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介護サービスの種類と内容や選ぶときのポイントとは【ケアマネジャーが図解で解説】

LIMO / 2022年7月22日 14時50分

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介護サービスの種類と内容や選ぶときのポイントとは【ケアマネジャーが図解で解説】

在宅介護サービス3つと施設4種類を徹底解説

親が高齢になると、病気の悪化や転倒後の骨折などで急に介護が必要となるかもしれません。

介護生活を始める前に、介護保険で利用できる介護サービスにはどんなものがあるのか知っておくことは重要です。

そこで今回は、ケアマネジャーとして働いていた筆者が、介護サービスの種類と内容を解説していきます。さらに介護サービスを検討する際のポイントも紹介しますので参考にしてみてください。

介護サービスを選ぶときのポイント

介護サービスにはさまざまな種類がありますが、その中からどのサービスを選ぶのか最終的に判断するのはご本人やご家族です。

「よくわからないから」と担当ケアマネジャーに全て任せてしまうと、希望の生活とはかけ離れたものになってしまう可能性があります。

介護サービスを選ぶ際のポイントは「介護が必要になったらどんな生活を送りたいか」「譲れないポイントは何か」など、介護サービスを利用した生活をイメージすることです。

【介護サービスの種類と特徴】在宅サービス3種類

それでは、介護保険で利用できる介護サービスを「在宅サービス」「施設サービス」というサービスの種類に分けて見ていきましょう。

出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」

希望する介護生活をイメージしながら確認していきましょう。

「在宅サービス」は、家に住んでいる人が利用できる介護サービスです。「できるだけ住み慣れた場所で生活を続けたい」と思う人が選びます。

なお、在宅サービスは非常に種類が多いため、ここでは「訪問系サービス」「通所系サービス」「短期滞在系サービス」に分けてご紹介します。

在宅サービス1. 訪問系サービス

訪問系サービスは、自宅で受けられるサービスです。必要なサービスだけを選んで利用できることが特徴です。

訪問系サービスには次のようなものがあります。

訪問介護(ホームヘルプ):訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者の自宅を訪問し、食事・排泄・入浴などの介護や、掃除・洗濯・買い物・調理などの支援をします。注意点として、家族のための調理や草取り、大掃除などには利用できません。

訪問入浴:看護職員と介護職員が訪問し、持参した浴槽を使って入浴の介助をします。家族の介助だけでは入浴が難しい場合などに利用できます。

訪問看護:看護師などが疾患のある人の自宅を訪問して、医療管理や健康上のサポートなどを受けられます。病院と同じような処置もしてもらえ、自宅で最期を看取りたい場合に希望に沿った医療ケアを受けることも可能です。

訪問リハビリ:理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職が訪問し、自宅で筋力トレーニングや歩行訓練などのリハビリテーションを受けられます。

在宅介護サービス2. 通所系サービス

通所系サービスとは、送迎車で施設に通い、食事や入浴などの介護を日帰りで受けられるサービスです。

家族にとっては、ご本人が通所している日中の間に用事を済ませたり、リフレッシュしたりできる時間にもなります。

通所系サービスには次のようなものがあります。

通所介護(デイサービス):デイサービスでは、食事や入浴、排泄などの介護や健康管理、機能訓練(レクリエーション)などが行われています。外出して、他の人と交流する機会にもなるため、高齢者にとってはとてもよい刺激になります。

通所リハビリ(デイケア):通所リハビリテーションの施設(老人保健施設、病院など)に通い、食事や入浴などの介護やリハビリテーションを受けられます。デイケアには理学療法士や作業療法士と言った専門職が手厚く配置されており、医療ケアや専門性の高いリハビリテーションを受けることが可能です。

在宅介護サービス3. 短期滞在系サービス(ショートステイ)

短期滞在系サービスは1泊から利用できる宿泊型のサービスです。

家族が仕事の都合や旅行で家を空けることになった時や、まとまった休息を取りたい時、さらには介護施設に入所するにあたって自宅以外の場所での生活に慣れるためなど、希望や状況に合わせた利用が可能です。

短期滞在系サービスには次のようなものがあります。

短期入所生活介護:特別養護老人ホームなどの施設に短期間入居して、入浴や食事などの介護や、機能訓練などが受けられます。昼間だけでなく夜間の介護も受けられるため、家での生活に近い状態で過ごすことが可能です。

短期入所療養介護:介護老人保健施設、介護医療院などの医療系の施設に短期間入居して、日常生活上の介護や医療的ケア、リハビリテーションなどが受けられます。看護師など医療職の配置が手厚く、専門性の高い医療ケアやリハビリテーションを受けられることが特徴です。

【介護サービスの種類と特徴】施設サービス4つ

施設サービスとは、介護保険適用の施設に入居して受ける介護サービスです。

介護職員などが24時間体制で介護に当たり、緊急時でも対応が早いため家族の負担を減らせます。

施設サービスには次の4つがあります。

介護施設1. 特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームでは、入浴や排泄、食事などの介護や日常生活上の支援、機能訓練、健康管理などのサービスを受けられます。

入居できるのは基本的に「要介護3」以上の人です。入居費用が比較的安いことが特徴ですが、入居希望者も多いため、申し込みをしてもすぐに入居できない場合があります。

一度入居すると終身で利用できますが、施設によって医療ケアが必要となった場合に退去を求められることもあります。

介護施設2. 介護老人保健施設

介護老人保健施設の特徴は、入居者を自宅への日常生活に復帰させることを目標としていることです。

入居期間は3〜6カ月間と制限されており、入居すると日常生活上の介護とともに専門的なリハビリテーションが行われます。なお、入居できるのは「要介護1」以上の人と決められています。

介護施設3. 介護医療院

介護医療院は、病院のような長期にわたって療養できる機能と、生活施設としての役割をあわせ持っている施設です。

医師の配置が義務付けられており、医療ニーズの高い入居者の受け入れにも対応しています。

看取りケアも行われているため、最期まで入居できるというのも安心です。なお、入居できるのは「要介護1」以上の人です。

介護施設4. 介護療養型医療施設

介護療養型医療施設では、長期療養が必要な重度者の方を中心に受け入れる施設です。

介護医療院と同様に手厚い医療ケアを受けられることが特徴ですが、行事やレクリエーションは少なめです。

外見上は一般の病院と変わりませんが2023年度末に廃止が決まっています。

まとめにかえて

家族に介護が必要になるタイミングは突然やってきます。そんなときに頼りになるのが介護サービスです。

介護サービスにはさまざまな種類があり、ややこしく感じられるかもしれません。

しかし、急に始まるかもしれない介護生活に備えて、どの介護サービスを利用すれば希望する介護生活が送れるのか、一度家族で話し合っておくことをおすすめします。

参考資料

厚生労働省「介護事業所・生活関連情報検索(介護サービス情報公表システム)」(https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/)

厚生労働省「介護保険制度の概要」(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/0000067708.pdf)

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