを比べてみた
もうすぐ入園・入学の季節。お子さんが登園し始めると「空いた時間で働き始めようかな」と考える方も多いでしょう。
育児中の女性が働き方に悩むもの。家計やキャリアを考えると正社員の方が良いのか、それとも育児との両立を考えるとパートの方が良いか、悩みどころですよね。
今回は正社員とパートで働くメリット・デメリットを比較。実際に今はどちらで働く方が多いのかも見ていきます。
育児中にパートで働くメリット・デメリット
まずは育児中にパートで働くメリットとデメリットを確認しましょう。
メリット1. 急な休みにも対応しやすい
育児中に働かれる方が最も心配するのが、急に休みを取る必要があることでしょう。
お子さんがいざ入園しても、はじめのうちは風邪を引いて休むことが月に1回、多いと2回あることも。また、平日に行事や役員、お手伝いを頼まれる場合もあります。
パートでシフト制であれば、職場によっては休みの融通も比較的効きやすいでしょう。
メリット2.育児と両立しやすい
子どもはあっという間に成長してしまうからこそ、小さいときはなるべく一緒に過ごしたいと考える方も多いですよね。働きたいし、子どもとの時間も大切にしたいと考えるとパートタイムは適度といえるでしょう。
また、小学校に入っても急な看病やPTA、習い事や塾の送迎等は続くためパートを続ける方もいます。
メリット3.心身の余裕を保ちやすい
子育てには心身の余裕が大切な一方で、人間の体力は限られています。特に子どもが小学生までの間は、育児にかける時間と気力・体力は大きいもの。他をセーブすることで余裕を保ちやすいというメリットがあります。
デメリット1.休むと給与が少なくなる
パートだと休みが取りやすい場合もある一方で、時給が多く休めばその分だけ給与が少なくなります。また正社員に比べると給与が低い、ボーナスがないなどお金の面で心もとなさを感じるでしょう。
デメリット2.キャリアが不安定
パートで働いたり、またブランクがあったりするとその後のキャリアに不安を感じる方もいます。いずれ正社員になりたいと思っても、自身も年齢を重ねているため、本当に正社員になれるかという不安は残るでしょう。
育児中に正社員で働くメリット・デメリット
次に、育児中に正社員で働くメリット・デメリットを見てみましょう。
メリット1. 給与が安定している
正社員のメリットは給与がパートに比べると多く安定している点です。家計が楽になったり、より将来への備えられるようになります。
また、社会保険へ加入するため将来の年金額が増えたり、傷病手当金や出産手当金といった保障も付きます。
ただしパートでも、特定適用事業所で働き、一定条件を満たせば社会保険へ加入できます。2022年10月からは特定適用事業所の要件が、被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時100人を超える事業所へと変更されます。
メリット2. キャリアが比較的安定している
女性が仕事をする際、家族や家計のためにと表現されることもありますが、そもそも自身のキャリアを築きたい、仕事に意欲的という方もいます。
パートでもキャリア形成を行うことは職種によっては可能ですが、正社員であればよりキャリアが安定すると言えます。
メリット3.万が一の時に備えられる
今回のコロナ禍による経済や雇用への影響のように、いつ不測の事態が起こるかは誰しも分かりません。社会情勢による影響やパートナーのリストラ、離婚など、万が一のことが起こる可能性は誰しもあります。
そのような場合でも、正社員であれば比較的安定しており、万が一のことがあっても対応できると思えるでしょう。
デメリット1.子どもとの時間が少ない
パートよりも働く時間が増える分、どうしても子どもと一緒にいる時間が減ります。特に平日は一緒に遊ぶ時間があまりとれない、満足に育児や家事ができないという悩みは抱えやすいでしょう。
デメリット2.心身の余裕が保ちにくい
フルタイムで働きながら育児・家事を両立すると、どうしても時間に追われてしまいます。帰宅後に夕食、洗い物、お風呂、寝かしつけとバタバタする日々で、疲れてしまい余裕も保ちにくくなります。
実際に多いのはどっち?
現代は共働きが主流と言われますが、実際に育児中の女性はフルタイムとパートタイムのどちらが多いのでしょうか。内閣府の資料を確認しましょう。
上記を見ると、2020年は妻がパートの共働き世帯は668万世帯、専業主婦世帯は571万世帯、妻がフルタイムの共働き世帯は483万世帯。
実際にはパートで働く女性が多く、次に専業主婦、フルタイムという順になりました。
1985年からの推移をみると、パートの女性が増え、専業主婦が減る一方で、フルタイムの女性はほぼ横ばいです。現代の環境ではフルタイムで働くのはまだ難しいと言えそうです。
ケースによって違いが大きい
それぞれのメリット・デメリットを確認してきましたが、実際にはケースバイケースでしょう。
パートナーや祖父母の協力がどれくらいあるのか、また保育園や病児育児、ファミサポなどの協力を得られるかでも変わります。
また職場で時短勤務にしたり、テレワークやフレックスタイムを利用したり、理解がある職場だと仕事と育児が両立しやすくなります。
便利家電など頼れるものに頼ることや、帰宅後の予定を立てる、子どもとの時間をいつ何でとるかを決めるなどの工夫もあるでしょう。
一つひとつを解決していくことで、予定通りにいかないことはあるものの、仕事と育児の両立が叶いやすくはなります。今、そして少し長い目で見た将来も考えながら、ご自身に合う道を考えてみましょう。
参考資料
内閣府男女共同参画局「結婚と家族をめぐる基礎データ」(https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/Marriage-Family/1st/pdf/5.pdf)
日本年金機構「令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」(https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0219.html)
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