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還暦60歳「ゆとりある老後生活費は月27万円」実際に足りるのか【ゆとりの中身】を確認

LIMO / 2022年6月9日 17時30分

還暦60歳「ゆとりある老後生活費は月27万円」実際に足りるのか【ゆとりの中身】を確認

還暦60歳「ゆとりある老後生活費は月27万円」実際に足りるのか【ゆとりの中身】を確認

65歳以上・無職の夫婦世帯の月の収支も確認

食料品や日用品、光熱費など「値上げの嵐」の昨今。

これからセカンドライフがはじまる方にとっては、「年金だけでやっていけるのか」「これ以上値上げが続いたらどうすればいいのか」と不安に思う方も多いのでしょう。

定年後の生活は、ある程度予想はつくものの、実際に経験してみなければ生活費についてはわからないものです。

今回はPGF生命が今年還暦を迎える1962年生まれの男女2000名に行った「2022年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」より、60歳が考える老後のひと月の「最低限必要の生活費」を確認します(調査期間2022年4月7日(木)~11日(月))。

あわせて「ゆとりある老後生活費」についても見ていきましょう。

60歳「最低限必要」&「ゆとりある生活」のために必要なひと月の金額は

同調査より、これからの人生(60歳~)で必要だと思う金額について聞いたところ、まず「生活費として最低限必要だと思う金額」は平均で月18万7463円でした。

出典:PGF生命「2022年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」

2018年からの推移を見ると、17~19万円台で推移しています。

一方で、「ゆとりのある生活を送るために必要だと思う金額」は月平均27万2635円でした。

出典:PGF生命「2022年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」

ゆとりの生活費は27~29万円で推移。2022年の差額を計算すると「8万5172円」です。

皆さんが「ゆとり」と考える生活費には月8.5万円が必要と感じているようです。そのゆとりにはどんなものが挙げられるでしょうか。

老後の生活費の「ゆとり」とは

「ゆとり」と聞くと豪華なイメージを持ち、中には「質素に暮らすから大丈夫」と考える方もいるでしょう。みなさんがイメージする「ゆとり」とはそうでもないようです。

公益財団法人 生命保険文化センターの意識調査によれば、夫婦2人で老後生活を送る上で必要と考える「最低日常生活費」は月額で平均22.1万円、「ゆとりある老後生活費」は平均で36.1万円としています。

同調査より、老後の「ゆとり」の上乗せ額を確認してみましょう。

出典:公益財団法人 生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」

旅行やレジャー:60.7%

趣味や教養:51.1%

日常生活の充実:49.6%

身内とのつきあい:48.8%

耐久消費財の買い替え:30.0%

子どもや孫への資金援助:22.4%

隣人や友人とのつきあい:15.5%

とりあえず貯蓄:3.7%

その他:0.4%

わからない:0.4%

最も多い順に旅行やレジャー、趣味や教養、日常生活の充実など。セカンドライフで旅行や趣味を楽しんだり、日常生活でちょっと良いものを買ったりしたいと思えば、ゆとり部分の金額が必要になるわけですね。

中には「身内とのつきあい」「耐久消費財の買い替え」という項目も。耐久消費財とはテレビなど家電や家具、自動車など、日常生活で使われる消費財のうち長期間使用できるもののことです。

身内とのつきあいや耐久消費財の買い替えは必要な部分もあるため、イメージしているような「ゆとり」と違った印象を持たれるのではないでしょうか。

最低限の日常生活をおくるほかに、上記に挙がったようなゆとり部分のお金も必要になる可能性が高いと考えられるでしょう。

【65歳以上】定年後の生活費は月平均25.5万円

では、実際に65歳以上でリタイアした夫婦世帯はひと月いくらで生活しているのでしょうか。

総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」より、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支を確認しましょう。

出典:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」

65歳以上夫婦のみ無職世帯の家計収支

実収入23万6576円(うち社会保障給付21万6519円)
支出計:25万5100円

消費支出:22万4436円

食料:6万5789円

住居:1万6498円

光熱・水道:1万9496円

保健医療:1万6163円

交通・通信:2万5232円など

非消費支出:3万664円

65歳以上の夫婦のみの無職世帯の支出の月平均は25.5万円でした。そのうち社会保険料や税金などの非消費支出が約3万円です。

内訳を見ると住居費は1万円台のため持ち家と考えられ、食費が6.5万円、光熱・水道が約2万円、交通・通信が約2.5万円となっています。

一方で、収入のうち、公的年金は約21.6万円です。

不足分については貯蓄から切り崩すか、もしくはゆとり部分を抑えるかということになるでしょう。

どのようなセカンドライフを過ごしたいか

今回は調査結果や統計をご紹介してきましたが、月の生活費や考える「ゆとり」はご家庭によって異なるものです。

たとえば収入部分である年金についても、国民年金か厚生年金か、いくら受給できそうかで大きく異なるでしょう。まずはご自身の年金受給額や、固定費である住居・光熱費・交通通信費などは確認しておきたいですね。

セカンドライフをどう過ごすかは、お金が影響する部分もあります。お金をかけなくても楽しめることは沢山ある一方で、お金がないために抑えるべきという部分も出てくるでしょう。

今回の統計を参考に、どのようなセカンドライフを過ごしたいか、そのために今どんな行動を取る必要があるか考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

PGF生命「2022年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」(https://www.pgf-life.co.jp/company/research/2022/001.html#m08)

総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」(https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_gaikyo2021.pdf)

公益財団法人 生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」(https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/1141.html)

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