お葬式にかかるお金のトラブル【困惑・不愉快】エピソード3つ。正月に考えたい<葬儀のお金の話>
LIMO / 2024年1月3日 7時5分
お葬式にかかるお金のトラブル【困惑・不愉快】エピソード3つ。正月に考えたい<葬儀のお金の話>
お正月に考える終活【葬式編】
毎年12~1月は、一年の中でもお葬式の件数が多いシーズンなのを知っていましたか?
いつ来るか分からない“もしものとき”のために、元気なうちから心づもりをしておきたいものです。
とはいえ「そのとき」は突然やってきます。そして、往々にして想定外のトラブルも起こりやすいです。今回はお葬式のお金にまつわる「困惑・不愉快エピソード」を交えながら、お葬式のお金について考えていきましょう。
今年こそ終活をスタートしようと考えているみなさんの気づきに繋がればと思います。
終活で「お葬式」を意識する人はどれくらい?
SBIインシュアランスグループが2023年12月21日に発表した「“終活・葬儀”に関するアンケート調査」では、80.9%の人が”終活“の必要性を感じていると回答。
すでに終活に取り組んでいると回答した人が行っていることとして「物の整理、片づけ(73.5%)」「お金の準備(48.3%)」「旅行や趣味など、今の人生を楽しむこと(36.7%)」などが上位にランクインする一方、「お葬式の準備」は9.8%とだいぶ下位です。
お葬式を経験した人が「困ったこと」とは?
「実際にお葬式を経験して困ったことは?」という問いに対する回答を見てみると「葬儀の手順・しきたり(40.2%)」「心付けやお布施の額(38.7%)」「会葬者の把握・手配(28.5%)」「葬儀費用の準備(27.1%)」などが挙がっています。
中には「親族間の意見調整(17.7%)」という声も。家族が亡くなると、残された人々は悲しみに浸る余裕もなく、限られた時間の中で多くの手続きをこなしていく必要があります。そして「想定外の事態」はそのとき起こるのです。
次では、筆者が聞いた、家族のお葬式を執り行った経験がある3人の「困惑・不愉快」エピソードをご紹介していきます。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
お葬式にかかるお金のトラブル【困惑・不愉快】エピソード3つ
ここからは、家族を見送った経験がある人たちに聞いた、「お葬式のお金」にまつわる困惑・不愉快エピソードを3つご紹介しましょう。いずれも筆者の知人・友人が実際に遭遇したできごとです。
A美さん「互助会に入っていたのに…」
「両親は元気なうちから互助会に加入し『お葬式の費用はですべてまかなえる』と聞いていたので、私たち子どもは安心して何も準備をしていませんでした。
父が亡くなり葬儀を執り行う段になってわかったのは、積み立てたお金では『基本プラン』、いわゆる最小限の内容になるということ。
交友関係の広かった父は知人も多く、たくさんの参列者のことを考えるとさすがに基本プランという訳にはいかず、食事や香典返礼品など多くのオプションが必要となり、最終的な支払金額は積み立ててていた金額の倍以上になってしまいました」
親に任せきりではなく、互助会などの加入内容については事前に家族やきょうだいと共有しておくとよいでしょう。
B子さん「義実家にイヤミを言われた!」
「母が亡くなった際、義両親と義兄も参列してくれたのですが、義兄に『贅沢すぎる。葬式にあんな金を使うなんて、お寺や葬儀屋に踊らされてるよ』とイヤミを言われました。
私の実家は全国的に見てお葬式にお金をかけるお土地柄のようですが、手厚く見送りたい気持ちを踏みにじられたようで腹が立つやら悲しさは増すやら……
シンプルなお葬式、立派なお葬式、それぞれポリシーや事情があってのこと。お金をかければいいわけでもないし、よその家と比較できるものではありません。お義兄さん、あの言葉一生忘れませんからね!」
外野の無責任な口出しは慎しむべきですね。
C男さん「お正月に急逝」
「祖父が亡くなったのは1月3日。年始のこの時期、自宅付近の葬祭場はどこも10日ほど先まで予約が取れないという事態に。
2時間ほどかかる隣市の斎場の「一番高価な火葬炉」なら4日後に空きがあるといわれ、急遽そちらで執り行うことになりました。時季が悪かったといえばそれまでですが、移動時間・体力・お金ともに、家族にとっては大きな負担となりました」
不可抗力ともいえる事態に困惑するお気持ち、お察しします……。
お葬式にかかるお金ってどれくらい?
「想定外の予算オーバー」「外野からの心ない言葉」など、お葬式の費用にまつわる「困惑・不愉快」エピソード。大切な人を亡くしたばかりの家族にとっては極力避けたいところ。
お葬式費用の一般的な相場などを知り、ある程度の心づもりをしておけると良いかもしれませんね。
お葬式にかかった費用「平均152万円」
自分や近親者が喪主として葬儀を行った経験があると回答した人への質問では、お葬式にかかった総額費用(※)の平均は約152万円。100万円以下が44.6%でした。
コロナ禍をきっかけに、大人数が参列する従来の葬儀スタイルが減り、家族葬や友人葬、オンライン葬などの新しい葬儀の形に着目する人が増えました。
昔ながらの習慣を踏まえながらも、親しい人だけを招く小さなお葬式は今後も増えていくでしょう。葬儀にかかるお金がどのように変わっていくかも興味深い部分ですね。
※お葬式一式の費用のほか、飲食接待費、寺院への費用等を含む
さいごに
これを機に、「生前のうちからお葬式のことなんて」と思わず、家族だけでなく自分自身の葬儀についても考えてみませんか。残された者が困惑したり「お金」の面で嫌な思いをするのは絶対に避けたいですよね。
葬儀費用は相続税の控除対象になるなど、知っておいて無駄にはならないこともあるはず。一度、落ち着いて調べたり考えたりしてみましょう。
参考資料
厚生労働省「人口動態調査 人口動態統計 確定数 死亡5-4死亡月別にみた年次別死亡数及び死亡率(人口千対)」(http://e-stat%20https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003411651)
SBIインシュアランスグループ「【SBIいきいき少短】“終活・葬儀”に関するアンケート調査を実施(2023年度)」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000208.000098438.html)
国税庁「No.4129 相続財産から控除できる葬式費用」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4129.htm)
外部リンク
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