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30年前から平均年収が数パーセントしか変わらない日本。平均年収400万円の人はどれくらいか

LIMO / 2022年4月15日 5時20分

30年前から平均年収が数パーセントしか変わらない日本。平均年収400万円の人はどれくらいか

30年前から平均年収が数パーセントしか変わらない日本。平均年収400万円の人はどれくらいか

平均年収400万円からなかなか上がらない現状を打破するには

農林水産省は3月9日、輸入小麦の価格が17.3%引き上げとなることを発表しました(令和3年10月期との対比)。小麦などの原材料やガソリン価格の高騰から、4月以降に値上げが決まっているものも多く、3月中に買いだめをしている方もいらっしゃるかもしれませんね。

日用品の値上げが続いても、なかなか上がっていかないのがお給料ですよね。日本の平均年収は400万円と言われていますが、この水準が30年前から数%ほどしか上がっていないのはご存知でしょうか。今回はそんな日本の平均年収400万円台世帯のお財布事情についてながめていきましょう。

日本の平均年収は433万円

国税庁「令和2年分 民間給与実態調査統計」によると、日本の給与所得者の平均年収(平均給料・手当+平均賞与)は下記の通りです。

【年度別の平均年収】

令和2年 433万1000円

平成22年(10年前) 412万円

平成2年(30年前) 425万円

このように、日本の平均給与は、過去30年間400万円台前半を推移しているということがわかりました。

年収400万円台はどれくらいいる?

平均年収は過去30年間400万円台を推移していることがわかりました。ただ、平均は一部の大きな値に引っ張られる傾向があるため、平均だけでは判断しにくいものがあります。ここからは、給与所得者のうち、年収400万円台がどれくらいいるのか割合をみていきましょう。

平均年収400万円台は15%程度に

国税庁「令和2年分 民間給与実態調査統計」

令和2年の給与所得者は、全体で5244万6000人。このうち年収400万円台にあたる「年収400万円から500万円以下」の給与所得者は、その14.6%の764万3000人です。一番多いのは年収300万円台「年収300万円から400万円以下」の17.4%です。日本の平均年収以下にあたる「年収500万円以下」は69.7%、約7割にもなります。

年収400万円台の貯蓄額は?

年収400万円台だとどれくらい貯蓄をしているのでしょうか。総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」によると、年収400万円台「勤労世帯」の平均貯蓄額は下記の通りです。

こちらは世帯での年収になりますが、400万円前半と後半の世帯、それぞれの貯蓄額を見比べていきましょう。

年収400万~450万円(平均年収423万円)

平均貯蓄額:911万円

平均負債額:555万円(うち「住宅・土地のための負債」508万円)

純貯蓄額:911万円(貯蓄)-555万円(負債)=356万円

年収450万~500万円(平均年収474万円)

平均貯蓄額:813万円

平均負債額:601万円(うち「住宅・土地のための負債」560万円)

純貯蓄額:813万円(貯蓄)-601万円(負債)=212万円

400万円台の前半と後半を比べると、400万円台前半世帯の貯蓄が多くなっていますね。負債のうちほとんどが住宅・土地のための負債、つまり住宅ローンです。年収が高い方が、大きい額のローンが組めることから負債額が大きくなっていることがわかります。

年収400万円。なかなか年収が上がらない今やるべきことは

年収400万円台がどれくらいいるのか、また、400万円台世帯の貯蓄についてみてきました。

冒頭で触れた賃金が上がらない現状は「失われた30年」とも言われますが、このままの状況が続いていくとお給料が上がらないまま定年を迎えるということもありえるかもしれません。会社からもらえる給料が増えないのであれば、副業をして収入を増やすということも現代では普通の考え方になってきていますね。あとは資産運用をおこないお金にもはたらいてもらうことで会社員としての収入は増えなくても、将来使えるお金は増えていきます。

たとえば30年間毎月3万円を資産運用に回し年6%で運用できた場合、どれほど増えていくのかみていきます。わかりやすいよう銀行の普通預金と比べてみましょう。(金融庁資産運用シミュレーションより試算)

30年間毎月3万円を積み立てた場合

普通預金0.001%…1080万1616円

年利回り6%…3013万5451円

失われた30年となっていますが、その30年間で資産運用にしっかり回していると預貯金よりも2000万円ほど多く増やしていける可能性があります。様々な金融商品や制度がありますのでどんな資産運用方法があるのか、じっくり調べてみてはいかがでしょうか。

参考資料

農林水産省プレスリリース「輸入小麦の政府売渡価格の改定について」(https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/boeki/220309.html)

国税庁「令和2年分 民間給与実態調査統計」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/000.pdf)

総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/index.html)

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