家賃交渉のベストなタイミングとは?値下げする物件の注意点も解説【知らないと損】
LIMO / 2022年5月10日 19時35分
家賃交渉のベストなタイミングとは?値下げする物件の注意点も解説【知らないと損】
審査中の家賃交渉を避けるべき理由とは
賃貸の家賃は長く払い続けるため、少しでも安くしてもらいたいところ。そのためには家賃交渉をしなければなりませんが、その成否はタイミングが大きな鍵を握ります。
ここではいつ家賃交渉をしたらベストなのか、そして値下げする物件に潜む注意点をお伝えします。
入居前の家賃交渉は4月〜8月がベスト
家賃交渉をするなら、4月中旬から8月末の閑散期がベストと言われています。4月以降は入社や入学で新しい住まいを求める需要が落ち着き、さらに暑い夏はどんな商売でも客足が遠のきます。そのため空室がなかなか埋まらず、多少家賃を下げても入居してほしいと考えるオーナーがいても不思議はないからです。
実際のアパート・マンション経営では、融資を受けて物件を購入しているオーナーも少なくありません。毎月の融資返済があれば、空室は一刻も早く解決したい問題です。この点も空室が埋まりにくい4月から8月に家賃交渉をすれば、応じてもらいやすい要因と言えるでしょう。
繁忙期の家賃交渉は難しい
1月から4月上旬までは賃貸の繁忙期であり、家賃交渉は難しくなります。この時期は入社や転勤、入学などで賃貸を求める人がとても多く、初めに設定した家賃で入居してもらえることが期待できます。そのためオーナーにしてみると、家賃を下げる理由がないのです。
また9月から10月も転勤などで人の動きが増え、やはり家賃の交渉はしにくい時期です。さらに年末になれば、オーナーや管理会社は翌年の繁忙期に向けた準備に忙しく、家賃交渉に多くの時間を割いてはいられません。
こうして考えるとやはり閑散期である4月中旬から8月末までが、家賃交渉のベストなタイミングと言えそうです。
契約直前のタイミングで家賃交渉をするのが有利
同じ閑散期でも、より家賃交渉をしやすいのが物件を決めるタイミング、つまり契約直前です。
「家賃を下げてくれれば契約する」という状態の方が、オーナーも値下げ交渉に対してイエスと言いやすいはず。当たり前ですが、オーナーも早く契約をして空室を埋めたいと思っているのです。
しかしまだ物件の検討を始めたばかりで「家賃を下げても契約するかわからない」というタイミングでは、かんたんには値下げに応じてもらえないでしょう。十分に検討したタイミングで「値下げをしてもらえたら契約しますよ」とはっきり伝えた方が、交渉が成功する確率は高いと考えられます。
審査中の家賃交渉は避けるべき
賃貸の契約を結ぶとオーナーや管理会社などが、入居希望者が安心して部屋を貸せる人かどうか審査します。契約を結んでこの審査に入ったタイミングで、家賃交渉をするのは避けた方が無難です。
契約は家賃を含めた条件に納得してサインするものです。それを後になって変えて欲しいと言い出しては、オーナーや管理会社に悪い印象を持たれかねません。入居後もあれこれクレームを付けられないか?と心配され、審査に影響して入居を拒否される可能性もあります。
契約後に家賃交渉のことが思い浮かんだとしても、一度結んだ契約は受け入れ、次に紹介する更新のタイミングで交渉した方が良いでしょう。
入居後は更新のタイミングで家賃交渉を
入居した後に家賃交渉をするなら、契約を更新するタイミングがおすすめです。更新とはいえ新たな契約であり、家賃を含めて条件を見直すことが可能です。
しかもオーナーにしてみればそれまでの入居実績があるため、新たな入居者より信用があり交渉はしやすいはずです。しかも値下げを断って退去されてしまえば、新たな入居者を探す手間や時間がかかってしまいます。
ただし前述した1月から4月上旬のような、入居希望者が多い時期はやはり交渉を避けた方が良いでしょう。このタイミングでは次の入居者が現れやすく、交渉に応じてもらえない可能性があるからです。そのため更新が繁忙期になるときは、それよりも前に交渉を始めてみると良いかもしれません。
またそれまで家賃の滞納やトラブルなどが無かった人のほうが、オーナーの心象が良く値下げしてもらいやすくなります。逆に入居中に何らかの問題を起こしているようだと、家賃の交渉は難航するかもしれません。
家賃交渉で値下げできる物件の注意点とは
交渉をして家賃を下げてくれる物件は、繁忙期にも入居者が入らなかった物件です。どこかに難点があることも考えられるため、値下げに応じる物件を選ぶときは慎重に検討することをおすすめします。
交通の便が悪くないか、生活に必要なお店まで遠くないか、日当たりや騒音などに問題ないかなどは、物件選びでは基本的なことです。しかし家賃交渉がうまくいくかばかり目が向くと、物件の欠点を見落とす恐れがあります。
見方を変えれば、条件が良くすぐに入居者が見つかりそうな部屋を簡単に値下げをしてくれるはずがありません。家賃は確かに大切ですが、値下げは物件選びの条件の一つであることを忘れないようにしましょう。
参考資料
【出典】国土交通省「賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査」(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001320853.pdf)
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