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65歳以上の無職世帯は「貯蓄2000万円以上」持ってる?老後も働きたい理由とは

LIMO / 2022年4月28日 5時50分

65歳以上の無職世帯は「貯蓄2000万円以上」持ってる?老後も働きたい理由とは

65歳以上の無職世帯は「貯蓄2000万円以上」持ってる?老後も働きたい理由とは

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」を考察

60代以降も働くことが普通となりつつある現代。

中には老後の不安を考えると「仕事を辞めるのが怖い」と感じる方もいるでしょう。

ただ、貯蓄がいくらあれば安心なのかということは一概に言えないものです。

実際に65歳以上の無職世帯はどれくらいの貯蓄を持っているのかみていきましょう。

65歳以上・二人以上世帯の「貯蓄額分布」とは?

まずは総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」の「Ⅲ 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況」より、世帯主が65歳以上の二人以上世帯の貯蓄現在高を確認しましょう。

出典:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」「Ⅲ 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況」

上記を見ると、貯蓄の平均値は2324万円。しかし平均は一部の富裕層に引っ張られるので、中央値をみると1555万円です。

実際には2000万円以上保有していない世帯も少なくないでしょう。

貯蓄2000万円をクリアしているのは40.7%。つまり、65歳以上の世帯の約6割は貯蓄が2000万円もないとわかります。

貯蓄300万円未満は15.4%。60代で貯蓄が心もとない世帯も一定数いるようです。

65歳以上・二人以上「無職世帯」の貯蓄現在高は?

同調査より、65歳以上・二人以上「無職世帯」の貯蓄現在高を確認します。

出典:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」「Ⅲ 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況」

世帯主が65歳以上・無職世帯の貯蓄額

貯蓄現在高:2292万円(前年比3.3%増)

内訳

通貨性預貯金:618万円(27%)

定期性預貯金:920万円(40.1%)

生命保険など:397万円(17.3%)

有価証券:348万円(15.2%)

金融機関外:9万円(0.4%)

65歳以上の無職世帯では貯蓄2000万円を超えています。2015〜2020年の推移をみると、増減しつつも2000万円以上あることがわかります。

内訳を見ると預貯金で1500万円ほど、残りは生命保険や有価証券で保有しており、運用を取り入れている様子がわかりました。

60代後半まで働きたい、その理由は?

60代の貯蓄を見てきましたが、貯蓄が2000万円以上ない世帯も多いようです。貯蓄が少ない場合、何歳まで働き続けようかと悩むでしょう。

少し前の調査になりますが、日本労働組合総連合会が全国の45歳~69歳の有職者(1000 名)に行った「高齢者雇用に関する調査2020」より、何歳まで働きたいと思うかという質問への回答をみてみます。

平均:67.4歳

45歳~49歳:66.3歳

50歳~54歳:66.2歳

55歳~59歳:65.7歳

60歳~64歳:67.8歳

65歳~69歳: 71.1歳

※連合調べ

どの年代をみても60代後半まで働きたいと思う方が多いようです。ただ65~69歳では71.1歳となっていますね。

年金の受給開始は一般的に65歳から。生命保険文化センターの調査によると、老後資金を使い始める平均年齢は65.9歳です。老後生活を考えるとき、「65歳」を目安に考えるものでしょう。

60歳以降も働きたいと思う理由も見ていきましょう。

出典:日本労働組合総連合会調べ

上記を見ると最も多いのは「生活の糧を得るため」で全体で77.0%。次に「健康を維持するため」(46.2%)「生活の質を高めるため」(33.9%)「働くことに生きがいを感じているため」(28.8%)と続きます。

仕事をすることで生活にメリハリがつき、生きがいを感じるなど良い影響もあるでしょう。ただ割合をみると生活の糧を得るためも多く、生活費や貯蓄のために働きたい方も多いとわかります。

働く以外の方法も考える

老後に向けて長く働くのは大切な選択肢です。ただ60代になれば持病を抱えたり、だんだんと体力に自身もなってくることもあるでしょう。

働けない不安を抱えるのも、また辛いものです。

老後資金の準備としては仕事の他に、年金を繰下げ受給したり、iDeCoや個人年金保険などの私的年金で備えたり、貯蓄の中に資産運用を取り入れて「お金にも働いてもらう」方法があります。

これらと仕事を組み合わせることで、老後への不安も減っていくでしょう。

運用を取り入れるにはリスクがありますが、先ほどの65歳以上無職世帯では有価証券や保険を保有していました。

しっかり情報収集してご自身に合った資産運用をすることも検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」「Ⅲ 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況」(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/2020_gai4.pdf)

日本労働組合総連合会「高齢者雇用に関する調査2020」(https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20200130.pdf?42)

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