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結局、老後の資金はどれくらいあればいいの?

LIMO / 2017年12月23日 11時50分

結局、老後の資金はどれくらいあればいいの?

結局、老後の資金はどれくらいあればいいの?

 2018年秋に行われた衆院選では、「消費税を上げるのかどうか」という観点から候補者を選んだ方も多かったのではないでしょうか。日常生活に直結した税だからこそ、少し上がるだけで変わるもの。特にセカンドライフを間近に控え、今ある老後資金が足りるのか不安を抱えている方々にとっては、大きな問題でしょう。

 ここでは、セカンドライフを送るのにどのくらいの金融資産があれば安心できるのか、それに及ばない場合やもっと増やしたい場合はどうすればよいのかを、書籍『投資信託でうまくいく人、いかない人』の著者・白石定之さんが解説します。

目安は65歳で金融資産5000万円以上

 私は「定年後の生活でどのくらいの金融資産があれば安心できるのか」というひとつの目安は5000万円と考えています。

 生命保険文化センターによると、「ゆとりある老後」の生活費は、月額で平均34.9万円となっています。一方で、厚生労働省によると、厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は月額で22.1万円。その差額は、12.8万円です。

 つまり、90歳まで長生きしたとして、65歳から90歳までの25年間で、年金だけでは12.8万円×12カ月×25年=3840万円が、「ゆとりある老後」の生活費としては不足しているのです。

 また、誰もが健康に長生きできるとは限りません。病気やケガなどに備える安心のための余裕分も含めると、5000万円がひとつの目安になると考えられるのです。

あくまで「安心できるひとつの目安」

 別の見方として、金融資産で5000万円あれば、年5%の運用で250万円、月に直すと約20万円になり、差額の12.8万円をカバーします。あくまでも年5%の運用ができればですが、5000万円の原資を取り崩すことなくゆとりのある生活ができることになります。

 もちろん、5000万円はあくまでも「安心できる水準」のひとつの目安でもあります。生活水準を実情に合わせ、多少つつましい生活にすることで、十分に生活することは可能です。

 とはいえ、実際に5000万円以上の資産を備えている人は少ないでしょう。世帯主が60代以上の世帯の平均貯蓄額は2500万円程度。5000万円の半分にも及びません。しかし、年金の現状や経済状況などを鑑みると、貯蓄だけでは心もとないという方も多いと思います。

 では、「労働」という一番の収入源がない定年世代はどうやってお金を増やしていけばよいのでしょうか?

「定年世代」に最適な資産の増やし方は?

 その答えは「資産運用」です。しかし、現役世代は資産運用で失敗しても、働くことによって挽回がききますが、定年世代は取り返しがつきません。

 そんな定年世代には、「減らさずに増やす」資産運用が適しています。「そんなの当たり前じゃないか」という声も上がりそうですが、今まで投資をやってこなかった人がいきなり始める場合や、失敗がきかない定年世代には、自分でやるには難しいもの。ならば、プロに任せてしまえばよいのです。

 金融商品には、投資信託以外にも国内外の株式や債券などさまざまな金融商品がありますが、特にこれまで投資の経験がなく、手元にポンと退職金が入った人にとって、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託がお金を託すには合っている、といえるでしょう。自らが株式投資をしようとすると、どのように銘柄を選べばよいか悩ましいですし、不動産投資も以前と比べて家賃利回りが低下している中、物件の選定もまた悩ましいことも確かです。

「投資信託は現金化しやすい」ということも大きな利点です。売却すれば最短だと4~7日で現金化されます。途中で解約できない投資信託もありますが、あまり一般的ではありません。「オープン型」と呼ばれる一般的な投資信託であれば、いつでも買えて、いつでも売ることができるので、いざお金が必要となったときにもきちんと対応できます。

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100円からできる投資信託

 「投資信託は手数料が高い」「毎月分配型の投資信託はよくない」など、ときに悪者のようにもいわれる投資信託ですが、投資信託という商品があることで、「小口での投資」が簡単にできるようになりました。

 たとえば、自分の資産について、自ら銘柄選定をしていくのは難しいので「日経平均株価と同じ値動きをさせたい」と思ったとすると、もし投資信託がなかったら、日経平均株価の元になる225銘柄全部を買わなければなりません。しかし投資信託があることで、同じような商品を100円から購入できます。

 あるいは、新興国の株を買おうと思ったら、普通の人はどうやって買えばいいかわかりません。これが投資信託であれば、簡単に、しかもいくつもの国の株に分散させて、小口から投資できるようになりました。小口で投資ができることによって、資産家ではない普通の人でも、国内外の株式・債券・REITといったさまざまな対象に投資をすることが可能になり、「少額でも分散投資ができる」ようになったのです。

 インターネットを使った投資が一般の方にも広がり、それらに関わるさまざまな手数料が安くなったため、環境は以前と比べても整っています。セカンドライフを楽しむためにも、「お金を増やす一歩」を踏み出してみるのはいかがでしょうか。

(『投資信託でうまくいく人、いかない人』をもとに編集)

 

■ 白石 定之(しらいし・さだゆき)

中学3年のときから父の勧めで株式投資を始める。慶應義塾大学理工学部を卒業後、日立製作所、野村證券を経て独立。IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として活動後、マネーブレイン株式会社を設立、代表取締役に就任。

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投資信託でうまくいく人、いかない人 「定年世代」が上質なセカンドライフをつくる方法(https://www.amazon.co.jp/gp/product/4295401153/ref=as_li_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4295401153&linkCode=as2&tag=cmpubliscojp-22&linkId=c1419e582e5a1896da7a5d0878269194)

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