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ひとり娘が嫁いだら「ウチのお墓どうする?」増える墓じまい&新しい供養のカタチを考える

LIMO / 2024年1月15日 21時55分

ひとり娘が嫁いだら「ウチのお墓どうする?」増える墓じまい&新しい供養のカタチを考える

ひとり娘が嫁いだら「ウチのお墓どうする?」増える墓じまい&新しい供養のカタチを考える

昔ながらのお墓から、自然に還る樹木葬まで

年末年始、そして成人の日を含めた三連休、日頃なかなかできないお墓参りをされた方もいるでしょう。

なかには「もっとお墓参りがしやすい場所にあればなぁ……」「一人娘が嫁いだら、うちのお墓はどうなるのかしら?」など、いまのお墓に対する漠然とした不満や不安を持つ方もいるはずです。

少子化が進むいま、お墓を継承する次世代の若者たちのライフスタイルは変化しています。また、結婚したり子どもを持つこと選択をしない人も増える今。「跡継ぎが不要な供養のスタイル」を検討する人は増えていくはず。

今回は調査結果などをもとにイマドキのお墓事情を探っていきます。「うちのお墓、将来どうする問題」の当事者の方も、その予備軍も、ぜひ一緒に考えていきましょう。

お墓のスタイル色々「新しい供養の形」とは

出所:株式会社アンカレッジ「家族で迎える新年の決断!2023年お墓選び完全ガイド」(@press)2023年12月27日(https://www.atpress.ne.jp/news/380859)

少子化、核家族化がすすむいま、ライフスタイルの変化にともないお墓選びにも新しい傾向が。いわゆる昔ながらの「一般墓」のほか、納骨堂や樹木葬など新しいスタイルのお墓に注目する人が増えています。

株式会社アンカレッジが2023年12月に公表した「家族で迎える新年の決断!2023年お墓選び完全ガイド」によると、
お墓の購入で最も人気が高かったのは「樹木葬」。次いで、納骨堂、一般墓でした。

「墓守のいらない供養の方法」を選ぶ人が増えていることが分かります。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

供養のカタチは色々「昔ながらのお墓から、自然に還る樹木葬まで」

出所:株式会社アンカレッジ「家族で迎える新年の決断!2023年お墓選び完全ガイド」(@press)2023年12月27日(https://newscast.jp/attachments/HDJN7DlAQZPawW4Uirxj.jpg)

さまざまな供養のスタイルがあるこんにち。同調査では、人気のスタイルを大きく4タイプに分けて紹介しています。

樹木葬

野山の中に散骨、墓標が樹木、自然に囲まれた環境。庭苑型、公園型、里山型などのスタイルがあるのが特徴。

自然環境にやさしく、「自然に還りたい」という気持ちがある人にはおすすめです。(平均価格66.9万円)

納骨堂

遺骨を収納できる室内施設のこと。仏壇式、ロッカー式、自動搬送式などのスタイルがあります。

天候に左右されず手軽にお墓参りをすることができるので、お墓の維持管理を簡単にしたい人にはおすすめのスタイルと言えるでしょう。(平均価格77.6万円)

一般墓

いわゆる昔ながらの伝統的なお墓ですね。墓石に苗字を刻み、先祖代々引き継がれていくことを前提とした供養のスタイルです。

家族の歴史を大切にしたいと考えるご家庭ならば、絶対に一般墓を選びたいというケースもあるでしょう。(平均価格152.4万円)

合同墓(合祀墓・共同墓・共同葬)

血縁関係がある人以外の遺骨もいっしょに安置されるお墓です。

費用を極力おさえ、将来の供養をまるっとお任せできる点で魅力を感じる人も多いでしょう。(平均価格3~30万円)

ひとり娘が嫁いだら「ウチのお墓どうする?」

Chiristsumo/shutterstock.com

夫婦ともにきょうだいがいない場合など、お互いの実家の墓守をするケースも増えていくはず。先祖代々のお墓の管理に悩むご家庭も多いでしょう。

一人っ子同士が結婚して、その子どもがまた一人っ子となるケースなどを考えた時、そもそも「お墓を残すこと」自体が大きな負担となる可能性もあります。

お墓参りになかなか行けない程度であればまあ気持ちの問題で済むでしょう。しかし、これが「お金の面での負担」を感じるようであれば話はちょっと変わります。

お墓の維持管理費用の支払いが滞ってしまった場合は、一定の通知が行われたあと、「無縁墓」として撤去されてしまう可能性も。自分や家族のお墓が第三者に撤去処分されるということは、決して愉快な話ではありません。

「遠方に嫁いだひとり娘に、我が家の先祖代々のお墓の管理を任せられるものなのか?」そんな迷いを持ちながら、墓じまいを視野に入れる人は今後も増えていくのでしょう。

お墓購入予定者の約半数が「墓じまいを想定」

出所:全石協「これからお墓を購入しようと考えている方の‟お墓の形態”と”お墓の使用期限”についてのアンケート調査」(PR TIMES)2022年9月19日(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000015761.html)

ちなみに、全国石製品協同組合(全石協)が2022年9月19日に公表した調査結果では、お墓の購入を予定している人の約半数(48.9%)が「七回忌まで」「三十三回忌まで」などと、お墓の使用期限を想定しているという結果に。

お墓を買う時点で「墓じまい」をまでを考える人が多いことに思わず納得したという方もいるでしょう。「墓じまいセット付き」の一般墓を選んだという声も聞こえました。

ちなみに「墓じまい」とは、それに伴うお墓の引っ越し(改葬)までを含めた一連の作業を呼ぶことが多いですね。

厚生労働省が2023年10月に公表した「令和4年度衛生行政報告例」を見ると、2022年度の全国の改葬件数15万1076件と過去最高に。1998(平成10年)年からの四半世紀で倍増。

このことからも「お墓をしまう」人が確実に増えていることがうかがえます。

墓じまい&新しい供養のカタチを考える

SAND555/istockphoto.com

今回は「墓じまいと新しい供養のカタチ」について考えてみました。

終活の一環として、自分のお墓は自分で決める!という方も増えています。「あの世に行ってまで舅姑と一緒なんてまっぴら」「親友たちと共同のお墓に入りたい」など、みんなの思いはさまざま。

でも、実際にお墓を管理するのは残された家族や親族たちであるという点は忘れずにいたいものです。

伝統を重んじる家族や地域であれば、こうした新しい供養のカタチが歓迎されないケースがあることも覚悟しておく必要があるでしょう。また、お寺から高額の「離壇料」を請求されて困惑したというトラブルもしばしば聞きます。

とりわけ、先祖代々の続くお墓を「しまう」は、家族親族の合意をしっかりと得てから進めていくことが大切です。

1月は身のまわりを整える計画を立てる良い季節。「お墓の終活」についてもちょっとだけ考えてみませんか?

参考資料

株式会社アンカレッジ「家族で迎える新年の決断!2023年お墓選び完全ガイド」(https://www.atpress.ne.jp/news/380859)

株式会社鎌倉新書 第13回 お墓の消費者全国実態調査(2022年)購入したお墓の種類は「樹木葬」が41.5%で3年連続シェア1位(PR TIMES)2022年3月15日(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000009951.html)

全国石製品協同組合(全石協)「これからお墓を購入しようと考えている方の‟お墓の形態”と”お墓の使用期限”についてのアンケート調査」(PR TIMES)2022年9月19日(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000015761.html)

衛生行政報告例/平成10年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E6%94%B9%E8%91%AC&layout=dataset&stat_infid=000002491554)

衛生行政報告例/平成15年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E6%94%B9%E8%91%AC&layout=dataset&stat_infid=000002483120)

衛生行政報告例/平成20年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E6%94%B9%E8%91%AC&layout=dataset&stat_infid=000005253487)

衛生行政報告例/平成25年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E6%94%B9%E8%91%AC&layout=dataset&stat_infid=000027241478)

衛生行政報告例/平成30年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E6%94%B9%E8%91%AC&layout=dataset&stat_infid=000031873712)

衛生行政報告例/令和元年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E6%94%B9%E8%91%AC&layout=dataset&stat_infid=000032045151)

衛生行政報告例/令和2年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E6%94%B9%E8%91%AC&layout=dataset&stat_infid=000032155775)

衛生行政報告例/令和3年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E6%94%B9%E8%91%AC&layout=dataset&stat_infid=000032155775)

衛生行政報告例/令和4年度衛生行政報告例/統計表/年度報(e-stat)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=%E6%94%B9%E8%91%AC&layout=dataset&stat_infid=000040111952)

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