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インド人富豪から学ぶ「資産を蓄積する秘訣」交際費は本当に無駄なのか

LIMO / 2022年5月1日 12時0分

インド人富豪から学ぶ「資産を蓄積する秘訣」交際費は本当に無駄なのか

インド人富豪から学ぶ「資産を蓄積する秘訣」交際費は本当に無駄なのか

インドの富裕層から学ぶお金持ちになる秘訣

「インド人富豪」と聞けば皆さんどのようなイメージをお持ちでしょうか?ターバンを巻いたマハラジャ姿で宮殿で暮らすケタ違いの金持ち…そんなイメージをお持ちでしょうか?

私はインドでもう10年以上ビジネスをし、多くのインド人実業家と付き合いがありますが、実際の「インド人富豪」の姿はほぼ欧米人と変わらないです。高そうなオーダーメイドのスーツ姿のデキるビジネスマン、加えるならそこに少しずつそれぞれの宗教的要素が加わる感じでしょうか。そう考えると世界各国所謂「お金持ち」の姿はそれほど変わらないように思います。

ただ「ケタ違いのお金持ち」という点では、皆さんのイメージ通りかもしれません。もともと派手好きという国民性はありますが、自宅にお邪魔したら部屋の「中」に噴水があったり、ホーム―パーティだと言われたのに大きな庭に200人くらいが集まっていたりと、日本のお金持ちの感覚とは少し違うような気がします。

一点加えるなら、インドはそのイメージ通り貧富の差が激しく、また相続税もない国なので「お金持ちは生まれ持ってお金持ちだった」人が多いのも事実です。
 
「なんだ、元からお金持ちか。夢がない。」

と思ってしまうかもしれませんので、今回はそんなインドの富豪の中でも私が出会った「一代で大きな資産を積み上げた富豪」から垣間見えたその生活習慣についてお話したいと思います。インドは貧富の差が激しい国ですが経済成長し続けている国であるのもまた事実。中には「インディアンドリーム」を実現した人もいます。

インドの富裕層の思考.「人には払う、しかし中身はしっかり吟味」

私が知っているインド人富豪の一人は、よく私を食事に連れていってくれます。彼は一代でインドの建築業で財を成した人。その資産は漏れ聞くところによると日本円で数十億円だとか。

一般的にインド人というと「押しが強くて、自己主張が強い」というイメージがありますが、彼は本当にマイルドな人でビジネスの話をしても「なるほど、そうだね」と肯定から入ってその後柔らかに自分の意見を述べる、、、そんなイメージの人です。

そんな彼と一緒に食事に行くと彼は必ず会計の時に奢ってくれます。私が払うと言っても頑としてきかず「あなたと食事できたことが私の喜びなのです」と言ってくれていつも全部払ってくれます。

そんな気前が良い彼なのですが、ある日私がレストランの出口で会計を終えた彼が出てくるのを待っていてもなかなか出てこない。不思議に思って中に戻ると、彼らは会計のレシートの中身を見ながら1つ1つ店員に確認をとっているのです。

「今日はビールが20%オフの日だがそれはちゃんと会計に含まれている?」
「チキンは1つしか注文してないつもりだけど2つ入っているように見えるのだが?」
「私はメンバーシップを持っているから料理も30%オフになるハズだ」

などなど。

奢ってもらっている身なのですが、その時は

「大富豪なのに、ずいぶん細かいなあ」

などと思ってしまいました。しかし、よくよく考えるとそういう彼の二面性ある行動がインドでは珍しい一代で「資産を蓄積する」人になった原因の一つだったのではないかと思ったのです。

インドの富裕層の思考.お金使いで大事なのは「支出のメリハリ」

奢ってくれるから…が全ての理由ではないですが、私とそのインド人富豪は今でも非常に良好な関係を保っています。彼が日本企業とのビジネスで疑問に思うことがあったら気軽に連絡が来ますし、私も誠意をもって最速で回答を返信します。彼はその「交際費」が投資になっていることに気が付いているのです。

一方、最初からお金をたくさん持っている人はいざ知らず、あまり手元資金がない人が打てる手や選択肢は限られています。そのような場合、管理できる・減らせるところがあるならば少額でもきっちり減らすことがトータルのお金使いではとても大切になります。
 
人には気前よく奢る…そうすることで人とのつながりが強くなり長い目で見たら商売がうまくいくことを彼は知っている一方で、ビール一本であっても無駄な出費はしない。そうやって「必要」だと考える場所には惜しみなくお金を使い「無駄」だと判断したところは1ルピーもお金を使わないという習慣が彼をお金持ちに押し上げたのだし、お金持ちになった今でもなおそれを徹底しているのです。

これは私たちの暮らしでもすぐに実践できる考え方です。

よく「節約」や「お金を貯める」というと、すぐにあらゆる支出を減らすところからスタートする人がいます。典型的なものが「飲み代」、いわゆる「交際費」ですね。しかし果たして「交際費」は無駄な支出なのでしょうか?

インドの富裕層の思考.「本当にその人と一緒の時間を過ごしたいか・過ごすべきか」を考える

我々の生活においても、新しい仕事の話や転職の話、ちょっと困った時に助け船やアイデアを出してくれるのは「人」です。そしてその「人」とのつながりを生み強化するのは間違いなく「交際費」です。自分が大好きな人とのくだらない会話のための交際費や、仕事での大切なつながりがある人との交際費は惜しむべきではないのです。

逆に言えば、誰かと食事に行ったり遊びに行く場合、今一度「本当にその人と一緒の時間を過ごしたいか・過ごすべきか」を考える必要があります。ダラダラと今までの習慣に流されて、行きたくもない食事会・飲み会に行っているケースは多いのではないでしょうか。

「そんなことをして嫌われたらどうしよう」…なんて思うかもしれませんが、それならそれでもう興味もない食事会に誘われなくなるしお金もかからない、良いことづくしなハズです。

その点ではこの2年に及ぶコロナ禍は、「交際費」の整理をするという点は良かったと思います。

本当に会いたい人とは会うことで人生を豊かにし、仕事にも活かす

会いたいとは思わない人とは会わない 無駄なお金は使わない

「交際費」の見直しをする際にはもう一度この点を考えたいですね。特に女性のほうがこの「交際費」については悩んでいる方が多いので、是非「交際費の棚卸」に成功してほしいと思います。キーワードはただ1つ「本当にそこに行きたいか」。人生楽しく元気に人と「交際」できる期間はそんなに長くないのですから。

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