【テーマ投資】目前に迫る自動運転社会、自動運転関連銘柄で注目企業はどれか
LIMO / 2018年2月19日 6時0分
【テーマ投資】目前に迫る自動運転社会、自動運転関連銘柄で注目企業はどれか
テーマ投資と言っても様々なテーマがあります。これから伸びそうな産業に関連するテーマに関連する企業に投資したり、利益成長率が高いと期待される銘柄に投資をするグロース株投資や株価が割安と判断した銘柄に投資をするバリュー株投資だったりと様々です。
今回はグーグルやアップルも参入して話題の自動運転の関連銘柄について取り上げました。
はじめに
AIやセンサー技術などの発達により、いよいよ自動運転社会の実現が目前に迫っています。すでに一部には自動運転サポート機能を搭載した車種も登場しています。今後、自動運転社会実現の際に、恩恵を受けそうな銘柄を取り上げたいと思います。
なぜ自動運転銘柄に注目するのか
矢野経済研究所が2016年12月26日に発表したプレスリリースによれば(注)、自動運転システムの世界市場規模(自動運転システムの自動化レベル1~4までの合計※1、2)は、2015年に13,595,000台であったものが、2020年には58,440,600台、2025年には67,356,600台、2030年には71,681,400台へと急拡大することが予測されています。
また、すでにレベル1と言われる運転支援システム搭載車が登場している中、今後レベル1の車種の急速な普及に加え、レベル2(部分的自動運転)の普及、レベル3(条件付き自動運転)の登場と普及、そして2030年までにはレベル4(完全自動運転)の登場も予測されています。
自動運転には自動車本体の技術は言うに及ばず、運転を行うためのAI技術、周辺の環境を的確に自動車に伝えるセンサー技術、自動運転を適切に行うための各機能を統合するためのソフトウェア技術等、その技術領域は多岐に渡っています。
単に自動車メーカーに留まらない自動運転市場は、その市場の伸びも相まって今後も様々な場面で注目を浴びることになるのではないでしょうか?
(注)出所:(株)矢野経済研究所「自動運転システムの世界市場に関する調査(2016年)」(2016年12月26日発表)
※1 2016年時点における米国運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)のレベル分けに準ずる
※2 新車における乗用車および車両重量3.5t以下の商用車に搭載される自動運転システムの搭載台数ベース
自動運転関連テーマを詳しく見る
それでは自動運転のテーマと言えば、どのような銘柄が恩恵を受けるのでしょうか?今回は大きく4つのサブカテゴリーを想定しています。
自動車メーカー
自動運転市場拡大で自動車メーカーの立ち位置も変化の可能性があります。しかし自動運転市場の拡大は、業績急拡大のチャンスともなります。
自動車部品メーカー
自動運転の進展にともない、自動車部品メーカーが自動車のコア技術を握ることで、従来の自動車メーカーと立場が逆転の可能性もあります。自動運転社会では、自動車部品メーカーの存在は、従来以上に大きなものとなります。
センサー
自動運転実現のためには、これまで以上に自動車の周囲の状況を詳細に捉えるためのセンサーが必要不可欠です。既に様々なセンサーが自動車には搭載されていますが、自動運転化により、センサーの重要性は更に増すことになります。
ソフトウェア
自動運転の実現には、地図情報や運行システム他のソフトウェア技術が欠かすことができません。自動運転市場拡大時には、自動運転を行うためのソフトウェア市場の急拡大も予想されています。
自動運転関連銘柄とは
ここでは先のテーマに関して、さらに個別企業をみていきます。カッコ内()は銘柄コードとなります。
SUBARU(7270)
運転支援システム搭載車を他社に先駆けいち早く投入し、安全技術に強み。消費者から、自動運転の先駆者的イメージを獲得するのにも成功。
日本セラミック(6929)
赤外線センサーの世界的大手、超音波センサーでも世界大手の地位を築く。今後の自動運転対応車種の増大で、センサー需要は世界的に高まる可能性が。
テクノスジャパン(3666)
同社子会社と、未上場ながら世界的な注目を浴びる自動運転システム開発会社のZMPが提携。両社で自動運転に向けた、走行テスト時間の短縮や効率化サービスを提供。
トヨタ自動車(7203)
国内のみならず世界を代表する自動車メーカー。すでに自動運転関連の技術開発に向け、多額の投資を実行。
デンソー(6902)
トヨタ系の世界第2位の自動車部品メーカー。自動運転普及の際は、コア技術を握る部品メーカーが、自動車メーカー以上のキープレイヤーとなる可能性も。
日産自動車(7201)
自動運転時代は電気自動車が主役となる可能性がある中で、電気自動車の開発に一日の長あり。
クラリオン(6796)
OEM主体のカーエレクトロニクス専業メーカー。自動運転に欠かすことのできない、車載カメラ事業が現在拡大中。
ゼンリン(9474)
国内の地図情報の巨人。自動運転に欠かすことのできない地図情報を、全国規模でワンストップでの提供が可能。
ベリサーブ(3724)
SCSKグループのソフトウェア開発会社。高度道路交通システム(ITS)のソフト検証で既に先駆的立場を有している。
ディー・エヌ・エー(2432)
自動運転事業を新規事業に位置付け。現在日産と自動運転システムを共同開発しており、2018年3月には横浜で実証実験を開始予定。
まとめにかえて
日本では高齢化社会の到来もあり、自動運転技術の実用化は世界の中でも早期に求められています。
自動運転は、従来の自動車産業の構造自体に大きな変化をもたらす可能性があり、自動車メーカーや部品メーカーはもとより、新規参入の事業者にも事業拡大の余地がある分野となります。
自動運転市場拡大の波に乗るには、柔軟な視点で関連銘柄を捉える必要があると言えそうです。
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