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コロナ禍で急増する「女性の貧困」8つの支援制度をすべて紹介

LIMO / 2022年5月8日 17時50分

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コロナ禍で急増する「女性の貧困」8つの支援制度をすべて紹介

行政を頼り安心して生活できる環境を

総務省が行った「労働力調査(基本集計)2021年(令和3年)」によると、2021年に失業した女性は77万人にのぼり、前年比1万人のプラスとなりました。

年齢別に見ると15〜24歳女性の失業率が4.2%と最も多く、次いで25〜34歳女性が3.3%の割合で推移しています。

深刻化する貧困問題で悩む女性が活用できる「経済的支援制度」と「就職支援制度」をご紹介します。

この記事が困っている女性の一助になれば幸いです。

貧困女性が利用できる支援制度とは

まずは経済的支援制度として次の6つをご紹介します。

児童扶養手当

母子家庭の住宅手当

母子家庭(ひとり親家庭)の医療費助成制度

こども医療費助成

生活保護

住宅確保給付金

児童扶養手当

ひとり親世帯を対象に、0歳〜18歳に到達して最初の3月31日までの間にある子供(障害児の場合は20歳未満)に対し、国が手当を支給する制度です。

厚生労働省「児童手当について」によると、全額支給の対象となる年収は160万円とされています。しかし実際は扶養人数や養育費の有無などで条件が変化します。

出所:厚生労働省「児童扶養手当について」

全額受給に該当した際の支給月額は次のとおりです。(2021年4月以降)

1人目:4万3160円

2人目:1万190円

3人目以降:1人につき6110円

申請に必要な書類は市区町村によって変化するため、居住区の制度を参考にしてください。なお、ひとり親になった理由は問われません。

母子家庭の住宅手当

ひとり親家庭で20歳未満の子供を養育しているケースを対象に、借家やアパートの家賃を一部助成する制度です。

これは市区町村独自の制度なので、なかには実施していない市区町村もあります。また支給条件も市区町村で異なるため、居住区の制度を参考にしてください。

支給金額の例は以下のとおりです。

東京都国立市:家賃の3分の1の額で月額1万円まで

千葉県君津市:限度額5000円

神奈川県鎌倉市:限度額9000円

母子家庭(ひとり親家庭)の医療費助成制度

ひとり親家庭の保護者や子供が診察を受けた際、健康保険の一部負担金を市区町村が助成する制度です。

支給対象となる子供の年齢は児童扶養手当と同様、0歳〜18歳に到達して最初の3月31日までの間にある子供(障害児の場合は20歳未満)です。

なお児童扶養手当と同じように所得制限があり、助成内容も市区町村によって異なります。

こども医療費助成

母子家庭(ひとり親家庭)の医療費助成制度が所得制限により支給されない家庭は、こども医療費助成が利用できるかもしれません。

親の医療費は助成の対象になりませんが、子供の診察で生じた一部負担金を市区町村が助成する制度です。子供の年齢は市区町村によって対象範囲が異なります。

生活保護

何らかの理由で生活が困窮している方を対象に、生活保障や自立を支援する制度です。生活保護はひとり親、独身いずれの方も対象となります。

収入が厚生労働大臣の定める最低生活費を下回っていることを前提に、「①資産の活用・②能力の活用・③あらゆるものの活用・④扶養義務者の扶養」の4点を満たす必要があります。

住宅確保給付金

離職・廃業から2年以内または休業等による収入の減少により、住宅を失うおそれがある方を対象とし、原則3ヵ月(最大9ヵ月)、家賃相当額を自治体から家主に支給する制度です。

2019年4月以降ハローワークへの求職申し込みが不要となり、より使いやすい制度となりました。最寄りの自立相談支援機関で相談が可能です。

就職支援制度

就職支援制度は次の2つをご紹介します。

マザーズハローワーク事業

母子家庭自立支援教育訓練給付金

マザーズハローワーク事業

マザーズハローワークは、子育てしながら就職を目指す求職者を対象とした制度です。(男女問わず利用可能)

一般のハローワーク情報に加え、子育てと仕事の両立に理解のある企業の求人が豊富に揃っています。他にも求職者のさまざまな悩みを相談し、最適な求人を見つける手助けをしてくれます。

キッズコーナーや授乳室も併設されているため、子供連れでの就職相談も可能です。

母子家庭自立支援教育訓練給付金

ひとり親の経済的な自立を支援するため、各都道府県・市・福祉事務所設置町村が実施している制度です。

対象教育訓練を受講し、修了した場合にその経費の60%(下限は1万2001円、上限は修学年数×20万円、最大80万円)が支給されます。

給付金の対象制度は、雇用保険制度の指定教育訓練講座および都道府県などの長が対象とする制度です。

制度対象外となる講座もあるので、事前にお住まいの市区町村に相談してください。

貧困を隠さず助けを求めることが大切

生活に困窮していても、なかなか助けを求められない方も多くいます。

しかし問題を放置すると、状況は更に悪化します。ぜひ行政や支援団体を頼り、安心して生活できる環境を作りましょう。

参考資料

総務省統計局「労働力調査(基本集計)2021年(令和3年)平均結果の要約 」(https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index1.pdf)

厚生労働省「児童扶養手当について」(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/osirase/100526-1.html)

厚生労働省「生活保護制度」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/seikatuhogo/index.html)

厚生労働省「住居確保給付金のご案内」(https://corona-support.mhlw.go.jp/jukyokakuhokyufukin/flow.html)

厚生労働省「マザーズハローワーク事業」(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21046.html)

厚生労働省「母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業の実施について」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000062986.html)

厚生労働省「求職者支援制度のご案内」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyushokusha_shien/index.html)

認定NPO法人フローレンス「事業内容」(https://florence.or.jp/solution/)

特定非営利活動法人グッドネーバーズ・ジャパン公式ホームページ(https://www.gnjp.org/donate/domestic/ver3.2/index.html?&utm_source=hitorijanai&utm_campaign=hitorijanai)

グラミン日本「グラミン日本とは」(https://grameen.jp/about/)

認定NPO法人自立生活サポートセンター・もやい「もやいとは?」(https://www.npomoyai.or.jp/aboutmoyai)

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