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わんこと出かける気ままなドライブは至福の時間

LIMO / 2017年12月31日 21時20分

わんこと出かける気ままなドライブは至福の時間

わんこと出かける気ままなドライブは至福の時間

今日は何処へ行こうか~クルマと遊ぼう(16)

我が家の息子たち――長男は社会人となり遠く名古屋に赴任してしまったので、なおいっそうの愛情を注ぐ対象となったのが、我が家では次男の存在となるわんこ。名前は「はち」、犬種はラブラドールレトリバー、もうじき10歳となるので犬年齢で考えると大型犬ということもあり老齢犬になってくる。

年はとったがドライブを目いっぱい楽しむ愛犬

確かにここ2年ほどで、彼の動きに「老い」を感じることが多くなってきた。居眠りから覚めた直後はすぐにはスタスタ歩けない。何かの拍子に自宅の2階への階段が登れず、階下からピーピーと悲しそうな声がすることが多くなった。

とはいえ、彼に聞こえるように「はち~、上がっておいで~♫」と声をかければ、足がきちんと動くのか、何もなかったかのようにスタスタ階段を上ってこれる。人間でいうところの「すくみ足」のようで、はじめの一歩が出ればあとはスムーズなのだが・・・。

さて、このはちくん、どうやらクルマに乗ることが大好きなようである。ご近所のご家庭でわんこを乗せているクルマを見ると、どのわんこも嬉しそうに外の景色を眺めていることから、おそらくクルマの移動にあわせて景色や匂いがどんどん変わっていくのが楽しいのであろう。

ドアを開けるやいなや、若い頃のように勢いよく飛び乗ることはできなくなったのだが、“お父さんが抱っこして乗せてくれ”と、これまたピーピー鼻を鳴らしながら私に飛びついてくる。

そしてクルマが走り出すと、窓から顔を目いっぱい出して、風に耳をバタバタなびかせ、移り変わる景色をキョロキョロしながら、一心不乱に鼻をクンクンさせて匂いを嗅いでいる。その様子は一緒に乗る家族よりもドライブを楽しんでいるようで、それならば!とついつい遠出をしてしまうのである。

静かな海辺や湖畔は”貸切状態”

ドライブの行き先はいつも決めていない。いわゆる行き当たりばったりの小旅行。しかも私も、はちくんも、自宅の私のベッドで仲良く並んで寝るのが一番好きなことから、基本的にいつも日帰りの旅となる。

行き先を決めるにあたっては、まず携帯で行楽地や付近の渋滞状況を確認することから旅は始まる。渋滞回避を考慮した結果、これまではちくんと訪れたのは霞ケ浦、相模川河川敷、大磯海岸、九十九里蓮沼海岸、七里ガ浜、箱根芦ノ湖などなど。普段アスファルトの上を歩くのがほとんどゆえに、出かけた時くらいは土の上、砂の上、芝の上で遊ばせてやりたいのだ。

また、クルマの中にわんこを放置して人間様だけが食事をする、といったことは我が家では絶対にあり得ない。必然的に家族みんなで食事ができるところとなると、旅の途中のサービスエリアや道の駅、あるいは予め用意したサンドイッチなどを到着地でレジャーシートを広げて頬張る、といった具合になる。

わんこと一緒の旅行なのであるから、どこに行くにも何をするにも一緒にいることが基本なので、たまたま海岸線を走っているときなどに、地物の魚を使った『刺身定食あります!』なんてノボリを見ても、大型犬の入店可という寛大な対応をしてくれない限りご馳走にありつくことはできない(オフシーズンの田舎の海水浴場の食堂などは実に寛容で、大型のわんこ同伴で焼き蛤を楽しめたりするが♪)。

また、テレビや雑誌に出てくる今どきの観光地は、小型犬ならば同伴で食事が可能な店も増えたが、大型犬となるとテラス席でもない限り不可能であり、あったとしても、朝一の獲れたてを刺身にしてくれるようなメニューは皆無。地元横浜では普通にどこにでもあるようなライトミールを、びっくりするような観光地価格で提供されることが関の山である。

したがって、はちくんを連れて出かける先はごくごく普通の海岸線や湖、あるいはシーズンオフで閑散とした海水浴場となり、観光地の賑わいとは対極の静かな場所にたどり着くことになる。

当然ながらほかの家族連れや、わんこ連れの家族はいないので、砂浜や原っぱ、あるいは静かな浅瀬は貸し切り状態。思う存分遊ばせて、ボール遊びや水遊び、ヘトヘトになるまで走り回ったあとのはちくんの表情はとても生き生きしている。

犬も人間も満足感に浸るひととき

横浜への帰り道、行きの時はあんなに興奮してずっと鼻先を出していたのに、すっかり満足したのか、はたまたくたびれきったのか、リアシートで鼻息を立てて寝ている姿を見ると、連れて来てよかったなあとつくづく思う。 

「永遠の三歳児」・・・誰が言ったのか知らないが、ラブラドールレトリバーのことを的確に表現した言葉だと思う。年を重ねて体力の衰えは確実に来ているけれど、また次の休みにはどこかに一緒にドライブに行きたいな、と思わせる穏やかで至福の時間である。

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