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年収400万円は平均的?日本で全体のうちどのくらいを占めるか

LIMO / 2022年5月24日 5時20分

年収400万円は平均的?日本で全体のうちどのくらいを占めるか

年収400万円は平均的?日本で全体のうちどのくらいを占めるか

日本人の平均年収は400万。これが高いのか低いのか人それぞれイメージは違うことでしょう。ただ、この平均でさえも約20年前から比べて減少していると聞くと、なんだか夢や希望がないように感じ、厳しい現実社会を突きつけられていると考えてしまいますね。

世界で3番目の経済大国であるはずの日本の労働者の所得水準は、先進国の平均値より低く、今や経済協力開発機構(OECD)加盟国35カ国中22位となっています。

お隣の韓国にも抜かれた時も話題となりましたが、物価も東南アジアの国より低いというのが現状です。

成長が横ばいの状態の日本。一時は「ジャパン・アズ・ナンバーワン(世界の頂点にいるも同然の日本)」とまで言われた日本の、低迷した年収事情を知り、将来のために今からできる対策を考えていきましょう。

「THE・平均年収」年収400万円は何割いる?

まずは、日本の平均年収を国税庁の民間給与実態調査統計で確認してみましょう。

令和2年の平均年収は433万円となっています。正規雇用が496万円、非正規雇用が176万円と働き方による差はありますが、ここでは全体の平均として年収400万円超500万円以下の割合をみていきます。

年収400万円超500万円以下の割合

給与所得者の総数5245万人のうち、年収400万円超500万円以下に該当するのは764万3000人、割合にして14.6%です。

もっとも割合が多いのは年収300万円超400万円以下の913万人、17.4%の割合です。
このボリュームゾーンを含む年収400万円以下の人の割合は55.1%と半数以上にのぼります。

通常、国が衰退しないためには経済の成長が不可欠であり、経済成長にあわせて物価や賃金も上昇していくのが自然な成り行きです。ところが過去30年間、日本の経済状態は低迷しているのが現状です。

世界の平均年収は?日本とどのくらいの差があるのか

日本とは違って、世界経済は成長をつづけています。さきほどのOECDが調査する平均賃金のデータから、世界との年収格差をみてみましょう。

出典:OECD「平均賃金」

2020年の平均賃金トップはアメリカで、6万9392ドルです。1ドル120円で日本円に換算した場合、約830万円の平均年収だと計算できます。

2位からはアイルランド・ルクセンブルグ・スイスなど北欧諸国が名を連ねており、この3カ国も6万ドル(約720万円)を超す平均年収のようです。

一方、日本は22位の3万8515ドルで、韓国の4万1960ドルとくらべても3445ドル(約40万円)低い年収水準となります。

日本は世界第3位の経済大国だといえば聞こえはいいですが、これから先も国民にとって本当に豊かであるのかは疑問が残りますね。

失われた30年はまだ終わっていない

終戦後、復興期の日本は世界も目を見張るスピードで高度成長を遂げました。終身雇用・年功序列といった日本企業特有の雇用システムで、みんなが豊かな生活や老後を夢見て仕事に邁進していた時代でしょう。

ところが、1990年のバブル崩壊。それからの日本は「失われた30年」といわれていますね。

日本で生まれ育っていると年収400万円は一般的で、目に見えて貧しくなった実感はないかもしれません。しかし、このまま現状を維持するだけでは年収400万円の価値はますます下がり、失われた40年を迎えても不思議ではないでしょう。

年収400万円の暮らし。これからもできるのか

10年後、20年後、もっと先の未来に、今の400万円と将来の400万円が同じ価値ではないということを考えておかなければなりません。

世界で日本円の実力が下がり続けていることをご存じでしょうか。実力とは円と主要通貨を比較し、貿易量や物価状況を考慮して円の総合的な価値を計る「実質実効為替レート」で、この数字が約50年前の水準に落ち込んでいます。

実質実効レートの低下は円安と物価低迷が相まって円の対外的な購買力が下がっていることを示します。原油など国際商品価格も高止まりしており、小麦などの輸入物価の上昇を通して消費者としての負担が増すマイナス面も目立ってきています。

私たちの日常生活で多くの輸入品が使われており、急激なインフレが起こらないとしても、インフレの影響は長期的にはあらわれているのです。

結果、お金は減っていないのに、お金の「価値」が下がってしまうことで、知らず知らずのうちに資産が目減りしてしまいます。

身の回りのものを見ても日本だけということはないでしょう。海外製品の方が多いのかもしれませんね。資産も同じように日本円「だけ」で資産を保有し続けるのではなく、海外も含めて分散することが大切です。

今やネットでも少額から成長する海外への資産を持つことができます。全ての資産を日本円だけで保有するのではなく、外国通貨や投資信託を通じて海外の資産を「併せ持つ」ことが、最も資産価値を安定させることにつながるでしょう。

年収を維持できたとしても同じような生活ができるのかは、現役時代に準備ができたかによって変わってきます。資産運用を取り入れ、自身の未来の資産を守っていきましょう。

参考資料

OECD主要統計「平均賃金」(https://www.google.com/url?q=https://www.oecd.org/tokyo/statistics/&sa=D&source=docs&ust=1653039462250174&usg=AOvVaw3sE9IEm3DzgKJLL1woAY4s)

国税庁「令和2年分 民間給与実態調査統計」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/minkan.htm)

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