20~70代以上の貯蓄と負債。平均貯蓄1880万円の半分は「預貯金」に【最新データ】
LIMO / 2022年5月17日 5時50分
20~70代以上の貯蓄と負債。平均貯蓄1880万円の半分は「預貯金」に【最新データ】
20~70代以上の貯蓄と負債の実態を知る
結婚や出産、教育、マイホーム購入。あらゆるライフイベントでお金は必要です。同年代のみんながいくら貯蓄しているかは気になりますが、なかなか人には聞けないものですよね。
そこで今回は、総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)2021年(令和3年)」から、収入や貯蓄の実態を解説します。あなたと同世代のお財布事情をながめていきましょう。
【20~70代以上】世帯収入の平均を年代別にチェック
まず、同調査より、2人以上世帯の平均収入をチェックしていきましょう。
平均:633万円
~29歳:594万円
30~39歳:661万円
40~49歳:761万円
50~59歳:874万円
60~69歳:609万円
70歳以上:426万円
20代~50代にかけては、年齢とともに世帯収入も増えています。一方、60代からは収入が大きく減少しています。定年退職で収入がなくなったり、再雇用制度などで給与が下がったりする方がいるのでしょう。
それでは、世代別の貯蓄額・負債額を見ていきましょう。
【20~70代以上】貯蓄額と負債額の平均を年代別に知る
同調査より、2人以上世帯の貯蓄額をチェックしていきます。
【20~70代以上】世帯主の年齢別・平均貯蓄額
平均:1880万円
~29歳:414万円
30~39歳:774万円
40~49歳:1134万円
50~59歳:1846万円
60~69歳:2537万円
70歳以上:2318万円
貯蓄額は年代を経るにつれて、大きく増えています。40代からは貯蓄が1000万円の大台に乗っています。若いころからコツコツ貯蓄を進めてきた成果が表れている人も多いでしょう。
さらに50代になると貯蓄は増え、定年を迎える人も多い60代は2000万円を超えています。70代の貯蓄額も2000万を超えており、まとまった老後資金が準備できていることがわかります。
一方、お金事情をみるとき、貯蓄とともに負債もしっかり把握しておく必要があります。同調査より、負債額もチェックしていきましょう。
【20~70代以上】世帯主の年齢別・平均負債額
平均:567万円(513万円)
~29歳:802万円(750万円)
30~39歳:1452万円(1374万円)
40~49歳:1172万円(1080万円)
50~59歳:692万円(618万円)
60~69歳:214万円(172万円)
70歳以上:86万円(62万円)
※カッコ内は住宅・土地のための負債
30代と40代の負債額が1000万円超となり、際立って大きくなっています。負債額のほとんどが住宅・土地のための負債、住宅ローンとなっています。
一方、年齢が上がるにつれ負債額、すなわち住宅ローンが減っています。30代で住宅ローンを組んだのち、地道に返済をしている世帯が多いのでしょう。
【20~70代以上】純貯蓄額はいくらか
それでは、貯蓄から負債額を引いた「純貯蓄額」も見ていきましょう。
平均:1880万円-567万円=1313万円
~29歳:414万円-802万円=-388万円
30~39歳:774万円-1452万円=-678万円
40~49歳:1134万円-1172万円=-38万円
50~59歳:1846万円-692万円=1154万円
60~69歳:2537万円-214万円=2323万円
70歳以上:2318万円-86万円=2232万円
純貯蓄額は20代~40代ではマイナスになっている一方、50代で一気に黒字に転じ、1000万円を超えました。
結婚や出産、マイホーム購入などのライフイベントが起きる時期である30代は負債が最も大きくなっています。しかしその後は徐々に純貯蓄は増えていく傾向が読み取れます。
平均貯蓄の中身ものぞいてみる
先述の通り、全体の平均貯蓄額が1880万円でした。
ここからは、貯蓄の中身も見ていきましょう。
通貨性預貯金:584万円
定期性預貯金:615万円
生命保険など:357万円
貸付信託・金銭信託:7万円
株式:152万円
債券:33万円
投資信託:102万円
金融機関外:29万円
貯蓄:1880万円
こうしてみると、預貯金が半分以上を占めていることがわかります。
また、株式や投資信託など、資産運用である程度まとまった金額を貯蓄している世帯もあるようです。
【20~70代以上の貯蓄計画】ライフプランから逆算して考える
ここまで、世帯の平均収入・貯蓄額を世代別に見てきました。
貯蓄を成功させるには、目標が重要です。あくまで参考値ですが、今回解説した同世代の平均額も目安のひとつにはなります。ただ、できればご自身のライフプランから貯蓄目標を決めるといいでしょう。
ライフプランを計画するには、住宅購入やお子さんの大学進学など、主なライフイベントに合わせて、必要な資金とその時期を明確にしていきます。
そうすることで、いつまでにどれくらい貯蓄をすべきかを具体的に考えることができます。
まずは、家族で今後のライフイベントについて、話し合ってみてはいかがでしょうか。
参考資料
総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上世帯)第8-5表」(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&result_back=1&tclass4val=0)
金融庁「投資の基本」(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/knowledge/basic/index.html)
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