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【不当解雇】解雇が認められるまでの収入を確保する4つの方法とは。裁判や弁護士費用の相場も解説

LIMO / 2022年4月19日 19時35分

【不当解雇】解雇が認められるまでの収入を確保する4つの方法とは。裁判や弁護士費用の相場も解説

【不当解雇】解雇が認められるまでの収入を確保する4つの方法とは。裁判や弁護士費用の相場も解説

会社による解雇が「不当である」として、会社員が企業を訴える事例を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、不当解雇とはそもそもどういった場合のことを指すのかを解説していきます。そのうえで、不当解雇が認められた場合、収入をどう確保していくのかについてもみていきましょう。

どういう場合に「不当解雇」になるの?

「不当解雇」には、2つのパターンがあります。

1つは、解雇される十分な理由もないのに、解雇されてしまった場合です。

もう1つは、解雇される理由があった場合であっても、解雇に至る手続に問題があった場合です。

具体的には、会社が解雇をする場合には、十分な解雇の理由に加えて、手続保障をしなければなりません。

手続保障とは、解雇をする理由を予め本人に伝えて、本人の弁解を聞かなければならないということです。

たとえば、会社は十分な解雇の理由があると考えていても本人の話を聞いてみたら「本人の言い分にも理由があって事情が違うな」ということもありうるため、本人の言い分もきちんと聞かなければならないとされています。

不当解雇と認めてもらうためにはどうすればいいの?

それでは、不当解雇を認めてもらうにはどうすればいいのでしょうか。こちらも、2つのパターンがあります。

1つは、裁判をして裁判所に不当解雇と認めてもらう方法です。

もう1つは、会社に不当解雇と認めてもらう方法です。

もちろん解雇処分をした会社がすんなり「不当解雇でした」と認めることは多くありません。ただし、弁護士に依頼して会社と交渉をしていく中で、会社が不当解雇と認めることは少なくありません。この場合は、裁判をせずに解決することができます。

不当解雇と認めてもらったらどうなるの?

不当解雇と認めてもらった場合は、原則として職場復帰をすること、解雇されて以降の未払給料を支払うように会社に請求することができます。

ただし、現実的には不当解雇を争っている中で、多くの方は職場復帰はしたくないと考えるようになります。その場合は、職場復帰せずに未払給料などをもらって解決することになります。

不当解雇と認めてもらうまで収入はどう確保したらいいのか

前置きが長くなりましたが、不当解雇と認めてもらうまでの期間は短くても数カ月、長い時は1年以上かかることもあります。通常、会社からはその期間の給料が支払われることはありません。では、その間の収入はどう確保すればいいのでしょうか。

1.仮処分の申し立てをする。

これは正式な裁判をすれば半年や1年以上かかるため、「仮」の処分として生活のために必要な給料の支払を求めて裁判をする方法です。たとえば、給料月額30万円とした場合、最低20万円はないと生活できない場合に20万円を会社に支払ってもらうための裁判手続です(あくまでも仮の裁判手続のため満額を請求することは難しいです)。

なお、残りの10万円を支払ってもらうためには、改めて正式な裁判を行わなければなりません。

2.失業保険の仮給付を受ける

会社を退職した場合に離職票をもってハローワークに失業保険金の申請をされた経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。不当解雇をされた場合でも、同じように失業保険金の給付申請をして、毎月受領することができます。

ただし、あくまでも「仮」の給付申請になります。その後、不当解雇が認められて、会社から未払給料を支払ってもらった場合には、ハローワークにそれまで受け取った失業保険金を返還しなければなりません。

3.別の会社で仕事をする

生活のために別の会社(以下「B社」といいます)で仕事をしながら収入を得るという方法もあります。

ただし、解雇を争っている会社(以下「A社」といいます)との関係では次のような問題があります。B社から受け取っている給料の一部を、A社に請求する未払給料から差し引かなければならなくなる可能性があるのです。

差し引かなければならない金額は最大でA社の給料の40%とされています(最一小判昭和62年4月2日【あけぼのタクシー事件】)。

たとえば、A社の給料が30万円で、B社から20万円の給料を受け取ったとします。その場合、A社の給料の40%である12万円はA社には請求できず、A社から支払ってもらえるのは18万円になります。

なお、B社での仕事がアルバイトのようなものであり、A社に勤務しながらもB社の仕事をできる程度の副業的なものであれば、差し引かなくてもよいとされる場合もあります。

4.最善の方法とは

他には、ご自身の預金や親族の援助を受けながら生活をする方法もあると思います。どの方法がいいかは、その人その人の考えやライフスタイルなどに応じて様々だと思いますので、個別に弁護士に相談されるといいでしょう。

裁判や弁護士に依頼する場合の費用は?

不当解雇と認めてもらうために弁護士に依頼する場合にかかる費用は、2つあります。1つは弁護士に支払う費用、もう1つは裁判所に納める費用です。

1.弁護士費用

弁護士費用には、通常、着手金と成功報酬金があります。着手金は、弁護士に依頼する際に最初に支払う費用です。事件の内容にもよりますが、着手金は10万円~30万円程度が一般的です。

成功報酬金は、不当解雇と認めてもらった場合に支払う費用です。一般的には回収額の10~16%程度とされます。

なお、最近は、勝訴が見込まれる案件については、着手金を0円にする代わりに、成功報酬金を多くして(たとえば成功報酬金を20~30%程度にする)依頼できる法律事務所も増えています。

2.裁判費用

これは裁判所に納める手数料のようなものです。事件の内容にもよりますが、一般的には数万円程度です。以上は、あくまでも一般的なケースのご説明になります。お困りの方は、まずは弁護士に相談を検討してみるといいでしょう。

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