1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

「おかあさんといっしょ」が4月から18時台に変更。共働き世帯は何割?平均年収も確認

LIMO / 2022年3月28日 17時50分

「おかあさんといっしょ」が4月から18時台に変更。共働き世帯は何割?平均年収も確認

「おかあさんといっしょ」が4月から18時台に変更。共働き世帯は何割?平均年収も確認

NHK子ども向け番組の「おかあさんといっしょ」が、4月から18時台の放送枠へ変更されます。

これまで16時台に放送していた同番組がここまで遅い時間帯にずらされるのには、「共働き世帯」の帰宅時間に合わせる狙いがあります。

保育園に預けて帰宅する世帯にとって、18時台は帰宅~食事作りの黄金タイム。ここで子どもがテレビを見ていてくれれば、家事をする親はスムーズに準備ができます。

しかし一方で、幼稚園組からは「子どもの生活リズムが崩れる」という不安な声もあがります。

日本では共働き世帯が多くなったという意見もありますが、具体的に何割が共働き世帯なのでしょうか。

また共働き世帯の場合、平均年収はどれくらいなのでしょうか。

今回は共働き世帯の割合やお金事情について紐解いていきます。

子どもがいる世帯で仕事をしている女性の割合は72.4%

厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」※によると、子どものいる世帯のうち、仕事をしている女性の割合は72.4%です。

※2020年の調査は新型コロナウイルスの影響で中止

一見共働き世帯が主流に思えますが、内訳を見ると違った一面がわかります。

正規の職員・従業員:26.2%

非正規の職員・従業員:37.8%

現状では非正規で働く女性の割合のほうが高いことが分かります。

筆者も子どもが小さいうちは、非正規で働く以外の選択肢がありませんでした。

保育園に預けても平日の行事が月に1回以上あり、2~3年は頻繁に熱を出していたものです。

祖父母に頼れないため、夫婦ともにフルタイムで働くのは不可能という状態でした。

企業規模や地域の子育て施策にも大きく左右されますが、同じような理由で非正規を選ばざるを得ない方も多いのではないでしょうか。

いつから「共働き世帯」が主流になった?

次は働く女性の推移について見ていきましょう。一昔前は「専業主婦世帯」が当たり前でしたが、いつから共働き世帯が主流となったのでしょうか。

出所:内閣府男女共同参画局「結婚と家族をめぐる基礎データ」

内閣府男女共同参画局の「結婚と家族をめぐる基礎データ」によると、90年代前半までは専業主婦世帯が上回る年が多いものの、1996(平成8)年には共働き世帯949万世帯・専業主婦世帯921万世帯と逆転します。

それ以降は共働き世帯が増え続け、2020(令和2)年には共働き世帯1240万世帯・専業主婦世帯が571万世帯となっています。

もはや、専業主婦世帯は共働き世帯の半分しかいないのですね。

ただし先程の厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」によると、2004年時点では正規の職員・従業員が16.9%、非正規の職員・従業員が26.2%です。

つまり最新データと比べると、15年間で正規で働く女性の割合は9.3ポイント、非正規で働く女性の割合は11.6ポイント増えているということに。

非正規の方が伸び率は高いことがわかります。

【共働き世帯】平均年収はいくらなのか

それでは、共働き世帯の平均年収はいくらくらいなのでしょうか。

ここからは国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」で確認していきます。

正規雇用

平均給与:496万円

男性平均:550万円

女性平均:384万円

非正規雇用

平均給与:176万円

男性平均:228万円

女性平均:153万円

平均年収を参考に、妻が正規である夫婦と妻が非正規である夫婦のモデル年収を算出してます。

男性(正規雇用)と女性(正規雇用):934万円

男性(正規雇用)と女性(非正規雇用):703万円

厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査の概況」によると、児童のいる世帯の雇用者所得(世帯員が勤め先から支払いを受けた給料・賃金・賞与の合計金額で、税金や社会保険料を含む)は、651.8万円。

こちらを踏まえると、現状では子育て世帯の場合、非正規として働く女性が多いことがうかがえます。

キャリアを考える上で大切な視点

性別に限らず、正規雇用と非正規雇用では給与面に大きな違いがあります。

それでも非正規として働くことを選ぶ女性が多いのには、それぞれの事情があることが推察されます。

どのような働き方でも尊重されるべきで、「どちらのほうがいい」と他人が指摘することではありません。

しかし、もし「本当は正規で働きたいけれど、現状を打破する方法がわからない」ということであれば、社会として働き世代を支える仕組みづくりがもっと進むべきではないでしょうか。

もっとも避けたいのは「他の選択肢」を知らないまま、望まない働き方をすることです。

また現状だけでなく、将来のことも視野に入れたキャリア選択ができることが望ましいですね。

例えば現役時代の給与は、将来の年金額にも反映されます。今の給与格差が、やがて年金受給額の格差にもつながるということです。

こうしたお金の情報を知っておくことはとても重要です。今後はパートでも厚生年金に加入できる動きがありますが、「手取り額が減る」というマイナス面しか見られていないこともあります。

キャリアやお金については、目の前のことや一つの面しか見ないのではなく、「将来のことを多角的に捉える」ということが重要になります。

そのためには何よりも情報を得ることが大切です。さまざまな方面にアンテナを張り、自分や家族にとって満足のいく働き方を模索したいですね。

参考資料

厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/index.html)

内閣府男女共同参画局の「結婚と家族をめぐる基礎データ」(https://www.gender.go.jp/kaigi/kento/Marriage-Family/1st/pdf/5.pdf)

国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/gaiyou/2020.htm)

NHK「2022年度(令和4年度)国内放送番組編成計画」(https://www.nhk.or.jp/info/pr/hensei/assets/pdf/2022_kokunai.pdf)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください