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「親の経済力と子どもの学力」は関係あるのか。今の年収で子どもの学力をあげる方法とは

LIMO / 2022年5月16日 14時50分

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「親の経済力と子どもの学力」は関係あるのか。今の年収で子どもの学力をあげる方法とは

富裕層の子は学力が高いのか、世帯年収と学力の関係をデータで確認

親の収入が高い場合、自分の子どもの教育にはお金をしっかりかけてあげたいと考えるご家庭は多いと思いますが、実際に親の収入と子どもの学力についてはどれくらい関係があるのでしょうか。

国立大学法人お茶の水女子大学の「平成 29 年度 学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究 保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究」では、世帯年収と学力の関係など興味深いデータが公表されています(平成30年3月30日公表)。

今回は「親の収入が高いと子どもの学力は高いのか」「親の収入以外に学力に関係する要因はあるのか」など、家庭環境と学力の調査結果を確認していきましょう。

「親の収入と子どもの学力」の関係とは

お茶の水大学では、小学6年生と中学3年生の国語と算数(数学)の成績と、世帯年収の関係について調査を行いました。

これによると、小6、中3ともに、またすべての教科や問題においても、おおむね世帯収入が高いほど子どもの学力が高い傾向が見られています。

出典:国立大学法人お茶の水女子大学(平成30年3月30日)「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究」

上記の図より、たとえば中3の数学Aの問題の正答率を世帯年収別に見ると以下の通りです。

<「世帯収入(税込年収)」と学力の関係 (抜粋)>

世帯年収:数学A正答率

200万円未満           :51.2%

200万円~300万円 :54.9%

300万円~400万円 :58.4%

400万円~500万円 :61.2%

500万円~600万円 :64.0%

600万円~700万円 :67.0%

700万円~800万円 :68.7%

800万円~900万円 :71.2%

900万円~1000万円  :71.2%

1000万円~1200万円:74.3%

1200万円~1500万円:74.4%

1500万円以上    :73.9%

また、家庭の蔵書数と学力の関係を見てみると、家にたくさん本がある家庭の方が子どもの学力が高いことが分かりました。

出典:国立大学法人お茶の水女子大学(平成30年3月30日)「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究」

経済的な余裕がなければ多くの本を買うことはできないため、やはり収入が多く子どもにたくさんの本を買ってあげられる家庭の方が、子どもの学力は上がると言えるでしょう。

年収が高ければ高いほど、学力が上がるわけでもない

しかし、収入と学力の関係は収入が多ければ多いほど子どもの学力がさらに高くなるという、単純なものではないということも分かっています。

たとえば、先ほどの表では中3では年収1500万円以上の世帯よりも、年収1200~1500万円の世帯の方が生徒の学力が高いという結果になりました。

一般的には家庭の収入が高い方が子どもに塾や習い事に通わせてあげることができ、また本もたくさん買ってあげられるため、学力は高くなると考えられます。

しかし、年収1000万円くらいを超えてくると、塾や習い事だけではなく親と子どもとの関わり方や、子どもの学習環境や家庭環境など、その他のポイントによって子どもの学力は変わってくるのかもしれません。

家庭環境と学力の関係は?

収入と同じく、子どもの学力に影響を与えるものとして、親と子どもの過ごし方も大切なポイントのひとつです。

同じくお茶の水大学の調査では、単身赴任の家庭とそうでない家庭の子どもの学力を比較しています。サンプル数はあまり多くありませんが、この調査によると、以下のような結果となりました。

「父親が単身赴任の場合は、そうでない場合に比べ、やや学力が高い」

「母親が単身赴任の場合は、そうでない家庭に比べ、学力は低い」

父親が単身赴任の場合でも、近くに母親がおり、しっかりと子どもの学習を見守って上げていれば学力には大きな影響はなく、むしろ学力が高くなる傾向があるようです。

一方、母親が単身赴任で子どもの近くに居てあげられない場合、子どもの学力は低くなってしまいます。

子どもの学力は、親の収入ももちろんですが、親の働き方や子どもと親の関わり方によっても、影響を受けることがあるようです。

今の収入で子どもの学力をあげる方法

親の収入を増やし、子どもは塾に通わせて学力アップを目指したいと考える方もいるかもしれませんが、世帯収入をすぐに増やすというのは、そう簡単なことではありません。そんな場合は、今すぐできる子どもの学力アップの方法を実践してみましょう。

たとえば、家の蔵書数と学力には相関が見られました。本をたくさん買うことが難しい場合は、図書館に通ったり、毎月定額で電子書籍が読み放題となるプランを利用したりと工夫して、子どもが本に触れる機会を増やしましょう。

また、博物館、科学館、美術館などに出かけることも、子どもの好奇心を育てます。無料開放日などを狙えば、あまり費用もかけずに、学習機会を作ってあげられるかもしれません。

そして、お茶の水大学の調査結果では、以下のような話題について子どもと積極的に話をしてる家庭の方が、子どもの学力が高いことも分かっています。

「子供から学校での出来事について話を聞いている」
「子供と勉強や成績のことについて話をする」
「子供と将来や進路についての話をする」
「子供と友達のことについて話をする」
「子供と社会の出来事やニュースについて話をする」

親の収入をすぐに増やすことはできませんが、子どもとの会話を増やすことは今すぐにでも始められます。ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。

収入だけなく、関わり方も大切

世帯収入と子どもの学力には相関がありますが、年収1000万円くらいを超えてくると、必ずしも収入が高ければ高いほど、学力もどんどん伸びるとは言い切れません。

親の収入に加え、家庭環境を整えて、親がしっかりと子どもと関わっていくことも大切な要素のひとつです。

お子さんがいるご家庭では、今回ご紹介した内容を参考にしながら、子どもの学力アップのためにできることはないか考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

国立大学法人お茶の水女子大学 平成 30 年3月 30 日 保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究(https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/07/10/1406896_1.pdf)

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