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50代の世帯「貯蓄2000万円以上」の羨ましい人は何割か。老後2000万円問題もおさらい

LIMO / 2022年5月7日 5時50分

50代の世帯「貯蓄2000万円以上」の羨ましい人は何割か。老後2000万円問題もおさらい

50代の世帯「貯蓄2000万円以上」の羨ましい人は何割か。老後2000万円問題もおさらい

人生100年時代を迎えている今日。老後の生活に不安を抱えている人は多いでしょう。

総務省統計局が2021年5月18日に公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2020年(令和2年)平均結果―(二人以上の世帯)」によると、二人以上世帯の貯蓄現在高の平均値は1791万円で、前年より36万円増えています。

また、負債現在高の平均値は572万円で、前年より2万円増えています。

そこで今回は、老後を直前に控えて、貯蓄のラストスパートとなる50代の貯蓄について解説していきます。

50代世帯「貯蓄2000万円超」は何割いるか

ここからは、50代の貯蓄の実態をみていきます。実は各年代一定数の貯蓄「100万円以下」世帯が存在しており、一方で貯蓄「4000万円以上」もいます。非常にばらつきがあることがわかりましす。

では具体的にどれくらいの世帯数か、貯蓄額の分布をみていきましょう。

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2020年(令和2年)平均結果―(二人以上の世帯)

このグラフからは、50代の貯蓄額が二極化していることが読み取れます。「100万円未満」と「4000万円以上」がそれぞれ約10万世帯存在しているのです。

2019年に金融庁のレポートから端を発した「老後資金2000万円」を既に保有している世帯は30万世帯に届かない程度で、全体の3割弱となっています。

50代の平均貯蓄額は?

先ほどの総務省統計局の資料によると、50~59歳の貯蓄については下記の通りです。

50~59歳の貯蓄

貯蓄現在高:1703万円

負債現在高:699万円

50代の貯蓄額は、全体における平均値より90万円ほど少ないことがわかります。貯蓄から負債を差し引いた「純貯蓄額」は約1000万円です。

住宅ローンや教育費など、人生のなかでも大きな支出のメドがつく人も多いのでしょう。貯蓄の成果を実感し始めている世帯が増えていく年代ともいえそうですね。

さらに、多くの人が、年収のピークを迎える時期でもあります。ちなみに年間収入は869万円となっています。

次では、50代の貯蓄の内容について深掘りしていきます。

50代の貯蓄の種類、「通貨性預貯金」が最多に

引き続き同調査より、50代世帯の貯蓄の内訳を見ていきます。

通貨性預貯金:522万円

定期性預貯金:489万円

生命保険など:398万円

有価証券:221万円

金融機関外:73万円

50代の貯蓄でもっとも高いのは通貨性預貯金で、500万円を超えていますね。次いで定期性預貯金も500万円に迫る金額となっています。

ちなみに「年金型貯蓄」は139万円、「外貨預金・外債」は31万円です。年金型貯蓄は全世代の中で最多となっています。

50代の貯蓄の実態を老後2000万円問題から考える

ここまで、50代の貯蓄について解説してきました。

2000万円以上を貯蓄できている人・できていない人がいましたが、ここで老後2000万円問題について振り返ってみます。

2019年に、いわゆる「老後2000万円問題」が話題になりました。

出所:金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第21回)厚生労働省提出資料

金融審議会の市場ワーキング・グループの報告書によると、高齢夫婦(夫65歳以上妻60歳以上)の毎月の収入(主に年金収入)は20万9198円。

これに対して支出は26万3718円。その差額は、毎月で5万5000円の赤字になります。

仮に老後が30年間続くとした場合、以下のような試算ができます。

5万5000円×12カ月×30年=1980万円

この試算はあくまで参考値であり、実際に2000万円が必要かどうかは人それぞれでしょう。

ただ、老後資金はまとまった額が必要であることは誰にとっても共通の課題ではないでしょうか。そして、この資金を短期間で貯めるのはなかなか難しそうです。現役世代のうちから、老後を見据えて貯蓄を進めておくことが大事であると言えそうです。

50代「老後のお金」が気になりだしたらどうするか

50代を過ぎると、老後の生活について考える時間が増えてくるでしょう。住宅ローンがあれば、繰り上げ返済を計画的に終わらせる世帯が出てくる年代かもしれません。

ただ前述の統計をみると、50代の平均貯蓄額は1700万円ほどとなっていますが、負債が残っていたり、貯蓄額が100万円以下の世帯も一定数あります。

退職金や年金の受取額は人それぞれです。ただ、「老後資金の準備が必要ない」という方はいないでしょう。こうした背景もあり、老後に向けた資産運用を検討している人も増えているでしょう。

まずは今後のマネープランについて、じっくり考える時間を持つようにすることをおすすめします。

参考資料

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2020年(令和2年)平均結果―(二人以上の世帯)」第8-5表、8-30表(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20200&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1&tclass4val=0)

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