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人と仲良くなれない保護猫の困った癖。12年のときで変わったあたたかな幸せ

LIMO / 2022年12月6日 18時0分

人と仲良くなれない保護猫の困った癖。12年のときで変わったあたたかな幸せ

人と仲良くなれない保護猫の困った癖。12年のときで変わったあたたかな幸せ

我が家では約30年前、庭に倒れていた子猫を家で飼いはじめたことがキッカケとなり、猫を飼いはじめました。

我が家にやってくる猫たちは、どれも人懐きのよい子たちばかりですが、1匹だけ他と違う猫がいます。

今回は、そんな猫「まる子」の困った癖が治った体験談を紹介します。

2010年にノラ猫親子を保護

まる子は2010年10月、生後3~4か月ぐらいの頃、まる子のお母さん(ななみ)と兄弟(ゆめじ)と一緒に我が家にやってきました。

筆者撮影。手前がまる子、奥がゆめじ

ななみは家の周りでよく見かけるノラ猫でしたが、なんとなく気になり夏ごろから気にかけていました。

ある日、2匹の子猫を我が家に連れてくるようになり、お迎えを決意しました。

まず外でごはんを与えるようにして、徐々に家の中に変えるようにしました。

何日か様子を見て、家の中でごはんを食べることに慣れてきた頃合いをはかり、扉を閉めて3匹一緒にお迎えすることができました。

家の外に出られないことに気が付いた猫たちは、用意しておいた部屋に自分たちから入ることができました。

元保護猫・まる子は家の中で野良猫になる

ななみ・ゆめじは、人と一緒に暮らすことに案外早く慣れ、3匹の先住猫たちともまあまあといった相性でした。

そんな中、まる子だけは全く人に慣れません。近寄るだけで「シャーシャー」威嚇してきたり、物に隠れ唸り声をあげてきたりします。

2か月経っても、3か月経っても人に懐く様子は感じられません。

そのうち、昼間は押し入れの奥に潜み、夜になると家の中を徘徊するようになりました。そんな生活を続けていましたが、身体も大きくなったこともあり、避妊手術を受けるため病院に連れていきました。

その際、衝撃的な話を聞くことになります。

布を食べる猫・まる子

筆者撮影

まる子を迎えに行くと、獣医師から「まる子ちゃんのウンチにこんなものが混じってましたよ」とい4~5cmの布の塊を見せてくれました。

続けて「まる子ちゃんには、ウールサッキングという布などを食べる癖があるようです。しかし、猫は布を食べても消化できません。吐き出すか、今回のようにウンチに混じって出てくるかのどちらかです。

もしそれができないと、腸に詰まってしまう可能性があります。最悪、手術が必要になる場合もあります。布製のものは目の前に置かないように!」とのことでした。

ウールサッキングが起こる理由はわかっていないようで、遺伝的なもの、子猫のうちに母親から離れてしまったストレスなどではないかと考えられているとも教えてくれました。

「とにかく、布製のものを目の前に置かないようにしてください!」という注意を受け、家に帰りました。

布製のものを置かないようにと言われても、家の中にはいろんな布製のものがあり、すべて取り除くことは難しい…。

途方に暮れていたところ、猫の困った癖を治す獣医師がいるという情報を得ることができました。

ウールサッキングの原因は栄養バランスの悪さ

早速、まる子を連れて病院に行き、筋肉反射テストという治療を受けました。

筋肉反射テストとは、筋肉を通じて、潜在意識の声を読み取るテクニックです。ストレスやバランスの崩れ、合わない食事などをイメージすると筋肉の反応が弱まるらしく、その筋肉の状態を読み取ることでウールサッキングなどの原因を知ることができるとのことでした。

テストでは、洗濯ネットに入ったまる子を抱え、飼い主である私の筋肉反応で確認します。

「なんで人の筋肉?」と思われるかもしれませんが、人を通して猫のエネルギーを読み取れるらしいとのことでした。

結果、まる子のウールサッキングは、食事が合っていないことが原因のようでした。

我が家は多頭飼いをしており、キャットフードは高齢猫用の腎臓ケアフード、便秘予防の食物繊維多めのフード、子猫用、成猫用などいろいろなフードを揃えてあります。

猫たちには個別のお皿でフードを与えていましたが、実際のところは、それぞれ好きなものを食べている状態だったのです。

まる子は、食物繊維多めのフードを好んで食べていました。しかし、そのフードでは1歳未満の猫の身体に必要なタンパク質が摂れておらず、ウールサッキングという異食グセを引き起こしたようです。

注:ウールサッキングの原因は、猫によりさまざまなものがあります。飼い猫に同じ症状がある場合は、掛かりつけの獣医師さんにご相談くださいますようお願いいたします。

現在のまる子。ドライな性格もかわいい

筆者撮影

その後、まる子に与えるフードを厳密に管理し、年齢にあったものや、タンパク質が多く含まれるグレインフリーのフードのものを与えるようにしたところ、ウールサッキングは見られなくなりました。

しかし、人に懐かないまる子の押し入れ生活はその後も続きます。

今年12年目にして、ようやく1日数回撫でられるまで進歩しました。変わり種のまる子ですが、長く一緒に暮らしていると、そのドライな性格もかわいいと感じます。

まとめ

保護猫譲渡会では、いろんな猫たちとの出会いがあります。

少々愛想の悪い猫、人慣れしていない猫も一緒に暮らすと、愛着がわきます。さまざまな個性を抱えるからこそ、気長に付き合えるのも猫の良さかもしれません。

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