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【教育費】公立と私立では小学校6年間でいくら違う?お金に頼らない学習方法とは

LIMO / 2022年3月31日 18時45分

【教育費】公立と私立では小学校6年間でいくら違う?お金に頼らない学習方法とは

【教育費】公立と私立では小学校6年間でいくら違う?お金に頼らない学習方法とは

子供の教育費の中で「公立と私立」でもっとも差がでるのは「小学校6年間」です。少子化の影響により、小学校の総数は減少しましたが、実は直近10年間では私立小学校の数は増えています。小学校から私立という選択をした場合、公立との差はどの位になるのでしょうか。小学校6年間における公立と私立の教育費について、文部科学省「平成30年度子どもの学習費調査」を元に比較分析します。

私立小学校は増加傾向

文部科学省「学校基本調査」によると、令和3年度における小学校の数は1万9336校、私立小学校241校、国立小学校67校、公立小学校1万9028校でした。

10年前の平成23年度は小学校の数2万1721校、私立小学校216校、国立小学校74校、公立小学校2万1431校でしたから、この10年で小学校が2385校減ったにもかかわらず、私立小学校は25校増加しました。

徐々にではありますが、小学校受験を選択する家庭が増えてきています。夫婦共働きで経済的に余裕がある家庭が増えた、子供は1人だけという家庭が増え、一人あたりにかけられる教育費が増えたことが主な要因だと考えられます。

公立と私立の差は約768万円

まずは学習費総額で公立と私立を比較します。学習費総額は「学校教育費」「学校給食費」「学校外活動費」の合計額です。

出典:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」

私立小学校でかかる学習費の総額で最も高額になる学年は入学金がかかる1年生の約189万円です。2年生約137万円、3年生約142万円、4年生約150万円、5年生約163万円、6年生約179万円と増えていき、6年間で総額約960万円です。

一方、公立小学校の学習費総額で最も高額になるのは6年生の約37万円です。1年生約35万円、2年生約26万円、3年生約29万円、4年生約31万円、5年生約34万円と私立と同じように学年が上がると増えていき、6年間総額は約192万円となります。

公立と私立の学習費総額の差は6年間で「約768万円」です。1年あたりで換算すると約128万円の差、月あたりでは約10.6万円の差になります。私立が高額になるのは想像通りですが、何にどのくらいお金がかかるか内訳を確認してみましょう。

授業料無料の公立、有料の私立

私立小学校と公立小学校における学習費の違いを調べるため、まず「学校教育費」の支出構成を見ていきます。

出典:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」

「授業料」は公立に通う場合は無料です。私立小学校は構成比53.7%にあたる年間約48.5万円を支払います。

6年間では総額は約291万円になります。その分、ネイティブの先生による英語学習がある、プログラミング学習に力を入れる、など学校独自の授業を受けることができます。

「学校納付金等」は公立小学校は年間で約1.2万円に対し、私立小学校は年間で約23.1万円負担します。構成比25.6%と支出の約4分の1を占めます。図書館の蔵書の数、学校におけるICT環境の整備など教育設備に公立と私立の違いが出ます。

「修学旅行等」は公立小学校は年間で0.7万円、私立小学校は年間で4.5万円、公立の6倍強です。校外学習として低学年から宿泊体験学習があるなど、私立は体験型の校外学習が多く各学校ごとに特色があります。

「通学関係費」は公立小学校は年間で1.8万円、私立はバスや電車で通学するため年間で約9万円かかります。

私立小学校は塾代も多くなる

「学校外活動費」は、塾や家庭教師代といった「補助学習費」とサッカーやピアノなど習い事の月謝や体験活動費用である「その他学校外活動費」があります。

出典:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」

「補助学習費」私立小学校は1年生22.0万円、2年生18.7万円、3年生23.2万円、4年生34.3万円、5年生48.1万円、6年生63.7万円、6年間合計で約209万円です。私立小学校の場合、一定以上の成績を保って内部進学する、または中学受験をして別の私立中学へ進学するため想像以上にかかります。

公立小学校は1年生6.4万円、2年生5.2万円、3年生6.3万円、4年生7.4万円、5年生10.9万円、6年生13.0万円と学習内容が難しくなる5・6年での負担が大きくなり、6年間合計で約49.5万円です。

また、公立小学校における世帯年収別「補助学習費」は「年収400万円未満」年間4.4万円「年収600万円~799万円」 年間6.8万円「1000万円~1199万円」年間 16.1万円「1200万円以上」21.5万円。

親の年収により、公立小学校に通う子供の中でも大きな差があります。通信教育を使う、ラジオ講座で英語を学ぶ、図書館を利用するなどお金に頼らない学習方法も検討してみましょう。

「その他の学校外活動費」は公立小学校平均13.2万円、私立小学校平均29.9万円です。比較的安価で利用できる自治体の施設を利用するなど工夫して減らすことも可能です。

体操教室や水泳教室、または公営の科学館や美術館で無料のイベントが開催されています。自治体HPや市報・区報で探すなど情報を集めて活用しましょう。

早めの計画を立てよう

小学校は人生で一番長く通う学び舎です。充実した教育環境および教育熱心な家庭の子どもと切磋琢磨できることは私立小学校に通う大きなメリットです。一方、教育費の負担は小学校入学から大学卒業まで16年間続きます。

途中で棄権できないマラソンを走り切るような覚悟が必要です。子どもが、小さいうちから早めに教育費の計画をたて、出すところは出す、削るところは削るなど、自分軸を持ちメリハリのある支出を心がけましょう。

参考資料

文部科学省より

結果の概要-平成30年度子供の学習費調査:文部科学省(https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00102.html)

2(http://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_03.pdf) 調査結果の概要(https://www.mext.go.jp/content/20191212-mxt_chousa01-000003123_03.pdf)

令和3年度学校基本調査(確定値)の公表について(https://www.mext.go.jp/content/20211222-mxt_chousa01-000019664-1.pdf)

平成23年度学校基本調査(確定値)の公表について(https://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2012/09/04/1315583_1.pdf)

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