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大学生のリアルな学費と生活費「自宅生vs一人暮らし」4年間の金額差はどれくらいか

LIMO / 2022年3月27日 14時50分

大学生のリアルな学費と生活費「自宅生vs一人暮らし」4年間の金額差はどれくらいか

大学生のリアルな学費と生活費「自宅生vs一人暮らし」4年間の金額差はどれくらいか

もうすぐ大学の入学式です。晴れてお子さんが大学生になり喜ぶ一方で、学費や仕送りの心配をするご家庭もあるでしょう。

国公立か私立か、自宅から通うかひとり暮らしをするかでも大学時代にかかる費用は大きく変わります。

今回は大学生1人にかかるリアルな学費や生活費の平均額をみていきます。

【国立と私立大学】1年間の学費は?

独立行政法人日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査」を参考にして、自宅と学寮、また下宿、アパート、その他の学生の1年間の学費や生活費を確認しましょう。

出典:独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査」

上記によると、国立と私立で学費かかる金額は以下の通り。「自宅」と「下宿、アパート、その他」の家庭にわけて見ていきます。

【居住形態別】授業料・その他の学校納付金・修学費・課外活動費・通学費

自宅

国立:49万円/1万300円/5万100円/2万700円/6万1800円:計63万2900円

私立:103万3200円/15万1300円/4万5900円/6万6200円:計131万2800円

下宿、アパート、その他

国立:48万7700円/8900円/4万7000円/2万6900円/8500円:計57万9000円

私立:107万3500円/16万2500円/4万5700円/2万3300円/1万7700円:計132万2700円

学費だけでも、国立は60万円前後、私立は130万円ほどとおよそ2倍の差があります。

授業料はもちろん、学校納付金を見ても私立のほうが負担が大きいことが分かります。

【自宅生vs一人暮らし】1年間の生活費はいくら?

では、1年間の生活費はいくらでしょうか。自宅と一人暮らしに分けて確認しましょう。

自宅

国立:35万4200円(食費8万300円、娯楽・し好費11万3500円など)

私立:39万2000円(食費8万6700円、娯楽・し好費13万1100円など)

下宿、アパート、その他

国立:114万2800円(住居・光熱費53万400円、食費28万8400円など)

私立:109万円1600円(住居・光熱費48万3000円、食費26万7400円など)

生活費を比べると、自宅通いであれば年間30万円台後半ですみます。

一方で、一人暮らしとなると国立・私立ともに110万円前後。その差は約70万円ほどです。

内訳を見ると、住居・光熱費だけで年間約50万円前後。これにあわせて、食費も約30万円かかります。

ひと月あたりで見ると、住居・光熱費は4万円ほど、食費は2万500円ほど。進学した地域によっては、家賃はもっとかかりそうですね。

大学時代はアルバイトをする大学生も多いですが、今回のコロナ禍のようなことがあると必ずしもバイトで生活費を補えると言い切れない点が難しいところです。

「自宅生vs一人暮らし」4年間での差はどれくらい?

実際に自宅生と一人暮らしでは、4年間にかかる大学費用にどれくらいの金額差があるのでしょうか。それぞれ確認しましょう。

自宅

学費63万2900円+生活費35万4200円×4年間=394万8400円

学費131万2800円+生活費39万2000円×4年間=681万9200円

下宿、アパート、その他

学費57万9000円+生活費114万2800円×4年間=688万7200円

学費132万2700円+生活費109万円1600円×4年間=965万7200円

最もやすいのが国立の自宅生で約394万円。

私立の自宅生と国立の一人暮らしは同水準となり、680万台。最も高いのは私立の一人暮らしで1000万円に近い金額となりました。

自宅通いをするか一人暮らしをするかでは、4年間で約300万円もの違いがあります。実際には大学のある地域や選んだ学部により、さらに学費や生活費がかかると考えられるでしょう。

また、上記は一人あたりに平均額ですので、きょうだいで年齢が離れていれば、さらに仕送り費用はかかるでしょう。

大学費用はどう支払う家庭が多い?

はじめの図表をみると、どのように学費や生活費を支払っているのか、その平均額が分かります。

たとえば「国立・自宅生」は、「家庭からの給付」が58万9000円、「奨学金」が18万1400円、「アルバイト」が35万4000円など。

「私立・アパート、下宿、その他」になると、「家庭からの給付」が163万7100円、「奨学金」が46万4900円、「アルバイト」が33万4600円などとなっています。

アルバイトは30万円台前半で、その他は家庭からや奨学金を利用しているようですね。

同調より、家庭からの給付程度別、アルバイト従事者の全学生に対する割合を見てみましょう。

出典:独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査」

上記によると、アルバイトをしている学生は約8割ほど。そのうち「家庭からの給付のみで修学可能」なのは国立・私立ともにおよそ半分ほどです。

一方で、「家庭からの給付のみでは修学に不自由」が国立で13.4%、私立で13.2%。「家庭からの給付のみでは修学継続困難」が国立で9.7%、私立で13.0%。「家庭からの給付なし」は国立で5.6%、私立で5.8%でした。

アルバイトをする学生の中には、自分がバイトをすることで修学が継続できる学生も少なくありません。

まとめにかえて

もともと高額である大学費用ですが、自宅通いか一人暮らしかといった生活費だけでも4年間で約300万円ほどの差が出ました。学生がアルバイトをする方法もありますが、コロナ禍のような出来事もあり、アルバイトも確実と言えなくなっています。

一方で、希望する進学先に進みたいというのは多くの学生が願うことでしょう。大学費用については早いうちから備えたり、さまざまな情報収集をしておきたいですね。

参考資料

独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査」(https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/2020.html)

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