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世帯年収1000万円でも貯金ができない?「高所得貧乏」にありがちな2つの習慣と対策

LIMO / 2022年4月22日 5時20分

世帯年収1000万円でも貯金ができない?「高所得貧乏」にありがちな2つの習慣と対策

世帯年収1000万円でも貯金ができない?「高所得貧乏」にありがちな2つの習慣と対策

富裕層の考え方とは

家計で1000万円の収入があると聞くと、憧れであり、裕福な家庭のイメージがありますよね。

しかし、世帯年収が1000万円以上あっても、貯蓄ができないという人が意外といるのです。なぜ収入が多くても貯蓄ができないのか。原因を明らかにしてみたいと思います。

まずは、世帯年収で1000万は全体のどのくらいの割合なのかを見ていきましょう。

世帯年収1000万は全体でどれくらいいる?

総務省統計局の「家計調査(2020年度) 貯蓄・負債編 二人以上の世帯 詳細結果表」(第8-2表 年間収入階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高)を参考にします。

世帯年収ごとの割合

200万円未満:1.2%

200~300万円未満:4.2%

300~400万円未満:8.0%

400~500万円未満:12.8%

500~600万円未満:13.9%

600~700万円未満:13.5%

700~800万円未満:11.9%

800~900万円未満:9.0%

900~1000万円未満:7.6%

1000~1250万円未満:10.3%

1250~1500万円未満:4.5%

1500万円以上:3.2%

平均:740万円

世帯年収1000万円以上の合計:10.3%+4.5%+3.2%=18%

世帯1000万円以上の家庭は全体のうち約2割いることが分かりました。共働き世帯が増えていることで所得が押し上げられていることが考えられます。女性の有業率で確認してみましょう。

世帯主の配偶者のうち女性の有業率

1000万円~1250万円未満:69.6%

1250万円~1500万円未満:75.7%

1500万円以上:68.5%

平均:(69.6 %+75.7 %+68.5 %)÷3=71.3%

世帯年収1000万円以上のうち約7割は女性も働いており、共働き世帯が多いことを表しています。

次は、世帯年収1000万円のうち貯蓄額が100万円未満の「高所得貧乏」といわれる世帯数について見ていきましょう。

世帯年収1000万で貯蓄額100万円未満はどれくらいいる?

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年調査結果」(金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)抜粋)を参考に、1000万~1200万未満に焦点を当てて見てみます。

世帯年収1000万円~1200万円未満の貯蓄額

100万円未満:6%(金融資産非保有者含む)

100~400万円未満:10.0%

400~700万未満:11.0%    

700~1000万未満:10.0%     

1000~1500万未満:11.0%     

1500~2000万未満:11.0%     

2000~3000万未満:12.0%     

3000万以上:28.0%

平均値:2386万
中央値:1500万

平均値は一部の大きな金額に吊り上げられるため、中央値がより現実的に近い数字となります。

貯蓄100万円未満の人は金融資産を持っていない人も含め、全体の6%であることが分かりました。かなり少数派ですが、世帯収入が1000万あっても貯蓄が充分とはいえない人がいるのは事実です。

では、なぜこのような「高所得貧乏」になってしまうのでしょうか。

【年収1000万円】「高所得貧乏」にありがちな2つの習慣

高所得なのに貯蓄ができない人の習慣を2つ、解説していきます。

「高所得貧乏」の習慣1. 残ったお金で貯金しようと考える人

これだけ収入があれば、本気を出せば貯金はできるだろうと考える人。残った分で貯金をしようとすると、生活水準を上げた場合には、実際なかなかお金は残らないものです。

「高所得貧乏」の習慣2. 収入に伴って生活水準を上げる人

1000万を超えると企業からのサービスや不動産、高級車、ブランド品などの提案内容も変わってくることもあるでしょう。収入が増えると、その分いい暮らしをしようと思うのは自然なことですよね。

しかし、住まいや車、旅行、趣味などすべての生活水準を上げてしまうと大変です。一度緩んだ財布の紐は、後から締めようと思ってもなかなか難しいものです。

まず、収入が増えたとしても自然に貯蓄はできないと考え「高所得貧乏」に当てはまる場合には今一度、自身の生活を見直してみましょう。

「高所得貧乏」に当てはまった場合にできる対策は?

ここからは高所得貧乏から脱出するための2つの方法をみていきましょう。

「高所得貧乏」の対策1. 先取り貯金をはじめましょう

お金を貯めるコツは、一般的に「収入-貯蓄=支出」といわれています。お給料が振込まれると、まずはその口座から毎月の貯蓄額を天引きします。そして、残ったお金を「その月の間に使えるお金」とすると、自然とお金が貯まります。

出典:金融庁「投資の基本」

これなら「ランチ代は500円まで」「飲み会は何回まで」というような一つ一つ制限をかける方法よりもストレスを感じなくてすみますね。

「高所得貧乏」の対策2. 幸せのハードルを見つめなおす

お金をつかう時には、本当にそれが自身にとって必要なものなのか、それを得ることでの幸福度は高まるのか、それは一時のものではないか、自身の幸せと感じる部分を整理し見つめ直してみましょう

実際、筆者が信託銀行の勤務時代に関わってきた富裕層の方でも、すべての生活水準を上げるのではなく、支出と節約を上手に使い分けていた方がいらっしゃいました。

大切な人との関わり合いの中で必要なことや、本当に必要であるもの、長くつかえるものなどについては対価を支払う。そうでない場合は財布の紐を締める。

「モノ」や「サービス」の価値に対してよく考えてから判断されていました。そのような方だからこそ着実に資産が増えていらっしゃるのだなと感じたものです。

高所得貧乏を避けゆたかな老後を

貯蓄があれば将来できることも、選択肢も広がります。貯蓄ができる時期は収入がある現役時代がチャンスです。

年金だけでは不足するといわれる時代、老後を安心して過ごせるように今から貯蓄をはじめていきましょう。

参考資料

総務省統計局:「家計調査(2020年度) 貯蓄・負債編 二人以上の世帯 詳細結果表」(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20200&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&stat_infid=000032087774&result_back=1&tclass4val=0)

金融広報中央委員会:「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年調査結果」(https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2020/)

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