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【富裕層の思考】「倹約する共通点」3つと「お金をかけるもの」を元信託銀行員が解説

LIMO / 2022年6月2日 5時20分

【富裕層の思考】「倹約する共通点」3つと「お金をかけるもの」を元信託銀行員が解説

【富裕層の思考】「倹約する共通点」3つと「お金をかけるもの」を元信託銀行員が解説

富裕層が自然におこなう「浪費と投資の使い分け」とコツとは

野村総合研究所の資料によると、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の方を「富裕層」、5億円以上を「超富裕層」と分類しています。

出典:野村総合研究所「日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計」

資産1億円以上というと夢のように感じますが、富裕層の仲間入りを目指す方や、そこまでではなくとも、今よりもう少しお金持ちになれたらと思う方もいらっしゃることでしょう。

ただし、1億円あったとしても、使ってしまえば当然無くなるのがお金です。

筆者が信託銀行の勤務時代に関わってきた富裕層の方でも、すべての生活水準を上げるのではなく、「価値のあるものに対してお金を使う」という目的がはっきりしている方が多くいらっしゃいました。

支出と節約を上手に使い分けていたからこそ、着実に資産が増えていらっしゃるのだなと感じたものです。富裕層となる方はどのようなことを考え行動しているのか、そのポイントをくわしく見ていきましょう。

富裕層の意識は「節約」よりも「倹約」寄り

光村教育図書の小学新国語辞典 改訂版によると、「節約」は無駄にせず、切り詰めること。一方、「倹約」とは、無駄遣いをしないこと。

どちらも似ていますが、支出する際に何でもかんでも切り詰めるのではなく、倹約の方は「不要・無駄な出費はしない」という目的がしっかりしています。

富裕層は、お金をつかう時には「本当にそれが自身にとって必要なものなのか」「それを得ることでの幸福度は高まるのか」「それは一時のものではないか」など、「必要な支出か・浪費か」を考えて使います。

富裕層が「倹約する共通点」3つを紹介

それでは富裕層の方からうかがった倹約するものの中で、日頃から意識できる3つをご紹介します。

富裕層が倹約する共通点1.衣類

まずは「衣類」です。

たとえば、スーツはビジネスの場において必需品であるためお金をかける必要な出費と考えますが、日常で着る服にお金をかけるのは「浪費」と考えます。もちろん、仕事としてファッション業界に勤務している人などは必要な出費となります。

富裕層の方でも、普段着は質素でユニクロを愛用しているという人が意外と多いものです。さらにユニクロで購入する際にも、期間限定価格の日など価格が下がっているタイミングで購入するなど工夫されていました。

ちなみに2022年版の世界長者番付によると、日本での1位はこのユニクロを展開するファーストリテイリングの会長兼社長・柳井正氏で、資産額は261億ドル(約3兆2100億円)です。ユニクロがどれだけ多くの人に支持されているかが表れていますね。

富裕層が倹約する共通点2.食費

次に「食費」です。日常的にかかる食費も「ハレとケ」の意識があり「ハレの日は豪華に、ケの日は質素に」と日常では質素な食事をされています。

富裕層は特に健康に気をつかうこともあり、「質素な食事は家計にも身体にも良い」とポジティブに考えていました。

富裕層が倹約する共通点3.手数料や会費

最後は「手数料や会費」です。今はコンビニですぐにATMを110円などで利用できますが、富裕層はコンビニや休日にATMを利用しないなど、できるだけ手数料を払わないよう工夫しています。

また、銀行窓口の振込手数料は800円ほどかかることもありますが、ネットバンキングを活用するなど、振込手数料をかけないようにご自身で工夫されていました。

会費の一例としては、クレジットカードがあげられます。費用対効果が低いものや、ステータスとならないものは持たないとはっきりと選択されていました。「不要・無駄な出費はしない」というものですね。

富裕層とよばれる人たちは「価値」に重きをおくため、必要な支出なのか、浪費なのか判断し、価値を感じないものには1円も1秒も使わないということはよくあることです。

しかし、一般人からみればケタ違いの買い物をすることもありますね。では富裕層がお金をかけるポイントはどこにあるのでしょうか。

富裕層が高級品を購入するなら「投資目的」で選ぶ

富裕層が高級なものを購入する際には「投資目的の資産」として見る目線も忘れません。

いま購入したものが、将来どれくらいの価値で売却できるかを考えます。女性のお金持ちの多くがエルメスのバーキンを購入するのも同じ目的ですね。

それ以外にも、世界三大時計の一つであるパテック フィリップ、群を抜いた知名度があるロレックス、超高級車のフェラーリやポルシェなどはその希少性ゆえに値崩れしにくく、中古市場において高値で売却しやすいという物があげられます。

これらは、購入価格よりも売却価格の方が高くなる見込みもあるため「資産」となるのです。

お金があるからといって全身ハイブランドに身を包んでも、全てのブランド品がお金を生み出すことはありません。そのブランド品を売ったとしても、使用した分価値が下がっているならば、それは「浪費」と考える人が多いのです。

「富裕層の考え方や見方」を取り入れてみよう

生まれながらに富裕層の方はもちろんいらっしゃいますが、ごくごく一般的な家庭であっても富裕層となる方はいます。

いきなり高級品を購入するというのはもちろん難しいですが、まず倹約することから取り入れてみてはいかがでしょうか。

「投資の神様」で有名なウォーレン・バフェット氏は、アメリカで常に上位に入る資産家です。

彼は小さいころから新聞配達などの仕事をして、1ドルもムダにせず貯金をしました。お金は出費するためのものとは考えず、ほとんど何も買いませんでした。「お金が生む将来の価値」にしか興味がなかったのです。

彼のお金を増やす法則は「貯蓄と投資」。「貯蓄し、投資する、貯蓄し、投資する」を繰り返すことです。

「今の1万ドルが20年後にどれくらいの価値にできるか」と考えるからこそ浪費せず、投資につなげることができるのです。

今あるお金を一時のためにつかわず「必要な支出か・浪費か」を判断したうえで、将来のために倹約したあとは貯蓄し、投資してみましょう。

そして投資したならば、「長期保有」ということも忘れずに。

はじめた当初は長期でコツコツ投資するつもりでいたとしても、価格が上がったり下がったりを繰り返すと不安に襲われると、狼狽えて手放したくなることもあるでしょう。

同氏は「市場は、我慢できない人から忍耐強い人に富を移転する、世界で最も効率的な機能を備えている」とも発言しています。

一本調子に右肩上がりの資産はまずありません。途中、変動を繰り返し、だんだんと成長していくものです。周りの意見に左右されず、自身がこれだと判断したものはじっくり保有しましょう。

資産をつくるには一朝一夕では完成しません。大きな資産をつくるには長い期間が必要となるものです。できることを取り入れ、富裕層に近づく一歩を踏み出してみましょう。

参考記事

野村総合研究所「日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計」(https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2020/201221_1.pdf)

フォーブス「世界長者番付・日本の億万長者ランキング」(2022年版)(https://www.forbes.com/billionaires/)

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