夏休みの宿題「メルカリへの出品は禁止」文部科学省が異例の通達。9割の親が手伝う現代
LIMO / 2022年8月8日 5時0分
夏休みの宿題「メルカリへの出品は禁止」文部科学省が異例の通達。9割の親が手伝う現代
長い夏休みももうすぐ折り返し地点になります。子どもとの時間が増え、3食の献立やおでかけにと忙しい日々を過ごしている親御さんも多いことでしょう。
遊んで過ごせればいいのですが、そうもいかないのが子どもの事情。夏休みには大量の宿題を持ち帰るものです。
一時期、夏休みの宿題をメルカリなどのフリマサイトに代行依頼することが問題となりました。
読書感想文や自由研究などを「出品」し、代行することで利益を得るというものです。
これには文部科学省も異例の通達を出しました。
一方、子どもの宿題を手伝う親は多いです。
今回は2つのアンケート調査の結果から、子どもの宿題を手伝う親の割合や内容をご紹介します。
夏休みの宿題「出品」は文部科学省により禁止されている
文部科学省では2018年8月29日、メルカリ、ヤフー、楽天と宿題代行についての合意を発表しました。
宿題代行に関する取引はこれまでも禁止としていましが、宿題の完成品の売買についても禁止するというのが主な内容です。
取引は、ほとんどのケースで親が行っているものと推察されます。時間がなくてどうしても…という事情に加え、受験組などが優先順位の低い「夏休みの宿題」を丸投げしているという向きも。
こうしたやり取りに対し、文部科学省が異例の通達を出したという状況です。
フリマアプリでのやり取りは禁止事項なので、決して取引しないようにしましょう。
夏休みの宿題は9割の親が手伝っている!
では、夏休みの宿題を親はどれぐらい手伝っているのでしょうか。
まずは株式会社CyberOwlが2022年7月28日に公表した「小学生の夏休みの宿題」についてのインターネット調査を見てみましょう。
保護者500人に聞いたアンケート結果によると、約9割の保護者が子どもの夏休みの宿題について何かしら手伝った経験があることがわかりました。
小学生の宿題をどのように進めるかを聞いた項目では、28.4%が夏休みの始めに終わらせていることがわかります。
計画的に進めさせる家庭も47%存在し、夏休みの終わりに一気に終わらせる家庭は19.2%しかいませんでした。
ほとんどの親が関わる現代では、夏休みの終わりに泣きながら宿題に向かうことがあまりないのかもしれません。
計画的に進められた家庭の自由記述回答も確認してみましょう。
計画を立てさせ宿題は午前中に終わらせて、午後から自由時間にするというようにメリハリをつけるとお互い楽でした(40代後半・小学6年生の保護者)
とにかく夏休みの前半で終わらせれば、後半は遊び放題だとアメとムチで宿題を終わらせた(50代前半・高校1年生の保護者)
少しでも頑張れたらご褒美にアイスやスイカを食べさせてあげたり、環境を変えて気分が変わるように、実家や旅行先でやらせたりしていました(40代後半・中学3年生の保護者)
メリハリをつけることがポイントのようですね。
夏休みの宿題、親が手伝うトップはやはり「自由研究」
同じく株式会社CyberOwlの調査によると、夏休みの宿題で親が手伝うのは「自由研究であることがわかりました。
自由研究がダントツの37.8%。その後「読書感想文(21%)」「図画工作(15.6%)」「ドリルや問題集(6%)」「日記(4.8%)」と続きます。
手伝うといっても、自由研究のアイデア出しレベルから「手取り足取り、すべて」という回答もあり、家庭によって宿題事情はさまざまであることがわかりました。
ここで、別のアンケート調査も見てみましょう。
株式会社ONE COMPATHが行った「夏休みに関する意識調査」によると、やはり親が手伝う宿題のトップは「自由研究」で47.5%でした(2022年7月25日公表)。
その後は「工作、絵画(38.7%)」「読書感想文、作文(33.1%)」「問題集、ドリル、夏休みの友(25.7%)」、「家族のお手伝い(22.1%)」「日記、絵日記、一言日記(19.9%)」と続きます。
2つのアンケート結果から見るとおり、やはり自由研究は子どもにとってハードルが高いものかもしれません。
自由研究のためにおすすめの場所
自由研究というと、少々難しい印象を受けますよね。子どもの学力に合わせ、適切な研究をしなければいけないと思うと、身構えてしまいます。
さらに「昨年と同じ内容にならないように」と考えると、とくにきょうだいがいる家庭では困ってしまうのではないでしょうか。
しかし、自由研究はその名のとおり「自由」な「研究」です。子どもが興味のあることをとことん掘り下げられれば、立派な研究となるでしょう。
同じく株式会社ONE COMPATH「夏休みに関する意識調査」から、最後に「自由研究のために訪れた場所」を見ていきましょう。
1位:図書館
2位:海、川、山
3位:博物館
4位:水族館
5位:工場見学
6位:動物園
7位:プラネタリウム
8位:美術館
9位:植物園
10位:職業体験施設
調べ物をするのに適した図書館がトップになりました。
ただし、普段のレジャーでも訪れる「水族館」や「動物園」もランクイン。子どもの興味にあわせて、プラネタリウムや美術館に訪れるのもいいですね。
そこで感じたこと、気づいたことを表現するだけで、立派な自由研究です。
またコロナ禍でおでかけをためらう方は、オンラインでの工場見学を取り入れてみてはいかがでしょうか。
さまざまな企業がオンラインで見学ツアーを行っているので、きょうだいバラバラで参加することも可能です。
「興味があること」に絞ってみると、案外ハードルは下がるものです。
まとめにかえて
夏休みの宿題といえば、終盤に慌ててこなした思い出がある方も多いものです。
約9割の親が子どもの宿題を手伝う現代では、計画的にこなせている家庭がほとんどであることがわかりました。
手伝う宿題のトップは自由研究。内容には悩んでしまうものですが、やるからには親子ともに楽しんで取り組みたいですね。
参考資料
文部科学省「「宿題代行」への対応について」(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/syukudai/index.htm)
株式会社CyberOwl「「夏休みの宿題」手伝う親は9割!徹夜で鼻血、自由研究の蟻が逃走…驚きハプニングも」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000058.000053577.html)
株式会社ONE COMPATH「電子チラシサービス「Shufoo!」、夏休みに関する意識調査」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000274.000018526.html)
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