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東大に合格する親は「世帯年収1050万円以上」が4割越え!出身地方や奨学金の利用率などもチェック

LIMO / 2022年4月29日 14時50分

東大に合格する親は「世帯年収1050万円以上」が4割越え!出身地方や奨学金の利用率などもチェック

東大に合格する親は「世帯年収1050万円以上」が4割越え!出身地方や奨学金の利用率などもチェック

同じ国立大学でも、東大の親の世帯年収は高い

日本の最高峰である「東京大学」。野球が好きなお子さんがプロ野球に憧れるように、勉強が得意なお子さんにとっては、憧れの大学だといえるでしょう。

その東京大学に合格して、通っている学生を対象に東京大学学生委員会が2021年3月に行った「2020年度学生生活実態調査結果報告書」(n=1691名)には、学生の出身校や親の年収などの調査結果がでています。

同資料をもとに東大の学生のようすを見ていきましょう。

中高一貫校の出身者が半数近く

「2020年度学生生活実態調査結果報告書」にある東大生の出身校の上位を見てみると、中高一貫校が46.9%と半数近くを占め、次いで、その他の公立校が29.2%となっています。

【出身校】

中高一貫型の私立校…46.9%

その他の公立学校…29.2%

公立中等教育学校…11.5%

国立(大学付属)…8.0%

その他の私立学校…2.4%

2018年調査では、中高一貫校の出身者は53.8%でしたので、大体半数近くの東大生が中高一貫校の出身だと分かります。

また、公立校も東京大学に合格できるレベルの進学校となると、全国屈指の進学校になってくるでしょう。

【東大】親の世帯年収1050万円以上が4割越え!国立大学の平均は?

税込の世帯年収を聞いたところ、最も多かったのは1050万円以上で42.5%です。

【年間税込世帯収入】

1050万円以上…42.5%

950万円以上1050万円未満…11.4%

750万円以上950万円未満…16.9%

450万円以上750万円未満…15.2%

450万円未満…14.0%

次いで、750万円以上950万円未満が16.9%、450万円以上750万円未満が15.2%、450万円未満が14.0%、950万円以上1050万円未満が11.4%という結果になりました。

一方で、独立行政法人 日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査結果」にある家庭の年間収入別学生割合(大学昼間部)によると、国立大学に通う学生の家庭の年間平均収入額は856万円です。

ボリュームゾーンは「800万円以上900万円未満」で10.5%、次いで「600万円以上700万円未満」9.7%、「700万円以上800万円未満」が9.6%。

学費が一律である国立大学であっても、東京大学の子どもがいる家庭の方が、国立大学全体の家庭の平均収入額より高いことが分かります。

東大生の85%は奨学金を利用していない

奨学金の受給の有無について聞いたところ、85.1%が「受けていない」と回答。

受けていない理由については、最も回答が多かったのは「受ける必要がない」で63.9%、次いで「出願資格がない」が21.5%、「貸与型なので申請しなかった」7.0%と続いています。

前出の「令和2年度学生生活調査結果」では、国立大学に通う生徒の42.3%が奨学金を受給しており、国公立、私学を合わせた全体の奨学金受給率は49.6%となっています。

国立大学の授業料は文部科学省が標準額を定めているため、年間の授業料は53万5800円。4年間で214万3200円ですから、入学金28万2000円と合わせても、学費の総額は244万5200円です。

国立大学の学費は安く、どの学部であっても金額は同じですから私立大学より奨学金の受給率が低くなり、世帯年収が高い東大生の家庭では、より受給率が低くなることは当然だといえそうです。

東大生は関東出身者が6割弱

高校時代の居住地は「東京都25.7%、関東地方(東京都除く)32%」で、関東地方の学生だけで57.7%を占めています。

【高校時代の居住地】

東京都…25.7%

関東地方(東京都除く)…32.0%

中部地方…13.1%

近畿地方…11.0%

九州・沖縄…6.8%

西には京都大学があることもあり、関西地方では東京大学ではなく、京都大学を目指す学生が少なくありません。

また、1人暮らしをさせるとなると経済的負担が増えるという大人の事情も、人口の割には近畿地方出身者が少ないことに繋がっているのかもしれません。

国立大学全体の「自宅通学生」は35.7%に対して、東大生は58.1%と高い

日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査結果」では、大学(昼間部)に通う学生のうち、自宅通学する学生の割合は「国立35.7%、公立43.7%、私立65.2%」と私立大学に通う学生の6割以上が自宅通学しているのに対し、国立大学は35%ほどで自宅通学より一人暮らしをする生徒の割合が高いことが分かります。

【大学(昼間部)の自宅通学学生数の割合】

国立…35.7%

公立…43.7%

私立…65.2%

ところが、東京大学の自宅通学生の割合は58.1%、自宅外通学が41.9%ですから、先ほどの調査結果にある国立大学全体の自宅通学生の割合とは大きく異なります。

国立大学でしかも自宅通学となれば、親の負担する大学費用は、少なく抑えることができます。

まとめにかえて

東大に合格する子どもをもつ親の税込世帯年収は1050万円以上が4割越え。そして、東大合格者の出身校に中高一貫校が並んでいるところからも、本人の努力は当然ながら、親の経済的なサポートも東大合格を後押ししているといえるでしょう。

一方で、公立校出身者が3割弱、世帯収入が750万円未満の家庭も3割弱。お金をかければ東大に合格できるわけではなく、最終は本人の努力次第。教育費をかけるタイミングや金額について、改めて考えさせられるのではないでしょうか。

参考資料

東京大学学生委員会学生生活調査WG「2020年度(第70回)学生生活実態調査結果報告書」(https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400180814.pdf)

独立行政法人日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査」(https://www.jasso.go.jp/statistics/gakusei_chosa/2020.html)

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