【介護保険】要支援と要介護の違いは?利用できるサービスや支給限度額を解説
LIMO / 2023年1月9日 6時50分
【介護保険】要支援と要介護の違いは?利用できるサービスや支給限度額を解説
要支援と要介護で利用できる老人ホームとは
「介護保険の要支援と要介護は何が違うの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
要支援と要介護では「介護を必要とするレベル」に違いがあり、介護保険で利用できる介護サービスの内容も異なります。
本記事では、要支援と要介護の身体状況の違いや利用できるサービスの種類、介護度別の支給限度額を詳しく解説します。
これから介護を始める方や介護保険の申請をする方はぜひ参考にしてください。
要支援・要介護とはどんな状態?
介護保険制度では、介護が必要なレベルに応じて「要支援1・2」「要介護1〜5」の7つの要介護度に区分します。
要支援状態とは
要支援状態とは「現在は介護の必要はないが、家事や身支度などの日常生活に支援が必要な場面があり、将来的に要介護状態になる恐れがある状態」のことです。
たとえば、食事は1人で食べることができますが、食材の買い物や調理など部分的な支援が必要な状態です。
要介護状態とは
要介護状態とは「運動機能や思考力、理解力が低下し、日常生活における基本的な動作を自分で行うことが難しく、何らかの介護を必要とする状態」のことです。
たとえば、寝たきりや認知症の進行によって食事や排泄、歩行、衣服の着脱などの一部もしくはすべてに支援や介護を必要とする状態です。
要支援と要介護で何が変わるのか
要支援と要介護では何が変わるのでしょうか?違いを詳しく見ていきましょう。
要支援と要介護の違い1.利用できるサービス
「要支援」と「要介護」では、介護保険で受けられるサービスが異なります。
要支援の場合
介護の必要性が比較的低い要支援の方は、要介護状態にならないための介護予防に重点が置かれた「予防給付」のサービスを受けられます。
また、要支援の方はサービスを受けるにあたって「地域包括支援センター」のケアマネジャーが介護予防のケアプランを作成します。
要介護の場合
要介護の方は、状態の維持または改善を目的に「介護給付」によるサービスを受けられます。
また、要介護1〜5までの方のケアプランの作成は、居宅介護支援事業者のケアマネジャーが担当します。
要支援と要介護の違い2.介護度別で受けられる介護サービス
介護保険では、介護度によって受けられるサービスの種類が異なります。
以下の表は、介護度別で利用できる主な介護サービスの一覧です。
要支援と要介護の違い3.支給限度額の違い
介護保険で居宅サービスを受ける時には、要介護度に応じて1カ月で利用できるサービスに上限があります。
このことを「支給限度額」と言い、限度額の範囲内で1割(所得に応じて2〜3割)の自己負担で介護サービスが利用できます。
以下の表は、要介護度別の限度額です。
たとえば、要支援1(自己負担割合1割)の1カ月の限度額は5万320円のため、負担する金額は5320円です。
要介護5(自己負担割合1割)の方の場合では、1カ月の限度額は36万2170円のため、3万6217円を負担することになります。
このように、介護保険で受けられるサービスの上限は要支援では少なく、介護度が上がるほど増えることがわかります。
なお、上限額を超えたサービスの利用は可能ですが、その分の利用料は介護保険が適用されないため、全額自己負担となります。
身体状態が変わったら
介護が必要な方の状態は少しずつ変化していきます。
身体状態が変わって、利用するサービスの種類の変更やサービスを増やしたい場合は、市区町村に「区分変更申請」を行うと介護認定の区分を変更できる可能性があります。
ただし、変更申請により介護度が上がると介護サービスの利用料も高くなりますので、担当ケアマネジャーと費用面などを相談しながら変更申請を進めていくと良いでしょう。
参考資料
厚生労働省「介護保険制度における要介護認定の仕組み」(https://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/kentou/15kourei/sankou3.html)
厚生労働省「介護サービス情報公表システム(https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/)」(http://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/)
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