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年収600万円台「ふつうの家庭」の貯蓄と負債の平均額はいくらか?資産の中身を公開

LIMO / 2022年3月25日 12時15分

年収600万円台「ふつうの家庭」の貯蓄と負債の平均額はいくらか?資産の中身を公開

年収600万円台「ふつうの家庭」の貯蓄と負債の平均額はいくらか?資産の中身を公開

コロナ禍がいまだに続く現在、周りの方のお財布事情などが気になる方も多いのではないでしょうか。

みなさんは「年収600万円台」と聞くと、どのようなイメージでしょうか。
国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、以下のようなデータが出ています。

平均年収(給与所得者数)

全体:433万円(5245万人)

男性:532万円(3077万人)

女性:293万円(2168万人)

年収600万円台の方は全体の約6.5%となっており、1人世帯で年収600万円台の方は少ないように思えます。

では、世帯年収で考えた場合はどうでしょうか。
男女の平均年収からみると、世帯年収で600万円を超える家庭は、1人世帯と比べると多いといえそうです。

今回は、年収600万円台の勤労世帯について、貯蓄や負債、保有資産の中身などをみていきたいと思います。

年収600万円台、勤労世帯の貯蓄事情は?

まず初めに、年収600万円台の貯蓄事情について、総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」で確認してみましょう。

《年収600万~650万円世帯/平均年収622万円》

平均貯蓄額:1209万円

《年収650万~700万円世帯/平均年収672万円》

平均貯蓄額:1229万円

年収600万円台の世帯は、平均すると1200万円ほどの貯蓄があることがわかります。

年収600万円台、勤労世帯の負債事情と純貯蓄額は?

年収600万円台の世帯の貯蓄状況をみていただきました。
一見すると、まとまった貯蓄があるようですが、違う側面からもデータをみる必要があります。

次に注目するポイントは、平均負債額です。
負債と聞くとイメージが湧きにくいかもしれませんが、「住宅ローン」などもいわゆる「負債」に分類されます。

貯蓄額のうち、どれくらいが負債で相殺されてしまうのでしょうか。
先ほどと同じ総務省のデータをみると、年収600万円世帯の負債状況は以下のようになっています。

《年収600万~650万円世帯》

平均負債額:930万円 (※うち、住宅・土地のための負債:874万円)

《年収650万~700万円世帯》

平均負債額:920万円 (※うち、住宅・土地のための負債:861万円)

年収600万円台が抱える負債のほとんどは、住宅ローンが占めていることが分かります。

では最後に、貯蓄額から負債額を引いた、「純貯蓄額」をみてみましょう。

《年収600万~650万円世帯》

279万円 (1209万円-930万円)

《年収650万~700万円世帯》

309万円 (1229万円-920万円)

いかがでしょうか。
純貯蓄額に注目すると、急に心細く感じた方もいるのではないでしょうか。

年収600万円台と聞くと、ゆとりのあるイメージですが、純貯蓄は年収の約半分です。

まだまだ残る住宅ローンや子どもの教育費、老後資金などを考えると、貯蓄額が1200万円あっても安心とは言い切れないでしょう。

年収600万円台、勤労世帯の保有資産の中身は?

年収600万円台の世帯はおよそ1200万円の貯蓄を有していることが分かりました。
次は、その資産の内訳について詳しくみていきます。

《年収600万~650万円世帯》

平均貯蓄額:1209万円

【内訳】

通貨性預貯金:412万円

定期性預貯金:376万円

生命保険など:263万円

有価証券:126万円

金融機関外:32万円

《年収650万~700万円世帯》

平均貯蓄額:1229万円

【内訳】

通貨性預貯金:405万円

定期性預貯金:316万円

生命保険など:330万円

有価証券:140万円

金融機関外:37万円

年収600万円台の金融資産のうち、約60%が流動性の高い預貯金が占めていることが分かります。

裏を返せば、約40%は預貯金以外の資産を保有していることになります。
今後本格的に将来資金を貯めていきたいと思っている方は、ここに注目してみて下さい。

まとめにかえて

「資産運用」と聞くと、どのようなイメージをおもちでしょうか。
「難しそう」とか、「お金持ちがやっている」といった声をよく聞きますが、決してそんなことはありません。

日本銀行調査統計局の「資産循環の日米欧比較(図表2 家計の金融資産構成)」をみて下さい。

【図表】金融資産の中身を比較

【出典】日本銀行調査統計局「資金循環の日米欧比較」(2021年8月20日)

《現金・預金》

日本:54.3%

米国:13.3%

ユーロエリア:34.3%

《債務証券・投資信託・株式等》

日本:15.7%

米国:55.2%

ユーロエリア:29.6%

欧米、特に米国では、富裕層に限らず一般家庭においても資産運用は馴染みのあるものといえるでしょう。

日本ではまだまだ資産運用が身近なものになっていない印象ですが、2022年度より高校の家庭科の授業で、資産形成の授業がスタートします。情報収集は今から始めても遅くありません。

もちろん預貯金も大事ですが、時代は刻一刻と変化しています。
資産運用について正しい知識を身に着け、自分の将来を守るために行動してみるのがよいでしょう。

参考資料

国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/002.pdf)

総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20200&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&stat_infid=000032087774&result_back=1&tclass4val=0)

日本銀行調査統計局「資産循環の日米欧比較(図表2 家計の金融資産構成)」(https://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjhiq.pdf)

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